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雪の断章 の商品レビュー

3.8

149件のお客様レビュー

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2015/07/12

なんとも回りくどい心理描写だと思いつつも引き込まれる。 絶望感にさいなまれた孤児が、自分を救ってくれる男性に出会う。 この人を逃しては自分の人生が亡くなるという危機感と純粋に男として恋い慕う思いに板挟み。

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2015/07/06

書かれた時期がかなり前で言い回しが古めかしいけれど、今読んでも色褪せない作品だと思います。 主人公、飛鳥の成長や心情。特に心情に共感しました。 作者が生きてらっしゃっていたら、2000年代に入ってからの新しい作品も読みたかったなぁ。。。

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2015/06/24

わたしの読書史上、印象深いとても素敵な本でした。文章の一つ一つが美しく幻想的。内容もぐいぐい引き込まれ、終わりが来ないでほしい、と思うほどに。 著者の才能を感じます。さすが作家!と今までの本とはまた違う、格別の文章力に惹きこまれました。

Posted byブクログ

2015/06/12

孤児の少女の葛藤と成長を描いた物語。 気持ちをうまく伝えられない少女の心理描写とそれを映すような情景描写が美しい。 孤児という生い立ちはあるけれど、学校にいって友達が出来たり成長しておしゃれに興味を持ったり恋をしたりという普通の女の子の気持ちを多感な主人公の眼を通して瑞々しく描...

孤児の少女の葛藤と成長を描いた物語。 気持ちをうまく伝えられない少女の心理描写とそれを映すような情景描写が美しい。 孤児という生い立ちはあるけれど、学校にいって友達が出来たり成長しておしゃれに興味を持ったり恋をしたりという普通の女の子の気持ちを多感な主人公の眼を通して瑞々しく描いている。 ストーリー自体には読者を引きつけるような奇抜さはない。 物語の主人公は童話の主人公の女の子に自分を重ね合わせて王子様を待つような少女ちっくな面があるが、この小説自体が読者少女に同様のメルヘンな空想を抱かせる類のストーリーになっている。 殺人事件が起きるがそれは、少女の葛藤に深みを持たせるためのスパイスであり、作品をミステリたらしめるものではない。 現代物でありながらリアルさを伴わないからこそ、空想世界に浸りたい読者の感性には合致するのではないだろうか。 この作品に設定があり得ないとかリアルさがないと評するのは野暮だと思う。 理屈ではなく雰囲気を楽しむととても心地の良い物語だった。

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2015/05/25

賛否両論あるようだが、私はとても楽しく読めた。先が気にってどんどん読んでしまった。読んでしまった後、正しいことって言うのは一体何かな、と考えさせられた。 冬の季節に色んなことが起き、雪の様子に合わせて表現される出来事。最後の終わり方はしんしんと降り積もる雪のような静かな終わり方だ...

賛否両論あるようだが、私はとても楽しく読めた。先が気にってどんどん読んでしまった。読んでしまった後、正しいことって言うのは一体何かな、と考えさせられた。 冬の季節に色んなことが起き、雪の様子に合わせて表現される出来事。最後の終わり方はしんしんと降り積もる雪のような静かな終わり方だった。 結末を悲しいと言っていいのか、幸せだったと言っていいのかはわからない。 人間には幸福と不幸が平等にやってくるという。そして因果応報の要素が最後までついてくる作品であった。 みんな幸せになれたのだろうか。 文章も綺麗で表現が的確だったから、感情移入しやすかったし、飛鳥の心情がすごくよくわかった。孤児であることが物語の構成でも飛鳥という人物を作る上でもとてもしっくりきた。

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2015/05/14

率直に、すごくレビューを書くのが難しい本。主人公の感情やシーンの展開が作り込まれている印象が強く、それがじわじわと心を浸食して感覚が絶妙だった。環境設定にはリアリティがないのに、それぞれの登場人物が発す言葉はリアリティを持っている。今まで読んだことのない世界観を持った小説だった。...

率直に、すごくレビューを書くのが難しい本。主人公の感情やシーンの展開が作り込まれている印象が強く、それがじわじわと心を浸食して感覚が絶妙だった。環境設定にはリアリティがないのに、それぞれの登場人物が発す言葉はリアリティを持っている。今まで読んだことのない世界観を持った小説だった。推理パートに期待せずに読めば、きっと面白い。

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2015/05/11

時代は多分昭和40年代ごろかと思いますが、当時は幼い孤児を引き取って労働力としてこき使うと言うことが普通だったのでしょうか?就職したての青年が孤児を引き取って育てる事態に青年の親が止めようと乗り込んでくることもないのも不自然な気がします。主人公の飛鳥の境遇にはかなり同情もしますし...

時代は多分昭和40年代ごろかと思いますが、当時は幼い孤児を引き取って労働力としてこき使うと言うことが普通だったのでしょうか?就職したての青年が孤児を引き取って育てる事態に青年の親が止めようと乗り込んでくることもないのも不自然な気がします。主人公の飛鳥の境遇にはかなり同情もしますし、しっかりした子だと感心もしましたが、それと同時に意外と遠慮のなさや頑なさ身勝手な所も感じられ少々反感も覚えました(トキさんの気持ち分かるかもw)。それと、殺人事件が身近で起こり疑われているにも拘らず、何事も無かったかのように日常生活が送れているのもギモン。心理描写はよかったと思います。

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2015/04/25

徹夜する程、一気に読めなかった。 余り主人公に共感出来なかった。 推理小説と言うよりは、青春小説かなぁ。

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2015/04/25

飛鳥の行く末が気になり夜な夜な三日で読んだ。男の人にとって飛鳥は理想の女性ではないだろうか…。話し方等、多少違和感があったが昔の話と知り納得。母にオススメしたい一冊。

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2015/04/19

古い本だとは知らず、 帯の惹句に惹かれ購入。 面白くなくはなかったが、 完全に70年代少女漫画でした。 キャラがすべて、池田理代子絵で脳内再生。 おにいさまへ…な笑 当時は文学と少女漫画に垣根はなく、 文学はエンターテイメントの一端を きちんと担っていたんだなと思わせる。 な...

古い本だとは知らず、 帯の惹句に惹かれ購入。 面白くなくはなかったが、 完全に70年代少女漫画でした。 キャラがすべて、池田理代子絵で脳内再生。 おにいさまへ…な笑 当時は文学と少女漫画に垣根はなく、 文学はエンターテイメントの一端を きちんと担っていたんだなと思わせる。 ならば帯の惹句を書いた青崎有悟さんに、 一条ゆかりの 『砂の城』をお勧めしたい。 これが面白いなら、間違いなくはまれますよ!

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