非Aの世界 の商品レビュー
ヴァン・ヴォークトの非Aシリーズの第一作。主人公ゴッセンは、「非A」哲学の実践者であるが、自分の記憶や過去が偽りのものだと知らされ、自らの正体を探りながら、金星と地球に対する侵略者を手引きする集団との対決に挑む。ゴッセンを狙う集団からの逃走劇と、自らの正体を探るサスペンスをSFの...
ヴァン・ヴォークトの非Aシリーズの第一作。主人公ゴッセンは、「非A」哲学の実践者であるが、自分の記憶や過去が偽りのものだと知らされ、自らの正体を探りながら、金星と地球に対する侵略者を手引きする集団との対決に挑む。ゴッセンを狙う集団からの逃走劇と、自らの正体を探るサスペンスをSFの味付けで仕立てている。 このシリーズの「非A」とは、「非アリストテレス」の略であり、周囲の現象に対して適切に反応する能力を鍛えること(だと思う)である。詳細は一般意味論をググってほしい。とにかく「非A」哲学は冷静に物事に対処できるスーパー勉強法的なものとして当作で扱われている。中には「非A」哲学を習得できない人々も多数おり、お馬鹿マンとして扱われている。 なお、ゴッセンの秘密は当時としては劇的なものだったのかもしれないが、今現在から見るとゲームとかで当たり前に行われている。
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読み始めから謎が謎を呼ぶ展開に引き付けられるが、 謎解きがいまいちハッキリしない(涙) この時代にクローン的な発想は素晴らしいけど、何故,行くのか説明が有っても意味不明。 トホホな感じはいなめない。 ゲーム期間中に、どうして警察や裁判による保護が受けられないの?街全体が無法地帯に...
読み始めから謎が謎を呼ぶ展開に引き付けられるが、 謎解きがいまいちハッキリしない(涙) この時代にクローン的な発想は素晴らしいけど、何故,行くのか説明が有っても意味不明。 トホホな感じはいなめない。 ゲーム期間中に、どうして警察や裁判による保護が受けられないの?街全体が無法地帯になる理由も分からなかった・・・
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
すごく展開が飛ぶ作品。 何というか、こじ付けがすごく強い作品ですし、 突然金星に攻撃が仕掛けられたりと 何かと突っ込みどころ満載な本でした。 主人公は何かとわけがありそうな男。 そして、なぜかゲームに参加させ「られる」ことに。 そして記憶も何やら… まあ言いたいことは ある「望むもの」は正規の手段では 達成できないもの、なのかも知れないということ。
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ワイドスクリーンバロック、おまけとして、ずいぶん前に 購入して押し入れにしまい込んでいたヴォークトの非A 二冊を再読。 確かにわかりにくいことも多いし、さすがにあちこちに 古さは感じるのだが、今読んでも十分楽しめる名作だと 私は思う。 とは言っても本当に楽しくなるのは次の「非...
ワイドスクリーンバロック、おまけとして、ずいぶん前に 購入して押し入れにしまい込んでいたヴォークトの非A 二冊を再読。 確かにわかりにくいことも多いし、さすがにあちこちに 古さは感じるのだが、今読んでも十分楽しめる名作だと 私は思う。 とは言っても本当に楽しくなるのは次の「非Aの傀儡」 からであり、この「非Aの世界」は物語が動き出し始める 序章にしか過ぎないのだ(笑)。
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非Aとはなんなのか、結局よくわからなかった。 ついでにストーリーも最後まで読み進めないとはっきりわからなかったのに、この世界観が好きで、あっという間に読み終えた。 私が生まれた頃に、この世界を描くってすごい。 なぜかわからないのに、ハマってしまう。
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1945年の作品。第二次世界大戦終結の年!Σ(-Δ-; その後の冷戦構造に通ずる不穏な社会情勢を反映した作品・・・と言ったら言い過ぎでしょうね、たぶん(笑)。 SF者を自認する鴨としてはお恥ずかしながら、ヴァン・ヴォークトはこれが初読です。初読で「宇宙船ビーグル号の冒険」でも「ス...
1945年の作品。第二次世界大戦終結の年!Σ(-Δ-; その後の冷戦構造に通ずる不穏な社会情勢を反映した作品・・・と言ったら言い過ぎでしょうね、たぶん(笑)。 SF者を自認する鴨としてはお恥ずかしながら、ヴァン・ヴォークトはこれが初読です。初読で「宇宙船ビーグル号の冒険」でも「スラン」でもなく、この怪作を選んだところに心意気を感じ取っていただければ、とヽ( ´ー`)ノ一応読了しましたけどね、この作品のどこをどうレビューすればいいのかヽ( ´ー`)ノなんですかこのパワーは。ストーリーは完全に破綻してます。ハリボテのようにケバケバしい世界観、支離滅裂なキャラ造形、プロットの組み立てとかシーンの整合性とかそんなの関係ねぇ!と言わんばかりの物語展開。はっきり言って全く感情移入できない、異質極まる作品です。が、そんなトンデモなさを特徴とする物語ジャンルがSFには存在するのです。それが、あのアルフレッド・ベスターを筆頭とする「ワイドスクリーン・バロック」です。 ワイドスクリーン・バロックの特徴は、牧眞司氏が「解説」でたいへん的確な表現をしているので、それを引用させていただきます。 「・・・すんなりとまとまった物語、理路整然とした展開、納得のできるアイデア、そうしたものを求めるなら、ほかにいくらでも読む本はあるではないか。ヴァン・ヴォークトの作品を読むのは、想像力の濁流を急ごしらえのボートでくだる冒険だ。その興奮は、遊園地や観光旅行ではけっして味わえない。ただし途中でボートが転覆したり、予定していた目的地と違うところに漂着したからといって、文句を言うのはスジ違いである。」(牧眞司氏「非Aの世界」解説より) 「非Aの世界」を解説するのに、これ以上相応しい言葉はないと鴨は思います。すげぇなヴァン・ヴォークト。誰も手を付けられませんよこれはヽ( ´ー`)ノ それにしても、この訳文は何とかならんもんですかね・・・(^_^;本邦初訳1966年の作品ですから古臭いのは致し方ないとはいえ、古臭さ以前に訳文が稚拙過ぎです。新訳版を激しく切望。
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まったく予想もしなかった思いがけない悲報です。しかも、なんと私もうかつなことに間抜けなことか、それは昨年の12月9日なのでした。 我が大恩人の、中村保男が77歳で身罷ったのです。彼の翻訳のおかげでどれだけのミステリーとSFそれにコリン・ウイルソンやオルダス・ハックスリーなどを読...
まったく予想もしなかった思いがけない悲報です。しかも、なんと私もうかつなことに間抜けなことか、それは昨年の12月9日なのでした。 我が大恩人の、中村保男が77歳で身罷ったのです。彼の翻訳のおかげでどれだけのミステリーとSFそれにコリン・ウイルソンやオルダス・ハックスリーなどを読むことができたか。その受けた恩恵は図り知れません。お世話になりました。ありがとうございました。 チェスタートンの『ブラウン神父シリーズ』はもとより、J・G・バラードの『結晶世界』やフレドリック・ブラウン『宇宙の一匹狼』、ウイルスン・タッカーの『明日プラスX』、それから本書、ヴァン・ヴォークトの『非Aの世界』などなど、おそらく150冊近くあるに違いありません。 ああ、いつも亡くしてから知る恩恵のありがたさかな、という書き方をもう何回してきたことでしょう。 追悼の意味で中学生以来の『非Aの世界』の再読です。 ・・・・2560年には、宇宙はいくつもの帝国から成り銀河系連盟が形成され・・・・、非AのAは論理学を理論付けたアリストテレスのことで、非Aとは論理学が通用しない滅茶苦茶な世界のことで、超能力と超常現象が荒れる狂う不条理世界では・・・。 これは1966年の作品ですが、どこかで聞いたようなお話ですね。そう、スピルバ・・・やスタートレ・・・などほとんどの映画は、みんなオリジナリティーの欠片もない、猿真似の惑星でしかないのです。しかも、創造力に乏しい映像化なので、真正のSFマニアにとっては、物足りないことこの上ないのです。 しばらくは、懐かしい中村保男訳の本ばかりが気になる日々が続きそうです。
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慣れるまでなんか読みづらかったけど、ノるといい。でもいまだに「非A」がなんたるかを把握してる自信がない。
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26世紀の地球、<機械>市に設置されたゲーム機械の試験をクリアしたものだけが、政府要職や金星行きの権利を得ることができた。<機械>市にやってきた<非A>人ギルバート・ゴッセンは、自らの記憶が何者かに植え付けられたものであることに気付き…。1940年代に書かれた傑作SF。<非A>の...
26世紀の地球、<機械>市に設置されたゲーム機械の試験をクリアしたものだけが、政府要職や金星行きの権利を得ることができた。<機械>市にやってきた<非A>人ギルバート・ゴッセンは、自らの記憶が何者かに植え付けられたものであることに気付き…。1940年代に書かれた傑作SF。<非A>のAはアリストテレス。難解ですが面白い。
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うん?で結局何がどうなったんだ?非Aとはそもそも何なのか。定義的な説明しかなかったので、結局それがどう絡んでるのかはさっぱりわからなかった。ていうか金星が雲が厚くて熱帯みたいな環境って描写されてるけど、これ書かれた当時金星に硫酸の雨が降ってるってわかってなかったんだっけ?
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