Q-Japan の商品レビュー
【星:4.5】 高度経済成長期を終え、成熟経済期にある日本における品質経営のあり方が述べられている。 以下の点において本書は優れていると感じた。 1 品質管理についての反省 高度経済成長期から成熟経済期の移行に、品質管理が上手く変化できず時代遅れ感があると思われるが、品質管理の...
【星:4.5】 高度経済成長期を終え、成熟経済期にある日本における品質経営のあり方が述べられている。 以下の点において本書は優れていると感じた。 1 品質管理についての反省 高度経済成長期から成熟経済期の移行に、品質管理が上手く変化できず時代遅れ感があると思われるが、品質管理の専門家としてそれを素直に受け入れて、その上で今後どうあるべきかが述べられている。 非常に紳士な姿勢だと感じた。 2 著者の深い見識 品質管理の専門家というと科学者的な人が多く、どうもマニアックな品質論になりがちだが、著者は品質管理分野以外にも経営論、マネジメント論、今日的な情勢など多角的な観点から品質論を展開しており、話に現実感、説得力がある。 他の品質家とは一線を画す著者の実力を感じさせる1冊。
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『進化する品質経営』を読んだ後、この本を手に取った。 もっと早く読んでおけばよかった。 事業戦略、品質戦略、まぁ何でもいいが、進むべき道、取り組むべき方向に悩みや課題を抱える方は是非読むべきだ。 成熟経済社会における心構えのようなものが、胸に突き刺さった感じだ。 私は勇気...
『進化する品質経営』を読んだ後、この本を手に取った。 もっと早く読んでおけばよかった。 事業戦略、品質戦略、まぁ何でもいいが、進むべき道、取り組むべき方向に悩みや課題を抱える方は是非読むべきだ。 成熟経済社会における心構えのようなものが、胸に突き刺さった感じだ。 私は勇気をもらった。愚直にやるべきことを見い出し、リスクを取って、尽力したい。
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飯塚先生(にしさんの先生ですね)が日本品質管理学会の会長に就任されたときに「Q-Japan構想」を提唱されました。 その内容は、第24回ソフトウェア品質シンポジウムで報告されましたが、本書は、上記リンク先の資料を詳しく解説したものになります。 大きな視点の話で、とてもおも...
飯塚先生(にしさんの先生ですね)が日本品質管理学会の会長に就任されたときに「Q-Japan構想」を提唱されました。 その内容は、第24回ソフトウェア品質シンポジウムで報告されましたが、本書は、上記リンク先の資料を詳しく解説したものになります。 大きな視点の話で、とてもおもしろく読めました。 ぜひとも経営者や政治家に読んでほしいですね。 個人的にはJIS Q 9005の作成意図についての次の文章が心に残りました。 2005年12月に発行したJIS Q 9005(質マネジメントシステム-持続可能な成長の指針)では、自分で自己評価基準を作成する、満点のない自己評価を推奨している。これがいたって評判が悪い。満点のない試験は駄目だという。ほかと比べられないと非難される。ほかと比べてどうするのだろう。自分であるべき姿を描き、その基準に照らして評価すればよいと思う。なぜすべての会社を同じ尺度で評価しなければならないのだろうか。 私は変わっているのかもしれない。私は、ISO 9001の審議に長いことかかわってきた。困ることの一つは、国内対応委員会委員のほとんどが“どんな規格になったか”に関心を示すが、“どんな規格にすべきか”に関して強い主張をもっているわけではないことである。情報収集が主なのである。日本人は、国際化というと、国際的といわれるもろもろを受け入れることだと思っている。前述したように、私は、他国を自分の流儀に染めることもまた国際化と思っている。日本人は、標準化というと、標準に上手に対応しようと思うらしい。私は、自分に都合のよいルールにするように立ち回ることも標準化の重要な活動と思っている。私はえげつない卑しい人間らしい。自分に都合のよいようにルールや基準を設定するという発想がハナからないのが、典型的日本人なのだろう。 前半について、JIS Q 9005/9006は自己評価の規格であり認定のための規格でないのでそこは気を付けないとなりませんが認定モデルとして採用しても面白いと思いました。 後半については、幸いなことに、ISO/IEC 29119の国内対応委員会委員は「えげつない卑しい人間」が多いようです(笑)。私も、そうなので励まされた気がしました。 ★★★ さて、YouTubeに飯塚先生のインタビューがアップされているのですね(それも全15話のロングインタビュー!!)。 http://www.youtube.com/user/yusakunakao#p/u/14/RPT5DVgkM6c すっごくおもしろいです。
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