川は静かに流れ の商品レビュー
チェイス家の人々 という純文学?舞台がロシアだったら、チェイスの兄弟?もう少しスピード感があったらと思うけど、一気に読めた。
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『ラスト・チャイルド』を読み、この作家の作品はすべて読もうと心に決めた(と言っても、邦訳はまだ4冊)。久しぶりに出会ったとても好きな作家だと思う。 身に覚えのない殺人事件の濡れ衣を故郷で着せられた主人公。しかも彼を犯人と名指ししたのは継母だった…。みんな、悪い人ではないのにそれぞ...
『ラスト・チャイルド』を読み、この作家の作品はすべて読もうと心に決めた(と言っても、邦訳はまだ4冊)。久しぶりに出会ったとても好きな作家だと思う。 身に覚えのない殺人事件の濡れ衣を故郷で着せられた主人公。しかも彼を犯人と名指ししたのは継母だった…。みんな、悪い人ではないのにそれぞれに短所があり、どうしてもねじれる家族関係。犯人にたどりつくまでの二転三転も、あざとさがない。 あちこちで取り上げられているが、著者の序文「家庭崩壊は豊かな文学を生む土壌である」という一文が、心に残る。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この人の書く話(というか人物造形)は、よくも悪くもワンパターン。 それがツボにはまるとすごく好きなんだけど、いまいち入り込めない話だと、そのワンパターンが鼻についてしまう。 主人公は弟妹思いの最強お兄ちゃん。 威圧的な父親、心を病んだ母(または主人公に近しい女性)。一方的な暴力を受ける少女がいる一方で、凛として強い精神を持つナチュラリストの女がいる。あと、主人公の足を引っ張るけど、切り捨てることのできない悪友。 「頑張るお兄ちゃん」自体は好きなので、そのパターンはむしろ歓迎。何本でも読みたいんだけど、だからこそ、脇役のバリエーションが欲しくなってきたかな。 「愛おしい骨」に似てるというレビューをどこかで見かけた。設定には少し共通するものがあるかもしれない。 ヒロインはあれほどバイオレンスじゃないけど(笑)
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殺人容疑で無罪になった後、故郷を追われていた主人公が舞い戻ってきた際におこる様々な事件の話。読後感はラストチャイルドに近く、ミステリーを読んだというよりは家族の物語を読んだという感じ。前半からぐいぐいつかんでくる。後半は若干失速する。原書で理解できればもうすこし評価が上がったと思...
殺人容疑で無罪になった後、故郷を追われていた主人公が舞い戻ってきた際におこる様々な事件の話。読後感はラストチャイルドに近く、ミステリーを読んだというよりは家族の物語を読んだという感じ。前半からぐいぐいつかんでくる。後半は若干失速する。原書で理解できればもうすこし評価が上がったと思う。
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近年注目を浴びる気鋭の米ミステリ作家:ジョン・ハート。 本格推理というより、人間模様に重きを置いたサスペンスという意味では、名匠:ロス・マクドナルドの系譜上に位置するかもしれない。 ロス・マクの境地に到達するにはまだ早い(だって1965年生まれだもん)けれど、まだまだたった4作。...
近年注目を浴びる気鋭の米ミステリ作家:ジョン・ハート。 本格推理というより、人間模様に重きを置いたサスペンスという意味では、名匠:ロス・マクドナルドの系譜上に位置するかもしれない。 ロス・マクの境地に到達するにはまだ早い(だって1965年生まれだもん)けれど、まだまだたった4作。これからの熟成に期待したい。 今作も、その期待に違わない重厚な仕上がりで、『サイレント・ジョー』のT・ジェファーソン・パーカーあたりが好きな人には大満足の1冊。 ポール・ハギスあたりが映画化したら、いいのが出来そうだ。 文体がシンプルなので、代表作『The Last Child』は原書にてスタンバイ中。
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アダムは5年前、継母の証言により殺人事件の犯人として起訴された。無罪となったものの、町の人達の目は冷たく、家族との縁を切ってNYへと去った。しかし、今、嘗ての親友の電話が彼を故郷へと呼び寄せた。しかし、そこで再び殺人事件が起き、周囲は彼に疑いの目を向け始める…。 いや、分厚い作品...
アダムは5年前、継母の証言により殺人事件の犯人として起訴された。無罪となったものの、町の人達の目は冷たく、家族との縁を切ってNYへと去った。しかし、今、嘗ての親友の電話が彼を故郷へと呼び寄せた。しかし、そこで再び殺人事件が起き、周囲は彼に疑いの目を向け始める…。 いや、分厚い作品ですが、一気に読ませます。
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久しぶりに正統派なミステリーを読んだなと。 故郷を追われた主人公が、時を経て生まれ育った町に帰る。そこで事件にまきこまれるのだが。 故郷には昔からの人間関係が良くも悪くも存在し、場所を離れてもそれまで築いた関係は自分の中に残っている。それが自分にとっての故郷なのだと再認しました。...
久しぶりに正統派なミステリーを読んだなと。 故郷を追われた主人公が、時を経て生まれ育った町に帰る。そこで事件にまきこまれるのだが。 故郷には昔からの人間関係が良くも悪くも存在し、場所を離れてもそれまで築いた関係は自分の中に残っている。それが自分にとっての故郷なのだと再認しました。家族、友人・・大切だよね。
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読者をグイグイ引き込む筆力があります。但し、謎解きとしては意外性なし。家族の愛想を描いたドラマとしては素晴らしいです。読んで損なし。
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すばらしい。巻置くあたわずとはまさにこのこと。謎が謎を呼び、一つなぞが解けたと思ったらそれが新しいなぞの始まりだったり、じつは完全な誤解だったり、関係ないところで関係ない解釈をされたり。それがすべて家族と地域の人々の愛憎劇の中で、違和感なく読めてしまうものだから、ページを繰る手が...
すばらしい。巻置くあたわずとはまさにこのこと。謎が謎を呼び、一つなぞが解けたと思ったらそれが新しいなぞの始まりだったり、じつは完全な誤解だったり、関係ないところで関係ない解釈をされたり。それがすべて家族と地域の人々の愛憎劇の中で、違和感なく読めてしまうものだから、ページを繰る手が止まらない。オススメです。
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先月の「ラスト・チャイルド」に続いてジョン・ハートの作品。前作同様に親子の絆や友情などが幾重にも連なり、冒頭で著者自ら語っているように、ミステリーの範疇に入ってはいるが、家族をめぐる物語ともいえる内容。書評にあるとおりの読み応えがありました。
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