ベンジャミン・バトン の商品レビュー
「それでも人生は素晴らしい」 老人の姿で生まれ、歳とともに若返っていくという現実にはありえない設定の物語。だれとも同じ時間を共有することができない哀しい男、ベンジャミン・バトンの人生が、実に完結に綺麗な文章で描かれている。 読み終わって一番感じた事は、ベンジャミンが自分の...
「それでも人生は素晴らしい」 老人の姿で生まれ、歳とともに若返っていくという現実にはありえない設定の物語。だれとも同じ時間を共有することができない哀しい男、ベンジャミン・バトンの人生が、実に完結に綺麗な文章で描かれている。 読み終わって一番感じた事は、ベンジャミンが自分の境遇、人生をそのまま受け入れているということ。だれを恨む訳でもなく、孤独な人生をありのままに受け入れている。 人は常に変化しながら、衰え、死に向かって生きていく。変化することの悲しさを受け入れる事ができれば、人生は素晴らしいものになるのだろうか? 設定のために児童書のような雰囲気の作品だが、それ故逆に、色々な感じ方ができる作品なのかなと思う。
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ベンジャミン・バトンの人生がさらっと書いてあるって雰囲気ですね。その人生が逆回しなんですけどね。 映画は観てないですが、観てみようかな?って思います(-^ᴗ^-)
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映画は未見。 フィッツジェラルドの作だと初めて知り驚く。 ベンジャミン・バトンの波乱の人生だが、叙述は簡素で、淡々としている。軽快で悪くない。 しかし冒頭のロジャー・バトンの狂騒が作品から浮き上がっている。
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この映画に原作があったんだ!しかもフィッツジェラルド!という驚きと、映画がなかなかよかったので読んでみた。逆(本を読む⇒映画を観る)は余程でないとしないけど。 短いお話で一時間もかからずに読了。 よくこの原作を映画にしようと思ったなあ~という感嘆がまず第一の感想。 悪くはないが...
この映画に原作があったんだ!しかもフィッツジェラルド!という驚きと、映画がなかなかよかったので読んでみた。逆(本を読む⇒映画を観る)は余程でないとしないけど。 短いお話で一時間もかからずに読了。 よくこの原作を映画にしようと思ったなあ~という感嘆がまず第一の感想。 悪くはないが、あまりに淡々と物語が進むため、荒唐無稽さが際立つ。映画では、基本となる「老人で生まれてだんだん若返る男の人生」というコンセプトはそのままだが、それ以外の部分でかなり上手に肉付けされ、ストーリーも細かいところで結構変わっており、製作者なのか、脚本なのか、作り方がうまい。断然映画のほうが良い。 訳者あとがきを読むと、フィッツジェラルドはお金のためにとにかく本数を書くということをしたらしい。読む必要も翻訳する必要もない駄作が結構あるというのが日米共通の認識で、かの村上氏もそれを踏襲して翻訳作品をえらんでいるとのこと。 翻訳者が言うように、確かにそう言って切られてしまった作品のなかにも、評価するべきものはあったかもしれず、そういう意味で本作を日本に紹介してくれたのはよかったが、私個人としては、これは映画を観るにとどめておいても良かったかも。
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立ち読みで。 映画は観てません。 映画は感動ものっぽかったですが、これは読んだ感じ、皮肉さがあるというか。
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なんだか、ちょっとかわいそうなお話だった。 でも、今まで数えきれないくらいのたくさんの人間や生き物が生まれてるんだから、 遺伝子の手違いで、こういう変異で生まれてくる人もいるのかもしれない、 とおもったりもした。
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映画化された作品なので結構な分量のある本かと思いきや、 さくさくと読める短編で♪ 生きる事のせつなさを感じさせるこの作品を書いた作者が とっても切ない人生を送っていることにも注目したい。 文庫でも出版されているけど、 本の大きさもイラストも装丁もこの本が好き。
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<内容>フィッツジェラルドによる永遠の名作。老人の姿で生まれ、若返っていった男の、哀しくも美しい物語。
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どうしようもないほどやるせないこの物語は、ただただやるせないのであってそれ以上もそれ以下もなく、単純にやるせないの五文字で終えられる印象を受けた。そして色んなことを思ったのだけれど、ある歌手の詩に「アルバム開いて気付いたことがある 私の産まれた日 みんな笑ってた」というようなのが...
どうしようもないほどやるせないこの物語は、ただただやるせないのであってそれ以上もそれ以下もなく、単純にやるせないの五文字で終えられる印象を受けた。そして色んなことを思ったのだけれど、ある歌手の詩に「アルバム開いて気付いたことがある 私の産まれた日 みんな笑ってた」というようなのがあって、これ一字一句合ってるかは今確認出来ないので不確かだけれども、これっていうのもある程度の数の人は共感したり感慨深く思うことが出来る歌詞であり、それが特別であるとは思わない現実を生きてるわけで…、なんかもう色々と感謝。
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フィッツジェラルドは日本でも人気がありますが、当たり外れのはっきりした作家と言われています。 生活のために短編を殴り書いていたそうですが、しかし過去駄作と判断されたもののなかに埋もれてしまった作品が残っていると言われています。 そんな作品のひとつが『ベンジャミン・バトン』です。...
フィッツジェラルドは日本でも人気がありますが、当たり外れのはっきりした作家と言われています。 生活のために短編を殴り書いていたそうですが、しかし過去駄作と判断されたもののなかに埋もれてしまった作品が残っていると言われています。 そんな作品のひとつが『ベンジャミン・バトン』です。 昨年?は映画化されましたが私はまだ見ていません。 この本は映画化に関連したもののようですが、挿絵がミスマッチです。 小説の世界観を壊しています。
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