『アリス・ミラー城』殺人事件 の商品レビュー
たいへん満足。 明確な主人公のいないクローズド・サークルは誰が最後まで残るか本当に読めなくて面白い。城のおもしろ構造も私好み。
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途中の雰囲気は☆5、オチは☆1。 孤島作品を上手くまとめ上げることの難しさを再認識する一冊でした。 序盤の説明口調、かつ明らかに違和感を感じさせる記述(伏線ですが)は本を読みすすめる気力を削がれましたし、オチを知ってから読みなおしても「フェアじゃないなぁ…」としか思えなくてイマイチ。 個人的には、推理小説には読者を騙し驚かせるだけで他にさしたる存在理由の無い叙述トリックは意味が無いと思います。 作品中で『必然性のない物理トリックは意味が無い』などと言っていますが、叙述トリックも同じではないでしょうか。 しかし殺人が始まってからの流れと独特の雰囲気に関してはかなり面白かったので、その点は評価できます。
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ジャケ買いならぬタイトル買い。 なんとなく興味引かれるあらすじ&経歴によりメフィスト賞受賞者、ということで最低ラインは保障されてるかなと。 隔絶された孤島に奇妙な屋敷、怪しい言い伝えと謎の主人、そして密室、探偵、殺人…これでもかとミステリの要素てんこ盛り。 下敷きは『そして誰もいなくなった』。 ひとり、またひとりと死体になっていく。 各殺人に関するトリックと、『犯人は誰?』という謎が絶妙に折り重なってます。 が、が、が。。。 後半のスピード感に対して前半は説明が多くてとてもくどい。 加えて地の文の書き方がくどい。 結末は、謎解きをしない主義の私にはともかく、犯人あてをミステリを読む目的の一つにしている人にとっては壁に本を投げつけたくなるようなものだったでしょう…。 いや、だから最初から最後まで『鏡の国』なんです。 …そういうごり押しを解説者がしていました(笑) なかなかに、面白かった。 残念ながら他の著作を買いに走る気には、なれません。。 イヤミのつもりはないけれども、綾辻行人がデビュー作として『十角館の殺人』を上梓した、その才能のすさまじさを改めて知らしめてくれたことが、この本の一番の功績かもしれない…。
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とにかく「してやられた」の一言に尽きる。 少々の齟齬は吹き飛ばしてしまうほどの衝撃。 結末を知ってから読み返せば、細かなヒントがたくさん鏤められていることに気づきます。 ラストの切なさがまたいい。
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(あらすじ)「BOOK」データベースより 鏡の向こうに足を踏み入れた途端、チェス盤のような空間に入り込む ―『鏡の国のアリス』の世界を思わせる「アリス・ミラー城」。 ここに集まった探偵たちが、チェスの駒のように次々と殺されていく。 誰が、なぜ、どうやって?全てが信じられなくなる恐怖を超えられるのは…。 古典名作に挑むミステリ。 ++++++ 最後まで読んでも「???」ハテナマークがいっぱいでした。 最後の頁の鏡文字のアリスって誰!? それで、もう一度最初に戻って人数数えてみたり 拾い読み等いろいろしてそれでもまだよく解らなくて 他所様のネタバレレビューを読んでようやく理解。 語り手が犯人っていうオチ。 所々にその人の名前出てくるし会話もしてるんだけど 記述で巧みにミスリードしていて 登場人物が1人多いことに気づかせない技。 かなり巧妙に仕掛けられてて素直に「すごい!」と思ったけど 綺麗な叙述トリックの割には人物が魅力がなかったり 犯行動機が残念だったりで、結果面白さは残らなかった。 「騙されたね…がっかり」の方が強い(=△=;)
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やっぱ密室殺人ゲーム王手飛車取りもそうだけど、タイトルがダメな小説は内容もダメだな。 つかもうあれやん、完全に雰囲気もんやん。
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トリックには自己紹介でん?と思い、気付いた 最後まで読んでも何もすっきりしない、これは駄目… 雰囲気が好きなので☆2つだけど、率直に言うとこの本はフェアじゃないと思う 不自然すぎる
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本格物っぽい雰囲気で始まり内容も悪くないです。登場人物の過去や事情が書かれない作風もたまにはいいと思いました。 ただ、読み終わったあと、「こんなん有りかよー!」って思いました。
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駆け抜けるように急いで読んでしまったので結末に辿り着いたとき一瞬わけわかんなくなりました……で、読み返してそこここのあれに気付いてまた頭真っ白になった。憎いなー。本格なのに幻想性も溢れる点がこの作家さんの味ではあるけど、その幻想性が爆発していたようなクロック城よりも、このアリス・...
駆け抜けるように急いで読んでしまったので結末に辿り着いたとき一瞬わけわかんなくなりました……で、読み返してそこここのあれに気付いてまた頭真っ白になった。憎いなー。本格なのに幻想性も溢れる点がこの作家さんの味ではあるけど、その幻想性が爆発していたようなクロック城よりも、このアリス・ミラー城のが好き。単純にアリスモチーフが好きなことと古今東西のミステリ作品への言及あることが虚無への供物みたいで楽しかった。
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吹雪の孤島の城に集められた探偵、そして誰もいなくなった、それにアリス。大好きなものだらけだったので楽しみに本を取りましたが、私的にはとても面白かったです。 序盤は正直冗長でなかなか読み進められませんでしたが、中盤以降は楽しく一気に読めました。 序盤慎重に読んでいなかったこともあ...
吹雪の孤島の城に集められた探偵、そして誰もいなくなった、それにアリス。大好きなものだらけだったので楽しみに本を取りましたが、私的にはとても面白かったです。 序盤は正直冗長でなかなか読み進められませんでしたが、中盤以降は楽しく一気に読めました。 序盤慎重に読んでいなかったこともあり、数点の重要な違和感に気付いていたのに、結局は仕掛けに騙されて最後は驚いてしまいました。でもそういう騙される感覚は個人的に好きなので満足です。 キャラクターも魅力的だったと思います。観月くんかわいい(笑) そしてネタバレになるので詳しくは書きませんが、最後にナイトになっていたところが切なく、印象的でした。 犯人の動機は、まぁこの小説全体の雰囲気的にはアリかなと。スケール大きくて、それってどうよ!? と思いはしましたが。 ですが残念だったのは、探偵なはずの皆があまりにも犯人を疑わなすぎ(疑っていたかもだけどそういう描写が殆どなかった?)ことが物凄く不自然でした。犯人のこと犯人だと言ってたの、あの人だけだったなと。
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