粗茶を一服 の商品レビュー
喜八郎の仕事ぶりが影を潜め、文字通り闇の役割を務め挙げ、伊勢屋と米屋の耳となり足となり、草となり、所謂、将軍のお庭番の様な役目を果たした内容となっていた。最後に闇の仕事師たる所業もみせ、喜八郎ファン、一力ファンの心を充たした作品だった。
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初山本一力でシリーズものの続きに手を出してしまったせいが、あまりに淡々とした話の進み具合がちょっと微妙だった。
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「損料屋喜八郎始末控え」シリーズの2か?〜札差しへの債権放棄命令から3年,江戸の町の景気は冷え切ったままだった。景気刺激策として3万石のお助け米拠出を幕府は実行しようとするが,それは札差しの米を買い上げ,それを武士たちへの追い貸しを実行させるための方便だった。費用調達のための富札...
「損料屋喜八郎始末控え」シリーズの2か?〜札差しへの債権放棄命令から3年,江戸の町の景気は冷え切ったままだった。景気刺激策として3万石のお助け米拠出を幕府は実行しようとするが,それは札差しの米を買い上げ,それを武士たちへの追い貸しを実行させるための方便だった。費用調達のための富札売り出しに出資しないかという騙りは,大店である伊勢屋への他の札刺しの牽制策であったり,精米を配る際に破落戸を紛れ込ませるのも同様の手口であった。元奉行所勤務の喜八郎は情報を集め,伊勢屋が根っからの悪人でないと情報を流し,混乱を回避するために奔走する〜江戸屋の女将と喜八郎の近付きそうで近付かない仲がちらっと描かれていたり,喜八郎の手下がちらちら見えたりしたり,喜八郎の行きつけの一善飯屋が騙りにあいそうになったり・・・というエピソードはあるものの,基本的には伊勢屋が主だって動いている。損料貸しの部分もほとんどない。ベースをシリーズ物にした方が売れるのだろうし,構想も練りやすく,三月に一遍の掲載では読む方も少しずつ,謎を抱くような造りになっていた方が楽しみが生まれるだろうけど,単行本にする時には工夫して貰いたいものだ
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