1,800円以上の注文で送料無料

女神記 の商品レビュー

3.4

60件のお客様レビュー

  1. 5つ

    4

  2. 4つ

    19

  3. 3つ

    32

  4. 2つ

    3

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2011/03/27

ブクログ談話室でオススメして頂いて読んでみた一冊。 大変興味深く読ませて頂いた。 古事記のイザナキ神とイザナミ神の神話がベース。 古代のヤマトの「女」と「陰陽」がすごく上手く表現されていて良かった。 「嫉妬」「怨み」「憂い」「悲しみ」「無念」「後悔」 決して日のあたる場所とは...

ブクログ談話室でオススメして頂いて読んでみた一冊。 大変興味深く読ませて頂いた。 古事記のイザナキ神とイザナミ神の神話がベース。 古代のヤマトの「女」と「陰陽」がすごく上手く表現されていて良かった。 「嫉妬」「怨み」「憂い」「悲しみ」「無念」「後悔」 決して日のあたる場所とは相容れないそれらの感情に囚われた魂の行く末は・・・

Posted byブクログ

2011/02/24

面白かった。 神話自体もの凄く美化された話だという事には違いないが、美化云々よりも神や人の蠢く「嫉妬」が現代を生きる人間にも共通していたりして、この何千年の歴史の中でも変わらない、逆に言うといくら文明が進歩しても心の進歩(嫉妬は嫉妬で素敵な感情だとは思うが)を感じさせないのが好き...

面白かった。 神話自体もの凄く美化された話だという事には違いないが、美化云々よりも神や人の蠢く「嫉妬」が現代を生きる人間にも共通していたりして、この何千年の歴史の中でも変わらない、逆に言うといくら文明が進歩しても心の進歩(嫉妬は嫉妬で素敵な感情だとは思うが)を感じさせないのが好き。 あ、これは桐野夏生バージョンであって、本来は全然違うのかもしれないが、以前ギリシャ神話に嵌まり沢山読んだ(ほぼ記憶無し)のだけれども、酷似している所もいくつもあると感じ、日本という国の民族性について考えさせられる。

Posted byブクログ

2011/01/22

日本の神話。古事記の中のイザナキとイザナミの部分を膨らませて書かれている。 「エッジエフェクト」で話題になっていたので手にしてみた。 ああ、そういえば子どもの頃、少年少女全集のようなもの(よく覚えてない)の日本の神話で、神様が海を矛でかき回し、その先から垂れた雫で日本の島々が出...

日本の神話。古事記の中のイザナキとイザナミの部分を膨らませて書かれている。 「エッジエフェクト」で話題になっていたので手にしてみた。 ああ、そういえば子どもの頃、少年少女全集のようなもの(よく覚えてない)の日本の神話で、神様が海を矛でかき回し、その先から垂れた雫で日本の島々が出来ました、なんていうのを読んだなあ、と思い出しながら読んだ。 意外にも、結構面白くて一気読みした。 この前の「最初の哲学者」を読んだ時と同様、やっぱり女って怖い…というのが正直な感想。 後付けを読めば、なんと角川書店のビキナーズクラシックスのシリーズ「古事記」から神話部分を書いているとのこと。あ、それ家にある…。ずっと5年ほど積読でした。いつか読もう。

Posted byブクログ

2019/01/16

神話っちゅうより男と女の愛憎劇みたいだなと。生と死の「死」って、魂とか感情の時間を止めてしまうものなのかも。イザナキは生きて人にもなったから、その良くも悪くも男らしい思考が移り変わって、ラストに至ったんだろうと思う。で、イザナミは、死によって長い間、黄泉の国に閉じ込められ、怨み憎...

神話っちゅうより男と女の愛憎劇みたいだなと。生と死の「死」って、魂とか感情の時間を止めてしまうものなのかも。イザナキは生きて人にもなったから、その良くも悪くも男らしい思考が移り変わって、ラストに至ったんだろうと思う。で、イザナミは、死によって長い間、黄泉の国に閉じ込められ、怨み憎しみに人に死をもたらして、感情が凝り固まってしまったのね。イザナキの言葉が届かない。その点、ナミマは死が浅いからか、人だからか和らいだような気がします。一所懸命頑張るのはいいことだけど、色んなところから水を入れて流れる必要もありだ

Posted byブクログ

2010/10/26

遥か南の海蛇の島、巫女の家に生まれた二人の姉妹。姉は大巫女を継ぎ、島のために祈り続けた。妹は与えられた運命に逆らい、島の掟を自ら破った。16歳で死んだ妹は、地下神殿で一人の女神と出逢う。―私はイザナミ、黄泉の国の女神です(「BOOK」データベースより) 流石の桐野作品。 陰...

遥か南の海蛇の島、巫女の家に生まれた二人の姉妹。姉は大巫女を継ぎ、島のために祈り続けた。妹は与えられた運命に逆らい、島の掟を自ら破った。16歳で死んだ妹は、地下神殿で一人の女神と出逢う。―私はイザナミ、黄泉の国の女神です(「BOOK」データベースより) 流石の桐野作品。 陰なるものとして生まれおちた女のサガ全開な物語です。

Posted byブクログ

2012/12/29

借本。 日本神話にはさほど興味ないけど、 桐野さんのなら読めるかも?と借りてみたら面白くて。 借りる際、図書館の方も私も、表紙をみてギョッとしたのはいい思い出(笑)

Posted byブクログ

2010/09/23

内容(「BOOK」データベースより) 遥か南の海蛇の島、巫女の家に生まれた二人の姉妹。姉は大巫女を継ぎ、島のために祈り続けた。妹は与えられた運命に逆らい、島の掟を自ら破った。16歳で死んだ妹は、地下神殿で一人の女神と出逢う。―私はイザナミ、黄泉の国の女神です。

Posted byブクログ

2011/07/16

子どものころから神話とかは好きで、イザナギイザナミの話もよく覚えてます。でも、黄泉の国からイザナギが一人戻って身体を清めてアマテラスたちを産んだところまででその後のことは知りませんでした。イザナミを失った悲しみにくれるかと思ったらそうではなかったんですねえ。黄泉の国で永遠に苦しん...

子どものころから神話とかは好きで、イザナギイザナミの話もよく覚えてます。でも、黄泉の国からイザナギが一人戻って身体を清めてアマテラスたちを産んだところまででその後のことは知りませんでした。イザナミを失った悲しみにくれるかと思ったらそうではなかったんですねえ。黄泉の国で永遠に苦しんでいる女神。かみというのは本当に業の深い存在でそれゆえにかみなのかなとも思います。確かギリシャ神話にも似たような話があったはずだけどけど、それはどうだった出しょうねえ。

Posted byブクログ

2011/07/16

実はあまり期待していなかったのですが(イザナミとかイザナキとか神々の名前がわかりにくそうで)一気に読んでしまいました。確か作者がどこかで、女というだけで穢れたものにされ貶められたイザナミについて描きたいといっていたような気がするのですが、神話などまるでわからない私が読んでも十分楽...

実はあまり期待していなかったのですが(イザナミとかイザナキとか神々の名前がわかりにくそうで)一気に読んでしまいました。確か作者がどこかで、女というだけで穢れたものにされ貶められたイザナミについて描きたいといっていたような気がするのですが、神話などまるでわからない私が読んでも十分楽しめる大胆な設定と展開。面白かったです。好き嫌いはあるとは思いますがこんな世界を描けるのはやはり桐野さんしかいないかなと思います。日常から軽々と別世界に飛べますよ。

Posted byブクログ

2010/07/29

古事記を読んで昔から腑に落ちなかった「なんで女から声をかけたらいかんのよ」「男だけで子供産めてんじゃん!」「ていうかイザナミの扱い酷くね?」というのが全部指摘してあったので、それは嬉しかった^^; 神は残酷であり、人間のことなどなんとも思っていないってセリフが一番納得できたわ。...

古事記を読んで昔から腑に落ちなかった「なんで女から声をかけたらいかんのよ」「男だけで子供産めてんじゃん!」「ていうかイザナミの扱い酷くね?」というのが全部指摘してあったので、それは嬉しかった^^; 神は残酷であり、人間のことなどなんとも思っていないってセリフが一番納得できたわ。 けれどこの永遠に恨みつらみ続けるってのは……相当の苦行です。 こ、これは本気でツライ。 運命だか掟だか、闇の国、死の国の巫女として送り込まれてしまったナミマの視点から始まるから、彼女の絶望、事態の理不尽さがビンビンに伝わってきたところがすごく良かった。 でも彼女の人生は哀し過ぎるな。 カミクゥが死んで、てっきり黄泉の国にやってきて、また現世のように三角関係バトルが始まるかと思っていたのですが。それはなかったっすね。 産んで、死を与える……女神は世界の秩序そのものなのかもしれないですね。 それにしても男って……^^; 非常に興味深い内容だったのですが、ちょっとかゆい所に手が届かない印象でした。 なぜだろう。

Posted byブクログ