1,800円以上の注文で送料無料

対話の哲学 の商品レビュー

3.8

6件のお客様レビュー

  1. 5つ

    1

  2. 4つ

    2

  3. 3つ

    2

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2021/04/19

ユダヤ教への思索を通して、モノローグで観念的な西洋哲学の限界を明らかにしている。最終章では、ユダヤ教から一旦離れて、言語学などの知見を用いて、哲学が対話のもとに打ち立てられる必然性を説く。哲学でありながら、常識的で躍動感に満ちているのが、対話の哲学である。

Posted byブクログ

2012/04/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

伝統的な形而上学は「独白」の哲学であり、排除を不可避とする。本書は近代ドイツのユダヤ思想家たちが、独白の呪縛を解きほぐす「対話の哲学」であったことを素描。ローゼンツヴァイクらの優れた水先案内でもある一冊。お勧め

Posted byブクログ

2010/12/14

難しかったところもあるけれど、まとめを適所にしてくれていたので、ふむふむと理解できるように書かれていてとても良かった。 同じ一神教であるキリスト教との違いや、西洋哲学が伝統的に陥っていた「私」の問題がわかる。 また、最近のコミュニケーション・スキル講座なんかでもよく言われる「聞く...

難しかったところもあるけれど、まとめを適所にしてくれていたので、ふむふむと理解できるように書かれていてとても良かった。 同じ一神教であるキリスト教との違いや、西洋哲学が伝統的に陥っていた「私」の問題がわかる。 また、最近のコミュニケーション・スキル講座なんかでもよく言われる「聞く」という行為の重要性、「聞く」ことで対話が初めて生まれる、という点など、内容も非常に納得感がある。

Posted byブクログ

2010/06/05

[ 内容 ] “わたし”は世界の中心ではない。 “あなた”から語りかけられるときに初めて“わたし”が生まれるのだ。 コーヘン・ローゼンツヴァイク・ローゼンシュトックなど、本邦未紹介の近代ドイツのユダヤ哲学とフンボルトの「双数的」言語論を起点に、プラトン以来2500年の自己中心主義...

[ 内容 ] “わたし”は世界の中心ではない。 “あなた”から語りかけられるときに初めて“わたし”が生まれるのだ。 コーヘン・ローゼンツヴァイク・ローゼンシュトックなど、本邦未紹介の近代ドイツのユダヤ哲学とフンボルトの「双数的」言語論を起点に、プラトン以来2500年の自己中心主義の呪縛を解く。 [ 目次 ] 序章 現代の思想状況と二〇世紀転換期のドイツ・ユダヤ人 第1章 ドイツ・ユダヤ人と啓蒙主義 第2章 関係は関係なきもののあいだになりたつ―ヘルマン・コーヘン 第3章 西洋哲学はモノローグの思考である―フランツ・ローゼンツヴァイク 第4章 モノローグの言語から対話の言語へ―プラトン、オースティン、フンボルト 第5章 対話の一般的構造 [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]

Posted byブクログ

2009/11/14

現代にとっての決定的事件がソ連の崩壊だったとすれば欧州ユダヤ人にとってのそれはドレフュス事件であった。 ユダヤ民族を自立させ、それに自尊心を取り戻してやるには西洋に対抗できる近代的国家を作ればよいというヘルツルの考え方にはシオニストの中にも反対が多い。

Posted byブクログ

2009/10/07

最近邦訳が出て話題のローゼンツヴァイク『救済の星』に興味があるものの、その分厚さと価格にしり込みしてしまう。そんなヘタレな私なので、とりあえずこちらの本に手を出す。 こちらはこちらで啓発的で面白い。

Posted byブクログ