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農協の大罪 の商品レビュー

3.7

44件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2013/06/09

 戦後に作られた農協がどれだけ社会的に害があり、農協・農水省・農林族議員による農政トライアングルによりどのように日本の農業が戦後衰退していったかを激しく記述している本。また農協を無くし、主業農家強化に政策を展開、そして農作物を輸出することで日本の農業は回復すると、主張しています。...

 戦後に作られた農協がどれだけ社会的に害があり、農協・農水省・農林族議員による農政トライアングルによりどのように日本の農業が戦後衰退していったかを激しく記述している本。また農協を無くし、主業農家強化に政策を展開、そして農作物を輸出することで日本の農業は回復すると、主張しています。  勉強会の題材として読んだ本でしたが、内容が濃い分、文章は固く読みづらかったです。ただ勉強会はとても盛り上がり、良かったと思いました。現在の農業の抱える矛盾した状況を俯瞰できる一冊だと、思います。

Posted byブクログ

2012/12/21
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※このレビューにはネタバレを含みます

日本の農政の問題点というか惨状が理解できる本。 既得権を維持するために米価と小規模の兼業農家の維持に奔走する農協、当選のために小規模兼業農家+農協の支援を得たい族議員、権力を維持したがために政治家に擦り寄り、引いては農協の言いなりになる農水省という図式には本気で腹が立つ。 数年前に書かれた本だが、政権交代しても交代した政党が既得権化するため変化はないだろう。。。 読んでいて本当に悲しくなる。

Posted byブクログ

2012/11/12

最近ちょっと食や農業のことに興味を持っていろいろ調べている。 そんな中で、農協の存在と役割が、気になったので読んでみた。 この内容だけを鵜呑みにするわけじゃないけど、何十年も積み重てきた古い古い理屈と、組織のトップに君臨するであろう昭和の怪物たちが、日本の農業を弱体化させてしま...

最近ちょっと食や農業のことに興味を持っていろいろ調べている。 そんな中で、農協の存在と役割が、気になったので読んでみた。 この内容だけを鵜呑みにするわけじゃないけど、何十年も積み重てきた古い古い理屈と、組織のトップに君臨するであろう昭和の怪物たちが、日本の農業を弱体化させてしまったんだなと改めて認識した。 日本お農業は本当に競争力がないのか疑問だったが、農業にも技術革新があり、進化している事実とがあるにもかかわらず、誰を保護するのかわからない過保護な政策によって、結局は食べることをやめるわけにはいかない、一般消費者である我々が、とんでもないつけを払わされている。 日本人の我々は、食べることに限らず、あらゆるものごとに寛容というか、無知・無関心に過ごしているうちに、何のために働いているのか、誰のために頑張っているのか、全くわからない状態になってしまっているんだな。 この矛盾を断ち切るためには、新しい時代の新しい考え方を持ってこないといけない。そのためには、昭和の怪物の皆さんには、潔く速やかにご退場願わなければならないのではないだろうか?

Posted byブクログ

2012/09/14

著者の意図するところは分かるが、私は日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 講談社プラスアルファ新書 浅川 芳裕著 http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E4%B8%96%E7%95%8C5%E4%BD%...

著者の意図するところは分かるが、私は日本は世界5位の農業大国 大嘘だらけの食料自給率 講談社プラスアルファ新書 浅川 芳裕著 http://www.amazon.co.jp/%E6%97%A5%E6%9C%AC%E3%81%AF%E4%B8%96%E7%95%8C5%E4%BD%8D%E3%81%AE%E8%BE%B2%E6%A5%AD%E5%A4%A7%E5%9B%BD-%E5%A4%A7%E5%98%98%E3%81%A0%E3%82%89%E3%81%91%E3%81%AE%E9%A3%9F%E6%96%99%E8%87%AA%E7%B5%A6%E7%8E%87-%E8%AC%9B%E8%AB%87%E7%A4%BE%E3%83%97%E3%83%A9%E3%82%B9%E3%82%A2%E3%83%AB%E3%83%95%E3%82%A1%E6%96%B0%E6%9B%B8-%E6%B5%85%E5%B7%9D-%E8%8A%B3%E8%A3%95/dp/4062726386/ref=sr_1_1?ie=UTF8&qid=1347579361&sr=8-1 の方により共感できた。 農業、医療、通商、外交などどの政策を見ても、官僚システムによる制度疲労が日本病の主要因であることはあきらかである。

Posted byブクログ

2012/06/19

日本の農業の問題点を、農業政策に関わってきた言わば内部の視点から暴露したといってもいい内容。 浅川氏の著書などでも取り上げられているが、 農協と農水省が、日本農業の発展、正常化を妨げているのは、どうも間違いないようだ。 恐ろしいのは、山下氏が挙げているようなデータは、その気になれ...

日本の農業の問題点を、農業政策に関わってきた言わば内部の視点から暴露したといってもいい内容。 浅川氏の著書などでも取り上げられているが、 農協と農水省が、日本農業の発展、正常化を妨げているのは、どうも間違いないようだ。 恐ろしいのは、山下氏が挙げているようなデータは、その気になれば簡単にアクセスできるはずなのに、我々愚民は何となく政府や省庁、マスコミの言い分を鵜呑みにし、気づかぬほどゆるくマインドコントロールされている気がすること。 自民党時代の執筆なので、改訂版が欲しいところだが、現政権でも特に大きな変化はないか?

Posted byブクログ

2012/03/03
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※このレビューにはネタバレを含みます

成長分野と言われる農業。 自分にも農業関連お客さんがいて良く話を聞くのだが、 いまいち理解が深まらなかった。 とりあえず『農協』『農政』って相当問題があるらしい。それはわかった。 で、読んだのがこれ。 ズバリ言うわよ的にかかれているが、関係がなかなか頭の中で図示できず、入門書としてはハードでした。 1.要旨 農政トライアングル(農協・農水省・農水族議員)が招く、米を中心とした生産量の低下(減反)構造。 その結果日本農業弱体化。 2.流れ (1)米価格引き上げ 国内米消費量の減少→米価格下落。 農家所得保護の為に米価格引き上げの必要性。 (2)減反 米価格引き上げの為には、生産量引き下げ(減反)。 (3)農地転売 減反指示が農家の農地転売要請に繋がり、農地減少。 (4)農協資産規模拡大 農地転売代金が農協預金に。 加えて米価格引き上げ分も農協預金に。 (5)農水族議員の当選 農地転売・米価格引き上げを進める農水族議員との協力関係が成立。 →再び米価格引き上げへ 3.その他トリビア ・兼業農家=ちょっとの農地+農地転売資産+サラリーマン ・農業生産量=パナソニック 4.結論 ・自給率100%は不可能、でも農業弱体化は止めないとダメだろ ・兼業農家と農協の関係を切り離し、専業農家の為の農協と農政を成立させるべし。

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2012/01/09

著者の山下一仁氏は、元農水相にお勤めの官僚で、 おそらく、農水省にいてはご自分の信念を貫くことができないとお感じになって、 お辞めになったんだと思うけど、 なぜ、日本の農業がここまで危機的な状況に陥ったか、について、 こんがらがった糸を一本一本ときほぐすようにていねいに解説なさっ...

著者の山下一仁氏は、元農水相にお勤めの官僚で、 おそらく、農水省にいてはご自分の信念を貫くことができないとお感じになって、 お辞めになったんだと思うけど、 なぜ、日本の農業がここまで危機的な状況に陥ったか、について、 こんがらがった糸を一本一本ときほぐすようにていねいに解説なさっている。 とてもわかりやすく解説なさっているんだけど、 私の基礎知識がもともとあんまりないものだから、 ここでいざ要約しようと思っても言葉がうまく出てこないので、 要約はパスさせていただいて、 ただ、山下氏が強調なさっているのは、 農家を守るために米価をあげたり、農産物に関税かけたりして、 政府はさんざん保護政策をとってきたわけだけど、 それらが実はすべて裏目にでて、 全然肝心の農家を守る結果になっていないということ。 農家を守れていないということは、 農業が衰退の一途をたどっているということで、 すなわち、農産物の消費者である国民の利益にもなっていない。 じゃあ、利権はどこへ消えたのか? 山下氏によると、 全国に30万人いる農協職員を守るために、 農家も国民も犠牲になっているとのこと。 う~ん、そうなのか・・・ 日本の農業について、 ものすごく危機感を覚える一冊だった。

Posted byブクログ

2011/12/30

脱農化によって経済的に発展してきた、「組織のための組織」たる農協の歴史を書いた本。 読む前から端々理解していても、暗鬱な気持ちになって読んだ。どこかの 部分は教科書にも載せておかないといけないと思う。 政策として合理的な解決策もきちんと書かれている。だけど、なぜ彼らが原理的にそう...

脱農化によって経済的に発展してきた、「組織のための組織」たる農協の歴史を書いた本。 読む前から端々理解していても、暗鬱な気持ちになって読んだ。どこかの 部分は教科書にも載せておかないといけないと思う。 政策として合理的な解決策もきちんと書かれている。だけど、なぜ彼らが原理的にそう保身行動するかというところに踏み込まないと、それは残念ながら解決策になっていない。政策としてそうした方がいいということは、自分たち自身が一番良くわかった上で短期的な既得益を求めているのだから。

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2011/09/19

最近のビッグニュースとして、米の先物市場ができたってのがあったけど、次第に農協の力が弱まっていく方向に動いていっているよな。 それでも農協はいわゆるnoisy minorityだと思う。 その農協が守りたいのは農家なのか?農協自身なのか?という話。 TPP参加反対はわかるけ...

最近のビッグニュースとして、米の先物市場ができたってのがあったけど、次第に農協の力が弱まっていく方向に動いていっているよな。 それでも農協はいわゆるnoisy minorityだと思う。 その農協が守りたいのは農家なのか?農協自身なのか?という話。 TPP参加反対はわかるけど、農協の論理は論理で違うね。 既得権益に切り込めば、そこにビジネスが産まれる。発展もするだろう。 その方向に動くように、quiet minorityになってほしいね。

Posted byブクログ

2011/08/28

郵政事業には、郵便、銀行、生保、と競争原理があるのに、依然農家にとっては、農協以外の選択肢がないのか・・・?と、実態をさらに知りたくなった。 農水省、議員など、政治関係の部分の話は、難しいので斜め読みで

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