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殿様の通信簿 の商品レビュー

4.1

53件のお客様レビュー

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2012/01/28
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

 著者の作品の一つの特徴は、現代から史料を通じて過去をのぞき推察するという、歴史研究の一端を垣間見せてくれることにあると思う。1冊の史書を発見するところから始まり、過去の人間の営みに何かを見出すことに終わる。そんなアカデミックな作業の楽しさを教えてくれるところがある。  本書の紙幅の大半は、加賀前田家の物語に割かれている。関が原を経て天下の形勢は徳川家に定まり、戦国から太平の世へ向かう最中、百二十万石という飛びぬけた領地を持つ北陸の雄、前田家。家康に警戒され、常に取り潰しを恐れていたなかで、その殿様は何を考え、何をしたのか。その一端を見せてくれる。  これらの逸話を元に歴史小説を書いたら、かなり面白いものができるのではないかと思えてきた。これまではほとんど触れられなかった様な、歴史上の人物にスポットを当てた作品が世に出ることを希望します。

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2011/12/17

著者は武士の家計簿で話題を読んだが本書は殿様の通信簿というべき史料を基に、水戸黄門、浅野内匠頭、前田利常などを活写するエッセイである。以前単行本で読んだ事があるが、今回、文庫化されたので改めて読んでみた。大変面白いので他の殿様も扱って欲しい。(続編を希望)

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2015/03/18

前田家がえらいわけ 水戸黄門や加賀前田家についての記述が非常に詳しく、情景が浮かびます。歴史上の大人物だと思っていた彼らをふつうの殿さんとして身近に感じることができる良い本でした。

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2011/07/29

面白い!「武士の家計簿」以上。学者って、視点以上にオモロイ一次資料を見つけられるかどうかが才能なんだよなということがよくわかる。その意味では研究対象を日本のものにした人のほうが有利な世界なんだろうな。

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2011/05/29

本多左衛門の生き方と前田のお殿様の話が面白かった。著者のあとがきも感銘を受けました。 おすすめです。

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2011/02/07

とても歴史に興味がわく本でした。 そうかー、大名ってのはたくさんいたんだなぁ。 そういうのもいろいろ調べてみたくなりました。 忠臣蔵のお話、私は詳しくは知らないのだけど、浅野さんが実はそんな人だったとはな~!! それを知ると忠臣蔵、見てみたくなりました。

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2018/10/14

本多作左衛門、「一筆啓上、火の用心、お仙泣かすな、馬肥やせ」(原文?「一筆申す、火の用心、おせん痩さすな、馬肥やせ、かしく」の作者である豪胆で一途な男が、家康に対し、「釜で煎殺すような罪人ができるようでは天下国家を治ることは成り申さず」として諌めた話が印象に残る。

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2010/05/22

原本全43巻200名(!)を超える殿様の中から、著者がピックアップした7人のお殿様の通信簿が読めます。 忠臣蔵で有名な浅野内匠頭が女好きで、大石内蔵助がそんな主君を諫めない不忠の臣と、原本に書いてあるそうです。 土芥寇讎記ってどのくらい信憑性のある文献なのか不明ですが、セレブ...

原本全43巻200名(!)を超える殿様の中から、著者がピックアップした7人のお殿様の通信簿が読めます。 忠臣蔵で有名な浅野内匠頭が女好きで、大石内蔵助がそんな主君を諫めない不忠の臣と、原本に書いてあるそうです。 土芥寇讎記ってどのくらい信憑性のある文献なのか不明ですが、セレブ=お殿様の生活って興味あります。他のお殿様の分も読みたいなと思いました。

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2013/11/20

すごく面白かった!興味深いって方が適切かも。ほんとにこうやって民が書き連ねてたと思うとまた歴史の見方が変わるなあ。

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2011/03/25

「土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)」という、元禄期に編まれた書物は、殿様の通信簿のようなものらしい。 公儀隠密が集めてきた各藩の内情を、幕府の高官がまとめたもの、という説があるとのこと。 この土芥寇讎記を軸として、江戸時代初期の名だたる殿様の実像に迫る。 登場するのは、徳川光圀...

「土芥寇讎記(どかいこうしゅうき)」という、元禄期に編まれた書物は、殿様の通信簿のようなものらしい。 公儀隠密が集めてきた各藩の内情を、幕府の高官がまとめたもの、という説があるとのこと。 この土芥寇讎記を軸として、江戸時代初期の名だたる殿様の実像に迫る。 登場するのは、徳川光圀、浅野内匠頭と大石内蔵助、池田綱政、前田利家、前田利常、内藤家長、本多作左衛門。 前田利常の章は其之参まであって、加賀藩に対する思い入れが窺える。 著者は、「武士の家計簿 --「加賀藩御算用者」の幕末維新--」の人。

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