美丘 の商品レビュー
美丘。石田衣良さんの不朽の名作。私は小説を読んで泣くことは基本的にはないのだが、自然と涙が溢れてきてしまった。 私は、人間ははある程度遊ぶことに慣れていくにつれて、純愛を経験することに対してもはや難しいのではないか、もしくは純愛を求めることが出来ない精神を持つようになるのが真理な...
美丘。石田衣良さんの不朽の名作。私は小説を読んで泣くことは基本的にはないのだが、自然と涙が溢れてきてしまった。 私は、人間ははある程度遊ぶことに慣れていくにつれて、純愛を経験することに対してもはや難しいのではないか、もしくは純愛を求めることが出来ない精神を持つようになるのが真理なのではないか、という風に考えるようになっていた。そのような中で、主人公の太一に感情移入してしまったのだろう。 悲劇のヒロインでありながら、それをおくびにも出さずに強く振舞い生きた美丘と、それにより自分を根本から見つめ直し、本気で人を愛した太一。恐らく私はその両方に惹かれていたんだと思う。 設定自体は単純化されていて理解しやすく、情景描写は非常に繊細かつ丁寧で、特に季節が進むにつれて頭の中でも独特な表現技法がシミュレートできるようになっていくという、読むにつれて世界観どころか石田衣良さんと共感できるようなそんな不思議な文章であった。
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読了。随分前にドラマ化された小説らしい。ドラマは見ていない。クロイツフェルト・ヤコブ病に侵された女の子を見守る彼氏の話。小説は男の子の回想て話は進む。病気が主題の話は読んでいてつらい。若い時にこんな経験をしたら、この先この男の子はどうなるだろうか?と思ってしまう。当たり前に明日が...
読了。随分前にドラマ化された小説らしい。ドラマは見ていない。クロイツフェルト・ヤコブ病に侵された女の子を見守る彼氏の話。小説は男の子の回想て話は進む。病気が主題の話は読んでいてつらい。若い時にこんな経験をしたら、この先この男の子はどうなるだろうか?と思ってしまう。当たり前に明日があるわけじゃないということを考えさせられた。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
自分が買うなら選ばない雰囲気のあらすじの小説だったけど、借りて読んだ。そしたら、意外と面白かった。 面白い、っていうのもあれだけど。 お涙頂戴物語ではなく。ハチャメチャだけど、でも前向きに、静かに生が綴られていて、良かったかなと思います。 人は、いつか死ぬことは分かっていて諦念に近いものはあるけど、でも日々の生活の中では遠くに存在を追いやり、意識しないようにして他人事のように生きて精神を守るようなとこがあるともいえるし。日々突きつけられて生きるのはやはり大変だよね。 そういう小説。
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美丘はまさに吉高由里子のイメージで、読みながら動きが見える感じだった。 でも最初から振り返り振り返りの語り口が面倒くさい…。 石田衣良ってもっと上手じゃなかったか。 この病気、ストーリーとか関係ないところで、今は認知症とか、自分がなくなっていくというシチュエーションを考えたとき...
美丘はまさに吉高由里子のイメージで、読みながら動きが見える感じだった。 でも最初から振り返り振り返りの語り口が面倒くさい…。 石田衣良ってもっと上手じゃなかったか。 この病気、ストーリーとか関係ないところで、今は認知症とか、自分がなくなっていくというシチュエーションを考えたとき、自分のできることがどんどん少なくなっていったら、一体何が残るんだろう、何が自分を形成しているんだろうwhat makes me ‘me’?を考えてしまった。 太一、でっかく生きろよ!
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不治の病にかかる美丘と、太一の大学生の恋愛もの。 とても悲しいが、短くも濃い時間を二人で過ごす話で、よくあるパターンかもしれないが、こういうのには弱いので良かった。恋愛ものを読みたい人にはオススメかも。 でも、内容を知った上でもう一度読みたいかと言われると、多分読まないので★...
不治の病にかかる美丘と、太一の大学生の恋愛もの。 とても悲しいが、短くも濃い時間を二人で過ごす話で、よくあるパターンかもしれないが、こういうのには弱いので良かった。恋愛ものを読みたい人にはオススメかも。 でも、内容を知った上でもう一度読みたいかと言われると、多分読まないので★4つで!
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ありがちなのに嫌じゃなかった 相変わらず激しいけど芸術だなーって感じ 意外と病気になってからの部分は少なくて、ぜんたいてきに御涙頂戴じゃないところが良かった 美丘みたいになりたいかも(なれない
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じわりと涙腺が熱くなって大切な人の顔が浮かんだ 押し殺していた自分をもっと解放して 子供の頃ように全力で命の火を燃やしたいと思った 病気にかかってお涙ちょうだい系の物語はあまり好きじゃないけど「美丘」はよかった 細く長い蝋燭じゃなくて 太く短い蝋燭になりたい
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恋人が難病になってしまうという切ない恋愛のお話です。美丘が可愛すぎて読みながら恋しそうになります。結末は想像できるのですが、そこに至るまで美丘と太一がものすごく幸せでステキな時間を過ごしているんだと感じました。 ドラマ化もされてるみたいで、動画で見てみたら、美丘役を吉高由里子がや...
恋人が難病になってしまうという切ない恋愛のお話です。美丘が可愛すぎて読みながら恋しそうになります。結末は想像できるのですが、そこに至るまで美丘と太一がものすごく幸せでステキな時間を過ごしているんだと感じました。 ドラマ化もされてるみたいで、動画で見てみたら、美丘役を吉高由里子がやってました。最初は、どうかなぁと思いましたがそれはそれでありだなと思って最後まで見ました。テレビは、原作に比べてだいぶマイルドな感じです。小説の方が良かったのですが、ドラマもそこそこいいなと思いました。
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再読。 数年前のドラマを思い出しながら。 美丘の話す言葉がすきなのに、その言葉が失われていく。 みらい、きぼう、じんかく。 美丘の強さ、明るさ、決意に涙。 太一君も自分が思うよりずっと強い。
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切ない恋愛小説が読みたくて選んだ本作。 切ない。切なすぎる。だけど、幸せが溢れている作品。 あらすじは知っていたので、重い内容だと心構えをして読んだけれど、始終優しく温かい雰囲気に包まれていた。それは悲劇のヒロインであるはずの美丘が、そうは感じさせない程真っ直ぐで、強くて、ユニー...
切ない恋愛小説が読みたくて選んだ本作。 切ない。切なすぎる。だけど、幸せが溢れている作品。 あらすじは知っていたので、重い内容だと心構えをして読んだけれど、始終優しく温かい雰囲気に包まれていた。それは悲劇のヒロインであるはずの美丘が、そうは感じさせない程真っ直ぐで、強くて、ユニークだったからだと思う。 こんな素敵な恋に出会いたいと思える、純粋な恋愛小説。
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