氷の心臓 の商品レビュー
雪の女王と魔法使いの争いに巻き込まれた少女。 帝政ロシア末期のホテルが舞台。無政府主義者の皇帝暗殺計画も絡み、物語は二転三転する。 誰が味方なのかわからず、誰の声に従えばいいかわからず。そんな状況で少女は自分が進みたい道を選び取る。
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ファンタジーなのだけど、 とある仕掛けられた魔法を突破(?)する方法が かなり恐かった。。 ラストはあっという間な感じ。
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「雪の女王」を元にした新たな物語。 ロシアを舞台にしているところが興味深かった。しかし、皇帝暗殺計画を組み込んだのは、ちょっと捻りすぎな気もした。世界観がぶれている。 二転三転する主人公の揺れ動く感情と行動は、この年頃の不安定な状態を上手く表している。
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カイ・マイヤーの本は2作品目。 この作者の作品は、善と悪、どちらが良い人なのか、敵か味方か、入り乱れる。どうなってしまうのか、先が読めない。この本でも、ホテルから一度も出たことがない少女が、怯えたり逃げたりしながらも踏ん張って奮闘する。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ファンタジー作品にしては珍しく、「善と悪」がはっきり分かれていない、というか、主人公の少女がどちらが正しいのかきちんと迷っているのが印象的。魅力的、個性的な登場人物と、不思議な魔法。一気読みしてしまいました。
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自分の胸からつまみだし、氷の城の小部屋に保管してあった雪の女王の心臓を、雪鷲が城にもぐりこみ心臓のかけらをもぎとり盗み出した。そのおかげで女王の力が弱まり、原初の寒さが地上に広がっていた。 ホテルのワイン貯蔵庫で生まれたマウス。メイドボーイとして宿泊客の靴磨きをしている。マウ...
自分の胸からつまみだし、氷の城の小部屋に保管してあった雪の女王の心臓を、雪鷲が城にもぐりこみ心臓のかけらをもぎとり盗み出した。そのおかげで女王の力が弱まり、原初の寒さが地上に広がっていた。 ホテルのワイン貯蔵庫で生まれたマウス。メイドボーイとして宿泊客の靴磨きをしている。マウスはホテルから出たことがない。ずっとホテルで暮らしているので、外の世界がとても怖い。 ある日エレベーターボーイたちから苛められ、外にほおりだされてしまった。寒さと恐怖でいると誰かに、女性タムシンに助けられる。 そして雪の女王と、悲しそうな目の少年エルレンが、ホテルの≪皇帝の間≫に宿泊していた。この少年は女王の魔法で人間に姿をかえられしまったトナカイだという。 冒頭部分から、なんだか面白そうな感じ。アンデルセン童話の「雪の女王」の登場です。圧倒的な存在感がありますね。 前に本物の少年を手元に置こうとしたことがあった・・・ってセリフがあるんですが、これって、カイ? ってちょっとニヤリとします。魔法使いタムシンと雪の女王の戦い、それにマウスの両親や皇帝暗殺が絡んできて、展開が早くて、物語世界に引き込まれる。物語はすべてホテルの中で進みますが、読んでると、寒さが伝わってくるような。
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両親がおらずホテル・オーロラに生まれたときからずっといる女の子のマウス。周りの意地悪な男の子たちからメイドボーイと呼ばれつつも、信頼できるのは物知りなクークーだけで、恐ろしいハングマンに見張られながらも、変わらない毎日を過ごしていた。そんなあるとき、青い髪の女性にホテルの外で助け...
両親がおらずホテル・オーロラに生まれたときからずっといる女の子のマウス。周りの意地悪な男の子たちからメイドボーイと呼ばれつつも、信頼できるのは物知りなクークーだけで、恐ろしいハングマンに見張られながらも、変わらない毎日を過ごしていた。そんなあるとき、青い髪の女性にホテルの外で助けられ、恐ろしい冷気に包まれた女に出会ったことで、マウスは突然敵味方の二人の間に挟まれてしまう。少年に変えられたトナカイとともに、マウスは正義と友情について悩みつつも戦いに身を投じるが・・・。 著者は大抵がシリーズ物で、1冊で完結する物語は初めて読んだのですが、やっぱり長編に比べて早急にたたみすぎかなぁと思いました。設定はよく、引き込まれるような展開も後半とても好きなのですが、(前半が特に)あまり世界観が分からないままずるずると引きずっているような感じで、少し退屈でした。でもタムシンと女王の間で迷うマウスの心情は、とても丁寧に描かれていて良かったです。自力でホテルの外へ飛び立っていったマウスのこの後が気になるところ。
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タムシンが持っている雪の女王の心臓をめぐって、雪の女王とタムシンが戦うのだが初めマウスの存在意義が分からなかった。後半はククシュカやハングマンの正体が分かり随分面白くなったのだが、前半はここという面白みがあまりなかった。
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ロシアのホテルを舞台に、雪の女王と魔法使いが生死をかけて闘うファンタジー。 生まれてから一度もホテルの外に出たことが無い少女マウス、雪の女王に少年にかえられたトナカイ、不気味で陰険な巨漢のホテルマン、ハンサムで親切な、マウスの唯一の友人クークー。ひとりひとりが個性的で、重要な役割...
ロシアのホテルを舞台に、雪の女王と魔法使いが生死をかけて闘うファンタジー。 生まれてから一度もホテルの外に出たことが無い少女マウス、雪の女王に少年にかえられたトナカイ、不気味で陰険な巨漢のホテルマン、ハンサムで親切な、マウスの唯一の友人クークー。ひとりひとりが個性的で、重要な役割を果たす。 カイ・マイヤーにしては短い話だが、誰が敵で誰が味方かわからないまま物語が佳境に入るあたり、うまい。
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