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白光 の商品レビュー

3.5

86件のお客様レビュー

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2016/04/01

事件そのものはシンプル。その背景に、過去の出来事、家族内の複雑な人間関係、裏切りと報復の連鎖がある。 後半は、各個人だけが知っている事実に基づく多重推理、多重告白の連続。芥川龍之介の「藪の中」を連想した。予想だにしていない人物の意外な告白もあって、意表を突かれた。 真犯人と言うべ...

事件そのものはシンプル。その背景に、過去の出来事、家族内の複雑な人間関係、裏切りと報復の連鎖がある。 後半は、各個人だけが知っている事実に基づく多重推理、多重告白の連続。芥川龍之介の「藪の中」を連想した。予想だにしていない人物の意外な告白もあって、意表を突かれた。 真犯人と言うべき人物は、想定外の人。エンディングも情緒があって、すばらしい。 ある意味では、「お互いに協力していないのにも拘わらず、全員が犯人」と言えるような物語。このような不思議なストーリーを実現させた作者の手腕に拍手。

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2015/12/28

姪っ子と認知症気味のおじいちゃんを家に残して外出したら、帰宅すると子供は殺されていた。家族や関係者それぞれの証言により、事件の様相は二転三転。強いライトを当てられたときのように、目がくらんで真相が見えなくなったように見えて、逆にはっきり浮かび上がってくる。

Posted byブクログ

2015/09/19

「白光」連城三紀彦◆平凡な家族が住む家で、幼い姪が殺され、庭に埋められた。徐々に明らかになる家族の本当の姿、そして真犯人は…?一見普通の家族というのが怖いです。文庫の表紙が白い光を浴びるノウゼンカズラでとても美しいのですが、読み終わってから改めて見るとぞわっとします。

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2014/10/28

少女を殺したのは誰なのか。 家族の独白形式で進んでいくけど、皆言ってることが違うから最後まで翻弄された。

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2014/07/22

面白かったのですが、複雑で・・・え?え?え?・・・?? ・・・で、だから何なん!?みたいな感じでした~~~w 暗くて、コワくて、スッキリしなくて、どよーんとなりました。。。

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2014/05/26

流れるような耽美な文章で人間の醜いところを描き尽くす。 誰もが加害者で被害者。 何が本当で何が嘘か。 いやぁ、圧倒されました。

Posted byブクログ

2014/04/30
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

その真相を信じてはいけない。 「あの子を殺さないとこの家は大変なことになる」 「少女殺し」の背景にある、あまりに切ない真実。 連城ミステリーの真骨頂。 ある平凡な一家の主婦にすぎなかった。夫がいて、娘がいる。 ある夏の暑い日に、妹が幼い姪を預けに来るまでは。 その日歯科医院から帰ってくると姪は何者かに殺害され、庭に埋められてしまっていた。 真犯人は、ほとんど呆けてしまっている祖父なのか。 家族は次々に独白する。そして次々に明らかにされる新事実。 冒頭からエンジン全開で結末までフルスロットル!無駄な文章がなくところどころの比喩はとても美しかった。 繰り返される新事実に少し辟易するものの、結末の"真犯人"は予測できなかった。 一流のフー&ホワットダニットだと思います。 ミステリ  :☆☆☆☆☆ ストーリー :☆☆☆☆ 人物    :☆☆☆☆ 文章    :☆☆☆☆☆

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2014/01/22

すごい読むのを楽しみにしてた作品。 聡子の妹である幸子の娘である直子がフウゼンカズラの木の下で死体となって見つかった。 話が二転三転するけれど、結局は落ち着くとこに落ち着いた感じで終わってしまった。 唯一驚いたのは、聡子の娘が←名前ど忘れした、も事件に関わっていたこと。憎み...

すごい読むのを楽しみにしてた作品。 聡子の妹である幸子の娘である直子がフウゼンカズラの木の下で死体となって見つかった。 話が二転三転するけれど、結局は落ち着くとこに落ち着いた感じで終わってしまった。 唯一驚いたのは、聡子の娘が←名前ど忘れした、も事件に関わっていたこと。憎み合いは怖いね。

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2013/12/28

 妹から姪を預かった聡子は苛立っていた。カルチャーセンターに行くと言っていたが、それは嘘に違いない。妹は浮気をしているのだ。片棒をかつぐような真似はしたくないと思いつつ、またしても断ることができなかった聡子は、少しの間なら大丈夫だろうと姪とボケが始まっている舅を家に残し、自分の娘...

 妹から姪を預かった聡子は苛立っていた。カルチャーセンターに行くと言っていたが、それは嘘に違いない。妹は浮気をしているのだ。片棒をかつぐような真似はしたくないと思いつつ、またしても断ることができなかった聡子は、少しの間なら大丈夫だろうと姪とボケが始まっている舅を家に残し、自分の娘を歯医者に連れて行った。しかし帰ってきた聡子を待っていたのは、姪の変わり果てた姿だった。庭のノウゼンカズラの木の下に埋められていた姪は、一体誰に殺されたのか?  章によって語り手が違うのだが、誰もが少女を殺す動機をもっており、皆が怪しげな行動をとっている。大きな嘘をつくわけでもないのに、独白ごとに新たな真実が見えてきて、実は連鎖によって少女が死に至ったことが明かされる。その中に子供まで入っていたのには驚いたし、それによってさらに物語は悲惨さが増すのだが、読み物としてはとてもうまく、感心させられた。

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2013/02/07

二、三ヶ所震える場面があった。まだまだ何かあるぞと先が気になって、手が止まらなかった。 しかし、しっちゃかめっちゃかに終わったなぁ。 色んな要素がありすぎて、また基本のトリックが不安定で「これについてはどうでもいい。あれもどうでもいい。」と考える内に、ほとんどどうでもよかった気に...

二、三ヶ所震える場面があった。まだまだ何かあるぞと先が気になって、手が止まらなかった。 しかし、しっちゃかめっちゃかに終わったなぁ。 色んな要素がありすぎて、また基本のトリックが不安定で「これについてはどうでもいい。あれもどうでもいい。」と考える内に、ほとんどどうでもよかった気になり、面白かったかどうかもよくわからなくなってしまった。

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