鉄の時代 の商品レビュー
[ 内容 ] 反アパルトヘイトの嵐が吹き荒れる南ア、ケープタウン。 末期ガンを宣告された一人暮らしの初老の女性ミセス・ヘレンは、自分が目の当たりにした黒人への暴力の現実を、遠く離れて暮らす娘に宛て、遺書のかたちで書き残す。 そして、彼女の家の庭先に住みつき、次第に心を通わせるよう...
[ 内容 ] 反アパルトヘイトの嵐が吹き荒れる南ア、ケープタウン。 末期ガンを宣告された一人暮らしの初老の女性ミセス・ヘレンは、自分が目の当たりにした黒人への暴力の現実を、遠く離れて暮らす娘に宛て、遺書のかたちで書き残す。 そして、彼女の家の庭先に住みつき、次第に心を通わせるようになったホームレスの男に、その遺書を託そうと決意するのだった―英語圏を代表する作家の傑作を初紹介。 [ 目次 ] [ POP ] [ おすすめ度 ] ☆☆☆☆☆☆☆ おすすめ度 ☆☆☆☆☆☆☆ 文章 ☆☆☆☆☆☆☆ ストーリー ☆☆☆☆☆☆☆ メッセージ性 ☆☆☆☆☆☆☆ 冒険性 ☆☆☆☆☆☆☆ 読後の個人的な満足度 共感度(空振り三振・一部・参った!) 読書の速度(時間がかかった・普通・一気に読んだ) [ 関連図書 ] [ 参考となる書評 ]
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一言では言い表せない重たい本でした。 重たいけれどけしていやな感じではなく、むしろ今知ることが出来てよかった、と感じました。 歴史で学んでも「アパルトヘイト」「黒人迫害」と字面でしかとらえていなかった事実を南アフリカの乾いた空気、多くの人たちの血の溶け込んだ重たい土地を自分の中に...
一言では言い表せない重たい本でした。 重たいけれどけしていやな感じではなく、むしろ今知ることが出来てよかった、と感じました。 歴史で学んでも「アパルトヘイト」「黒人迫害」と字面でしかとらえていなかった事実を南アフリカの乾いた空気、多くの人たちの血の溶け込んだ重たい土地を自分の中にずっしり感じながら知ることが出来ましたから。 末期がんのため娘に残す長い長い遺書はその題名の深い意味とともに心に残りました。
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何度も感想を書こうと思ったんだけどなんて書いたらいいのか分からない。っていうのが本音です。 こんなに理不尽な暴力がつい最近まで合法化されている社会があったなんて。作品中にほとんど肌の色の直接的描写がないのに誰が白人で誰が黒人か分かってしまう恐ろしさ。 主人公の白人のどうしようもな...
何度も感想を書こうと思ったんだけどなんて書いたらいいのか分からない。っていうのが本音です。 こんなに理不尽な暴力がつい最近まで合法化されている社会があったなんて。作品中にほとんど肌の色の直接的描写がないのに誰が白人で誰が黒人か分かってしまう恐ろしさ。 主人公の白人のどうしようもない諦めと嘆きが本当にこころに突き刺さりました。 タイトルセンスにも絶句。こんなに深い意味があったなんて。
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人種差別に正面から向き合った作品。舞台はアパルトヘイトの影響がまだ残る南アフリカ。死に直面する一人の白人老婆の心理的描写が鮮やかで、一人の人間として訪れる死との葛藤と、社会の変革に対する葛藤から生まれる感情がとても印象的だった。フィクションではあるけれども、とてもためになる。
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