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人を殺すとはどういうことか の商品レビュー

3.6

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    3

  2. 4つ

    17

  3. 3つ

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2012/07/30

養護施設への支援を続けてきているような著者がなぜ二度の殺人に至ったかということを自己分析しながら書いており読みごたえがある。残りの部分は他の受刑者について書かれていて、更生の可能性が非常に少ない旨が述べられている。「累犯障害者」でも指摘されていた受刑者のIQが慨して高くないことに...

養護施設への支援を続けてきているような著者がなぜ二度の殺人に至ったかということを自己分析しながら書いており読みごたえがある。残りの部分は他の受刑者について書かれていて、更生の可能性が非常に少ない旨が述べられている。「累犯障害者」でも指摘されていた受刑者のIQが慨して高くないことにも少し触れられていた。現在の更生システムが機能してないのが指摘の通りでも、それをなんとかしようという仕組みがこの国にはない気がする。海外のことは調べていないが、よい方法を見つけ出している国はあるのだろうか。

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2012/06/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

描いてるお話の参考資料にと思って図書館で借りてきました。 興味深くはあるがおもしろいとは言えない。 著者がちょいちょい難しい言葉知ってて、なんか想像と違った。 殺人犯の肖像読んでて思ったのが、 こういう精神状態の人って結構身近にいるんじゃないかな、と。 働いてるとき、よくこんな感じの人たち来てた気がする。 あくまで偏見ですけど…言動が近い (もちろん私は堅気の仕事ですよ) 怖くなった

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2012/06/25

リアリティとしては深くないが、人柄にとても興味をそそられて一気読み。 作者がいわゆる天才気質で、その考え方の偏り加減がはげしい。

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2012/05/25

2件の殺人を犯し服役中の著者。 好き嫌いが分かれるテーマだが、 「人を殺す人とはどんな人でどんな心理なのか。」を知ることができる一冊。

Posted byブクログ

2012/04/08
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

ノンフィクションの、無期懲役囚による手記。 著者は服役するあいだに自分の行為がとても罪深いものだったと感じるようになり、「贖罪とはなにか」「自分はどう生きるべきか」を考え続けてきたそうだ。 中盤では親しく話すようになった囚人のケースを紹介しているのだけど、それによって「犯罪」が決して遠い世界のものではないと感じてしまったり(いつ誰が被害者になったり、あるいは加害者になるかもわからないのです)、それにこれを書いている人は現に加害者なのだと改めて感じてしまい、怒りや嫌悪感がこみあげてきて、ちょっとハードだった。 手記の終盤で、彼は 「殺人という行為は、実行した本人より周りの苦悩の方が圧倒的に多いのです。」 といっている。 当たり前のことじゃないか、と思うけど、これって殺人に限らず、あてはまるかもしれないと思う。 悩みの深さは本人しかわからない、というようなことを言うけど、わからないからこそ本人以上に思い悩んで心配してくれたり、ずっと見守ってくれている人がいるはずなのだ。 こんな風に、命や生きることについて考えることができたのでさいごまで読んでよかったかなと思う。

Posted byブクログ

2012/03/08

二流小説家 という作品を読んで犯罪者の心理に興味を持った。 塀の中の生活はもちろん、服役している他の様々な犯罪者にインタビューしているのが興味深い。

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2012/02/16

ロングのB級の刑務所って知ってます?オイラは初めて知りました。 LB級刑務所──そこは、受刑者の半数が殺人犯。刑期8年以上の犯罪傾向が進んだ者のみが収容されるところなんだって。 著者は、自らに絶対的確信を抱いて冷徹に二人の人間を殺した男。殺すことに全く疑問を持たなかった人物。...

ロングのB級の刑務所って知ってます?オイラは初めて知りました。 LB級刑務所──そこは、受刑者の半数が殺人犯。刑期8年以上の犯罪傾向が進んだ者のみが収容されるところなんだって。 著者は、自らに絶対的確信を抱いて冷徹に二人の人間を殺した男。殺すことに全く疑問を持たなかった人物。そして、収監された刑務所で、全く反省しない同囚たちに囲まれながら、自分の罪とどう向き合ったのか?  この著者はまちがいなく頭がよいのだと思う。 知能抜群ですよ。 しかし、彼には社会とのツナガリより、自分の信念に正直であるべきだという価値観が優先しているんだよね。それが2件もの殺人を犯すきっかけとなった。 彼にとって信念とは、つまり、父親なんだ。 父親からの影響が彼を殺人へとイザナウんだなぁ。 しかも、いまだに彼はそんな父親を愛しているんだ。すでに他界しているにもかかわらず。 これって、ショック。そんな人、いるんだね。 この本の記述の中に時々難解な用語が出てくるのは、ちょいと行き過ぎかもね。青臭い。 この本の後半には、同じ刑務所にいる囚人の話が出てくるが、飛びぬけて優れたやくざの幹部たちを除いては、どれも救われないヒトビトです。こういう人、職場にもいるよね。 おすすめ度は5点中、4点。なかなか読み応えありますが、ここまでオイラは強くなれないかなぁ。

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2012/01/17

人を殺すとは? 償いとは? 人間とは? 偏りのある意見かもしれないが読む価値はある。 衝撃的だがおもろしろい。

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2011/06/25

実際に殺人を犯し、無期懲役囚である著者が自分について、事件について、そして囚人について書いている、という点で非常に興味深く、また故に貴重な本であると思う。

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2011/09/18

あまりにストレートな題名で手に取りづらい。表紙も怖い。それでも違う世界を知り刺激を受けた。自分にとっては読む価値があった貴重な1冊だけれど★をつけるのに困った。著者は無期懲役囚。前半は自分の成育から経歴、そして刑務所に入るまでの部分。こちらは先に読んだ小説「夢の国」の主人公の息子...

あまりにストレートな題名で手に取りづらい。表紙も怖い。それでも違う世界を知り刺激を受けた。自分にとっては読む価値があった貴重な1冊だけれど★をつけるのに困った。著者は無期懲役囚。前半は自分の成育から経歴、そして刑務所に入るまでの部分。こちらは先に読んだ小説「夢の国」の主人公の息子が著者であり、小説が自伝的であったので了解していた。それでも改めて特異な半生にうなる。刑務所での著者は多くの本を読み、まじめに作業に励み、何より罪について償いについて、生きること、死ぬこと、被害者について、遺族について深く考え続けている。知的能力が飛び抜けて高いのは本当だろう。本当の反省、償い、贖罪とは何なのかを考える時に、他の人はこの問題にどう向き合っているのか、本音を聞きたかったのが動機となって、仲間を観察したり質問や話をして他の12人もの受刑囚について分析したのが後半の部分になる。この告白・分析が読みごたえがあり、空恐ろしさでぶるっとした。長期刑に服している受刑囚の倫理観の欠如に驚く。人のことを全く考えない人間というものが実際に世の中に存在するのだ。100%でないがほとんどのLB級刑務所の受刑者に人間として大事なものを欠いているという。偏見を持ってはいけないと思うが、人は誰しも良心を持っていると思っていた自分の考えは改めようと思った。見た目ではわからないという。人間についてよくよく考えさせられる1冊だった。

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