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武満徹エッセイ選 の商品レビュー

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2019/04/02

編・解説・対談:小沼純一、対談:中村鶴城 ピアノ・トリステ◆Mirror◆鏡と卵◆グルート島素描◆グルート島の祭典◆グルート島紀行◆東の音・西の音◆ぼくの方法◆十一月の階梯◆普遍的な卵◆『エクリプス(蝕)』回想◆一つの音◆ウードから琵琶への距離◆さわりについて◆日本の形◆内なる迷...

編・解説・対談:小沼純一、対談:中村鶴城 ピアノ・トリステ◆Mirror◆鏡と卵◆グルート島素描◆グルート島の祭典◆グルート島紀行◆東の音・西の音◆ぼくの方法◆十一月の階梯◆普遍的な卵◆『エクリプス(蝕)』回想◆一つの音◆ウードから琵琶への距離◆さわりについて◆日本の形◆内なる迷路◆私の受けた音楽教育◆ひとはいかにして作曲家となるか◆「音」と「言葉」◆吃音宣言◆虫鳥音楽◆あなたのベートーヴェン◆日記から◆未知へ向けての信号◆私たちの耳は聞こえているか◆「消える音」を聴く◆自と他◆ピアノ放浪記◆暗い河の流れに◆東風西風(抄)◆随想◆忘れられた音楽の自発性◆私の本だな◆読書の様態◆舌の感受性◆酒の歓び◆夢の樹◆人間の樹◆梅◆水◆夢◆希望◆『オーケストラ・リハーサル』について◆『アレクサンダー大王』について◆テキサスの空、ベルリンの空◆仏映画に不思議な懐かしさ◆映画音楽音を削る大切さ◆映画とその音響◆The try◆ジャズ/流行歌/映画音楽◆誰もが模倣できない個の世界◆記憶の底から甦る、ディキシーランド・ジャズ◆『サージェント・ペパーズ・ロンリー・ハーツ・クラブ・バンド』を聴く◆白い道◆海◆日没◆骨月◆海へ!

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2018/09/05

武満徹さんの 目を通して語られるモノは 面白い 耳を通して語られるモノも 面白い いうまでもなく 武満さんが紡ぎ出される言葉が また 面白い 「私は日本の作曲家という意識よりも、  むしろ、音楽世界の一市民であるという  自覚の方が強い。  私は、たんに、慰めや娯楽のためだけに...

武満徹さんの 目を通して語られるモノは 面白い 耳を通して語られるモノも 面白い いうまでもなく 武満さんが紡ぎ出される言葉が また 面白い 「私は日本の作曲家という意識よりも、  むしろ、音楽世界の一市民であるという  自覚の方が強い。  私は、たんに、慰めや娯楽のためだけに  音楽をしているわけではなく、  音楽という表現形式を通して、  今日私たちが直面している問題を  考えようと思っている」 という意識が書かれる言葉にも 当然いきわたっているのが 面白い

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2010/03/06

語られているのは、頭で考えて組み立てる「音楽」も、自然の中に存在する「音」と同じように奏でられないか、ということ。 「すぐれた音楽とは、すべての音と対等に、ほんとうに同じ量で測りあえるぐらい強い」 前衛的で難解な音楽を作る人だろうという先入観があったが、そのストイックでシンプ...

語られているのは、頭で考えて組み立てる「音楽」も、自然の中に存在する「音」と同じように奏でられないか、ということ。 「すぐれた音楽とは、すべての音と対等に、ほんとうに同じ量で測りあえるぐらい強い」 前衛的で難解な音楽を作る人だろうという先入観があったが、そのストイックでシンプルな言葉でつづられた音楽観に興味を持った。

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2009/10/04

《武満 徹》 という邦人作曲家を知ったのは1951年に作曲された“妖精の距離”を聴いたのが切欠だった。確か三年ほど前の事だったと思う。 瀧口修造の詩からこの曲の題名が取られているという事を知ったのもこの曲だった。 和声の上に可憐な和声が折り重なって出来たこの曲をとても純粋に綺...

《武満 徹》 という邦人作曲家を知ったのは1951年に作曲された“妖精の距離”を聴いたのが切欠だった。確か三年ほど前の事だったと思う。 瀧口修造の詩からこの曲の題名が取られているという事を知ったのもこの曲だった。 和声の上に可憐な和声が折り重なって出来たこの曲をとても純粋に綺麗だと思う。 そして、それが切欠でこのエッセイを読んでみたいと思うようになった。純粋な好奇心。 ストラヴィンスキーが「厳しい、実に厳しい。このような曲をあんな小柄な男が書くとは…」と彼に言った。 それを聞くと、彼はいったいどんな文章を、物語を書くのだろうか、という気持ちがあった。 このエッセイには彼の書いた散文も含まれている。 そしてそこに《骨月》というものまであったのには少なからず運命を感じてしまったわけだが…。>「骨水」 彼の文章は音楽と文化というものが一対になって一つのものになっているような気がする。 西洋と東洋の融合だ。琵琶や尺八や笙などの声とオーケストラの声が融合する。 そしてそこには変わることの出来ない血の壁がある。それはどうしようもない差であり、砦でもある。 たくさんの人々に読んでもらいたい。 彼を知らない人も、クラシック音楽を知らない人も、日本人でも、日本人でなくても、隔たりなく読んでもらいたいと、切に思った。 いつも同じ場所からではなく、歩きながら彼の言葉の姿を見てもらいたい。前から後ろから横から上から下から。いろんなところから。 (2009.01.22)

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2009/10/07

音楽家武満徹のエッセイ。 面白かった。音楽家だからこその視点があって、「なるほど」と思うことが多かった。 言葉は思考を規定するものだけれども、実はそれは音楽にもいえる事で、音階が規定されていることで、 音楽の幅が狭まっているのではないかというようなことが面白かった。 他にもかれは...

音楽家武満徹のエッセイ。 面白かった。音楽家だからこその視点があって、「なるほど」と思うことが多かった。 言葉は思考を規定するものだけれども、実はそれは音楽にもいえる事で、音階が規定されていることで、 音楽の幅が狭まっているのではないかというようなことが面白かった。 他にもかれは自然を愛していて、自然の素晴らしさを言っており、自然に対する感性の大切さを言っていた。 また、日本の音楽と西洋音楽の違いを言っていて、西洋音楽が全体の構造を重視する一方、日本の音楽は日本の風土と関係があり、風のように音自体の移り変わりを大事にするようなものだといっていた。

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