1,800円以上の注文で送料無料

日暮らし(中) の商品レビュー

4

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    7

  2. 4つ

    21

  3. 3つ

    6

  4. 2つ

    1

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2012/11/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

上巻は小さい事件が幾つか起きた流れだったけど、この中巻の布石。 いよいよ本題、といったところ。 生き別れの親子や、殺人、など殺伐とした話題も入るのに重苦しくならない、かつ軽々しくないのはやはり宮部みゆきさんの人情味あふれる書き方たらでは。 なくなった葵がお六にもおいしいお茶を飲ませてくれたり、杢太郎が子供大好きだったり、平四郎が佐吉を心配したり、と数えきれないたくさんの優しさがつまってる。 物語本筋も確かに面白いけれど、私はただこうしてこの登場人物たちのあたたかい面を見ているのが一番好き。 にしても前作、ぼんくらをいまいちちゃんと思い出せない。今回読む前に再読しておけば良かった。

Posted byブクログ

2013/03/03

湊屋の得体の知れなさが全編に渦巻いている。 何も悪いことをしていないのに悪を感じさせる。でももしかすると悪でも何でもないのかもしれない。 さぁこの男とどう対峙していくのか、続く下巻を楽しみに読もうっと。

Posted byブクログ

2012/08/08

「ぼんくら」の時にも思いましたが、本当に短編での伏線の張り方が秀逸ですね!途中で読むのをやめられず、一気に下巻まで読んでしまったのですが。 中巻は上巻の短編を伏線にした長編(中編と言うのかな?)です。 いやはやテンポのいい。ト書きに書かれている主人公・平四郎の心情が良いんです...

「ぼんくら」の時にも思いましたが、本当に短編での伏線の張り方が秀逸ですね!途中で読むのをやめられず、一気に下巻まで読んでしまったのですが。 中巻は上巻の短編を伏線にした長編(中編と言うのかな?)です。 いやはやテンポのいい。ト書きに書かれている主人公・平四郎の心情が良いんですよね。一人称では無く。基本的には平四郎の視点に立った三人称。 内容は勿論面白いのですが、特に言いたいのは筆者の筆力。 推理ものは、伏線と謎のバランスが大事ですよね。すぐに絡繰りが読者に見抜けたんでは退屈過ぎるし、逆に全く推量のしようがなくてもつまらない。 この作品はそのバランスが絶妙です。誰も彼も怪しくて。ああだこうだ推理させてくれます。 そして上巻の短編がどれも本当に細部まで生きていて、無駄が無い。丁寧にこっそりと重ねられた描写。それが重なっていつの間にか染み込んでくる。 そしてそして個人的に、食べ物の描写が好きです。私、食べ物が好きで。ブログなどでも食べ物ネタばかりチェックしていたり。そんなわけで、食べ物について丁寧に書かれた作品も好きなのです。いやはやどれも美味しそうで腹の虫が・・・ 下巻に続く☆

Posted byブクログ

2012/03/25

葵奥様が殺された。その現場で見つかったのは佐吉。 佐吉はそんなことをする人間ではない、では誰が? だんまりを決め込む佐吉に弓ノ助と平四郎が取る手とは。 中巻は大捕り物からなる、長編。 所々に挟まれる宮部節がとても素敵。 特に感じ入ったのが、佐吉が戻って来て、奥さんとけんかし...

葵奥様が殺された。その現場で見つかったのは佐吉。 佐吉はそんなことをする人間ではない、では誰が? だんまりを決め込む佐吉に弓ノ助と平四郎が取る手とは。 中巻は大捕り物からなる、長編。 所々に挟まれる宮部節がとても素敵。 特に感じ入ったのが、佐吉が戻って来て、奥さんとけんかしてやさぐれていた時に、 平四郎が言ってやるセリフ。 長いので要約すると: 自分は下手人ではない、しかし恋女房さえそれを信じてくれない。 いったい俺はどうしたらいいのか? 完全に疑心暗鬼になり、ともすればもう自暴自棄一歩手前の彼に、平四郎は言う。 お前は人を殺せる人間じゃない、そう言われたいのか? そう言われたとしてもお前はそれさえも信じられないだろう。 だからあえて俺たちはお前に聞く。 お前はやったのか?やっていないのか? フツウの人間であればお前は殺したりなんかしない。 ただ、それがお前を裏切り続け、絶望のどん底に追いやった母親だから、 もしかしたらそうあっても仕方ない、そう俺たちは思ってしまっているんだ。 でもどちらであったとしてもお前は、俺たちにだけは事実を教えてくれるはずだ。 それを、俺たちは信じている。 なぁ、それを、信じるってことじゃ、足りないのかい? 宮部みゆきの脳みそを、一回見てみたいと本当に思う。 どうしてここまで、人の気持ちがわかってしまうんだろうこの人は。 もうノンストップで、下巻へGO!!

Posted byブクログ

2012/03/03

上巻の「あの一座の者たちには、前々からひと働きしてもらう約束があった。」「ああいうのを見せて騙したいお人があったものだから。」というところがすごーく、引っ掛かる。 大きな伏線か、それともダミーか…。

Posted byブクログ

2012/03/02

「日暮らし」中巻を読んだ。 普通、真ん中は中だるみしそうだけど、大きな出来事があるおかげで、しっかりと読者の心を離さず惹きつけているところがさすが。この巻も「平四郎、おでこ、弓之助、お徳」いつものメンバーが大活躍。次の最終巻へ続く♪

Posted byブクログ

2012/02/23

殺人事件を子供が謎解きすることで、作品がただの捕物ではないところが、なごやかな場面もあり、好感が持てる。

Posted byブクログ

2011/12/19

上巻の感想でほのぼのとした感じと書いたが、そうは問屋がおろさなかった。期待を裏切らず、事件が起こります。思ってもみなかった形で。 「ぼんくら」同様、平四郎、その甥の弓之助が、事件の謎を解いていく。 中巻では、まだなぞが解けない。続く下巻が楽しみだ。

Posted byブクログ

2011/10/17
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

タイトルでもある、「日暮し」の章の途中までのお話。 「ぼんくら」で出てきた、井筒平四郎、頭の切れる甥っ子の弓之助、 昔の鉄瓶長屋の差配人だった久兵衛、湊屋などなど、オールスターが出てくる。 今回の章の見どころは、佐吉の母親葵が殺された。そのそばには、行方不明と知らされていた、葵の息子である佐吉が!? 本人の話では、殺していないという。ではいったい犯人は誰なのか??井筒平四郎は、面倒臭がりながらもしっかり、様々な人から情報を仕入れ、誰が葵を殺したのか、なぜ殺したのか、原因を探していく。そして、話は、「日暮し 下」に続いていく。

Posted byブクログ

2011/09/24

葵のイメージが変わって来て、親子の対面を期待して手に取った中巻。巻末背表紙の解説を見てがっかり。内容知りたくなければ読まなければと言われればそれまでだけど、この解説はどうなのよ?上巻の短編を伏線として回収しつつ、謎が深まる本編が秀逸なだけにとっても残念。

Posted byブクログ