精神科医は腹の底で何を考えているか の商品レビュー
タイトル通りの内容。精神科医とはどんな人達で、患者にとって良い医者、名医とはどのような医者なのかを綴ったエッセイ。読んで精神科医は大変だなあとつくづく思いました。春日武彦さんの著作は面白いので見つけては読んでいますが、患者としてはあんまり罹りたくない医者だなあというのが本音です(...
タイトル通りの内容。精神科医とはどんな人達で、患者にとって良い医者、名医とはどのような医者なのかを綴ったエッセイ。読んで精神科医は大変だなあとつくづく思いました。春日武彦さんの著作は面白いので見つけては読んでいますが、患者としてはあんまり罹りたくない医者だなあというのが本音です(ごめんなさい)。
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お医者さんは頭が良くて優しくて、ニコニコしてて尊敬している。という方は読まれないほうが良いでしょう。そういう医師もいらっしゃるかと思いますが、この本には載っていないようです。 興味深かったのは第7章でした。不幸な環境から脱するのではなく、そこで安定と維持を試みるのは女性にありが...
お医者さんは頭が良くて優しくて、ニコニコしてて尊敬している。という方は読まれないほうが良いでしょう。そういう医師もいらっしゃるかと思いますが、この本には載っていないようです。 興味深かったのは第7章でした。不幸な環境から脱するのではなく、そこで安定と維持を試みるのは女性にありがちかもしれません。
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臨床の精神科医が、主として患者との関係においてどのようなことを考えながら治療に当たっているかを、主に本人の経験を通じて若干シニカルに100人の精神科医のパターンとしてエッセイ風に触れており、そのことによって相対する「患者」が実にバリエーションに飛んだ人々が存在するのかも浮かび上が...
臨床の精神科医が、主として患者との関係においてどのようなことを考えながら治療に当たっているかを、主に本人の経験を通じて若干シニカルに100人の精神科医のパターンとしてエッセイ風に触れており、そのことによって相対する「患者」が実にバリエーションに飛んだ人々が存在するのかも浮かび上がらせている。 特殊な症例が多いので、「ふつう」の患者に対して医師がどう考えているかはあまり分からないかも。
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人の狂い方はせいぜい100種類しかないということだが、むしろそんなにあるのか!と驚いた一方で、世の中淡々と過ごすためには裕福であることが前提条件ということについては、なるほどその通りだなと。 当たり前だけど医者も一人の人間なんだということが再認識できたことが一番の収穫。
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私小説のような感触の新書。それくらいあけすけと心情が書かれていて逆にほっとする。そこには諧謔的なところもあり迷いや素直な思いが書かれていていいと思う。精神科医も人間だということがよくわかる。人間らしい精神科医だと思った。そのことが精神科医としていいのかどうか患者や専門家ではないの...
私小説のような感触の新書。それくらいあけすけと心情が書かれていて逆にほっとする。そこには諧謔的なところもあり迷いや素直な思いが書かれていていいと思う。精神科医も人間だということがよくわかる。人間らしい精神科医だと思った。そのことが精神科医としていいのかどうか患者や専門家ではないのでよくわからないが悩める人には共感できるものがあると思う。
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大変な仕事だなぁ。話題が次々と変わって読み物としても楽しい。たとえ話も的確。妄想想像も逞しい。エリザベス キューブラーロスも話題に。
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興味をそそるタイトルだけど、予想を超えるような腹の底はなく、逆に精神科医とて、普通の社会人と同じように時には怒ったりムカついたり動揺しながらも、冷静に、しかし情熱を持って仕事をしているんだなぁというのを改めて感じた。 色々な患者のエピソードは、その状況になってしまう本人の精神状態...
興味をそそるタイトルだけど、予想を超えるような腹の底はなく、逆に精神科医とて、普通の社会人と同じように時には怒ったりムカついたり動揺しながらも、冷静に、しかし情熱を持って仕事をしているんだなぁというのを改めて感じた。 色々な患者のエピソードは、その状況になってしまう本人の精神状態や環境についても随所から垣間見ることができて、自分や周囲の人と重ね合わせながら想像したり学んだりできた。例えば、精神科医は診察室などの「お膳立て」があって初めて力を発揮できるという話は単純にへぇと思ったし、99%治っても、残りの1%が大きく生活に影響するという話は興味深かった。 ただ、文体は読みやすいけどダラダラと取り留めなく話しているような印象。それを緩和するためなのか、文中ランダムに、1人の精神科医(というより一つの状況・場面)が出てくるごとに「〜な医者」というまとめ的な小見出しがつくけれど、個人的にはこれが非常に読みづらかった。あえて100人の医者という部分にこだわらなくても良かったのではないかと思う。理由は冒頭で説明されているものの(よく分からなかったけど)、読んでいる間中気になってリズムを崩されるように感じた。
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本著には実にさまざまな精神科医(の類型)があ登場する。つい、くすりと笑ってしまう人物もあれば思わず眉を顰めてしまうような人物もいる。エピソードのあとに挿入される人物描写は、シニカルで、流石という不思議な感想をもつ。そして著者のことばによれば、100人登場する精神科医のうち、その2...
本著には実にさまざまな精神科医(の類型)があ登場する。つい、くすりと笑ってしまう人物もあれば思わず眉を顰めてしまうような人物もいる。エピソードのあとに挿入される人物描写は、シニカルで、流石という不思議な感想をもつ。そして著者のことばによれば、100人登場する精神科医のうち、その2/3は著者自身だという。むすびにて、「人間誰しもフランケンシュタインのようにパッチワークで出来上がっておりツギハギなのだからほころんだり矛盾したり不連続であるのは当然のことで…」とかかれているが、人間ほんとにそんなものだよなあ。と思わせる本でした。春日先生の本が好きな方は好きなはず。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
躁うつ病、統合失調症、神経症 パーソナリティー障害、認知症含む器質性精神疾患 依存症。 この6つが普段カルテに書く病名。 加えてパターン別分類でだいたい100ぐらいになるそう 病棟の人間関係をぐちゃぐちゃに壊す パーソナリティー障害の女性患者、115p 抵抗する患者、まずは「精神」じゃなくて 身体検査から シアナマイド、少量で酔っぱらえる酒の添加物を目指した、165p 患者の強制入院、両脇から挟むようにして車へ。 正面から迫ると反撃される 統合失調症、治癒・現状維持・荒廃が同率 早めの向精神薬で大幅な改善
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精神科医と患者は、患者と相互依存してるような関係もある。 相手を見ずに、テストに依存する人も。 良いと言われてる人必ずしも名医ではない。は患者の言いなりだったり。 境界性パーソナリティ。 人のことをよく見抜く。 愛情があればこそ、無意識に相手をコントロールしたくなる。 他...
精神科医と患者は、患者と相互依存してるような関係もある。 相手を見ずに、テストに依存する人も。 良いと言われてる人必ずしも名医ではない。は患者の言いなりだったり。 境界性パーソナリティ。 人のことをよく見抜く。 愛情があればこそ、無意識に相手をコントロールしたくなる。 他人にコントロールされることは必ずしも不愉快で窮屈とは限らない。 DVを受けている女性は、間違えた物語を生きている不幸な人物なのか? ドラマチックな人生でしか満足いかないのでは。 149p 妄想とはなぜ生まれるのか。 妄想とは物語である。 物語を自分の人生に導入することによって世界を納得できる。 自分の不幸な人生を一挙に説明してくれる。 168 様々な思惑て患者を入院させようとする家族もいる。 強制入院は慎重に。 177 精神の治る。とは。 風邪のようにコロリと治る。 糖尿病のようにコントロールできるの、治る。 大怪我をして痛みなどは残ったけど治る。 糖尿病と怪我の真ん中である。 うつはなおる。 風邪に近い。 最近はパーソナリティー障害との合わさりで治りが悪いものもあるが。 統合失調症の場合は抗精神薬により、大胆な改善は期待できるようになった。 思春期など、若い時期に発症する。 親の期待がうえを行きすぎていた場合。 引きこもりをしている間は自分の無能さを知ることはない。 とはいえ危機感はあるので暴力を振るってみたりするが、無力感を感ずる。 親の期待へ答えられないこともあり、罪悪感もある。 親もまた現実を見なくて済むので引きこもりという現象は続くこととなる。 一種の安定した形となる。
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