螺鈿迷宮(下) の商品レビュー
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「死」をめぐる医療の問題を題材とした物語が桜宮市の碧翠院桜宮病院を舞台に展開されていきます。 落ちこぼれの医学生が桜宮死の碧翠院桜宮病院で起こる事件に巻き込まれることにより、 末期医療、検死、検案という「死」を見つめる医療を体験しながら、医療を見つめなおしていきます。 これまた海堂作品らしく癖のある登場人物落ちこぼれの名前がメデタイ医学生「天馬大吉」、 天馬の幼なじみの「別宮葉子」、碧翠院桜宮病院の豪快な院長「桜宮巖雄」などなど 他の作品とも関係深い人物も沢山出てきます。 もちろん、白鳥圭輔や”氷姫”こと姫宮、少しですが田口公平なんかもでてきます。 作品全体はシリアスで、謎が謎呼ぶミステリー(だからタイトルに迷宮って入ってるのかな?) 前半部分は???状態なのですが、後半から怒涛謎解きですっきり読めました。 しかし海堂作品では決まっているのかラストで次回作を思わせるような振りはやめてほしい。 ものすごく気になるから・・・・多分あるのでしょうね。期待してます。
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上巻ではセッティングの説明がほとんどであったが、下巻では「何が起きていて」「何が問題なのか」が見えてくる。結末は、、、勧善懲悪、すっきりハッピーが好きという人には向かない。ただ、コテンパンにやられる白鳥を見たいというサディストにはとても面白いかも(笑) やはり、「ジェネラルルージュの凱旋」と「ナイチンゲールの沈黙」を読んでからの方がいいと思う。「ジェネラルルージュの凱旋」を読んでからでないとストーリーの細かいところが見えにくそうな気がする
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(上下巻共通。) 終末医療か。 ちょっと考えさせられるところがありましたね。 ミステリーというより、ホラーの雰囲気があった気がします。 著者の作品を横断して出てくる二人がちょっといつもと違う感じなので、びっくりしました。
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桜宮病院の院長の巌雄さんがいいです。前時代の家父長制のシンボルのような男が他の男性(天馬くん、白鳥さんなど)に完勝しつつ、ただ敵対するのではなく、次世代への期待というか、鍛えてやろうという男性に対しての父性と、桜宮の女性たちに対する、全てを受け入れる女性に対しての父性のコントラス...
桜宮病院の院長の巌雄さんがいいです。前時代の家父長制のシンボルのような男が他の男性(天馬くん、白鳥さんなど)に完勝しつつ、ただ敵対するのではなく、次世代への期待というか、鍛えてやろうという男性に対しての父性と、桜宮の女性たちに対する、全てを受け入れる女性に対しての父性のコントラストが、彼のキャラを際立たせていると思います。
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上巻のレビューにも書いたがバチスタ系よりもフィクションに近い. 最後の方は特に. ジェネラル・ルージュみたいな現実感が溢れるほうが好き. フィクションならば徹底的なフィクションが好き.
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■人が死にすぎる桜宮病院。 ■あの白鳥の、敗北宣言!! ■僕の周囲はフェイクだらけ(by天馬 p.11) ■男には二種類しかいない。勇ましいろくでなしと腰抜けのいくじなしだ。(by天馬 p.32) ■闇に光を当てれば、隣に別の闇ができるだけ。(by巌雄 p.51) ■ところが日常...
■人が死にすぎる桜宮病院。 ■あの白鳥の、敗北宣言!! ■僕の周囲はフェイクだらけ(by天馬 p.11) ■男には二種類しかいない。勇ましいろくでなしと腰抜けのいくじなしだ。(by天馬 p.32) ■闇に光を当てれば、隣に別の闇ができるだけ。(by巌雄 p.51) ■ところが日常というものは思いのほか豊かでな。(by巌雄 p.160) 2011年08月12日以前に読了(メモし忘れた・・・)
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なんだかんだ言っても医者。 頭いい構成だね。 この人は画像診断の軸が決まっているので 主題がぶれないという一面はあるけどね。
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予想外の展開でした。うぅ〜ん、終盤の展開に私的には違和感が残ります。好きな人は好きなんでしょうね。まっ、あくまでもスピンアウト物ですから。
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病院は「生」と「死」がすごく身近にあるところです。 本作は「死」についてを中心に取り上げられています。 そして「ガンなどでもう手の施しようがない人がどうやって死と共に生きていくか」という終末期医療に対するひとつのモデルケースを提示しています。 しかし、このモデルケースは理想であっ...
病院は「生」と「死」がすごく身近にあるところです。 本作は「死」についてを中心に取り上げられています。 そして「ガンなどでもう手の施しようがない人がどうやって死と共に生きていくか」という終末期医療に対するひとつのモデルケースを提示しています。 しかし、このモデルケースは理想であって、現実的には難しいだろうという問題点も多くありました。 最後まで読んだ後に残るモヤモヤ感…。これがミステリーなんですね。 続きそうな予感もします。
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あまり期待しないで読んでいたので、思ったよりも面白くて好きです。 今まで読んだ、バチスタ、ジェネラル、ナイチンゲール、の中でも 一番好きで面白く、ミステリーものとして読めました。
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