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白光 の商品レビュー

3.5

86件のお客様レビュー

  1. 5つ

    10

  2. 4つ

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  3. 3つ

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  4. 2つ

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  5. 1つ

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2021/12/02

* 4歳の直子が殺害されて埋めれたことで 家族が崩壊していく物語。 登場人物全てに動悸があり、 最後まで誰が犯人か惑わせられる。 嘘をついているのは誰か、 本当の犯人は……。 表面にも根深い思いに騙されてはいけない。

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2021/10/25

母に薦められて初めて読んだ連城三紀彦作品。「あ、この文章の感じ好き」というのが読み始め1ページでの第一印象だった。誰かの視点で必ず語られ時間が進んでいくが、不思議と混乱することはない。終盤に差し掛かると、その視点の切り換えも早まるために、独白形式の劇でも見ているような気分がした。...

母に薦められて初めて読んだ連城三紀彦作品。「あ、この文章の感じ好き」というのが読み始め1ページでの第一印象だった。誰かの視点で必ず語られ時間が進んでいくが、不思議と混乱することはない。終盤に差し掛かると、その視点の切り換えも早まるために、独白形式の劇でも見ているような気分がした。話し手のみにスポットライトが当たっているような感じ。最後は、小さな光が主役に温かく寄り添っていた気がしている。

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2021/10/19

一人の幼い少女の死をめぐり、少女の家族・親族や関係者の独白によって事実が語られ真実が明るみになっていく物語。 前読の同著者作品【夜よ鼠たちのために】のレビューでも記したが、著者が描く文章や構成が美しく衝撃的だったため、余韻醒めぬうちにと連読に至った。 本作品の帯には下記文言が...

一人の幼い少女の死をめぐり、少女の家族・親族や関係者の独白によって事実が語られ真実が明るみになっていく物語。 前読の同著者作品【夜よ鼠たちのために】のレビューでも記したが、著者が描く文章や構成が美しく衝撃的だったため、余韻醒めぬうちにと連読に至った。 本作品の帯には下記文言が綴られている。 ----------------------------------- この物語は人間の心の裏側の醜さを隠すことなく書いたミステリーです。 どんでん返しなどはありませんが、非常にあなたを驚愕させる展開が待ち受けています。 覚悟が出来た方から本編にお進み下さい。 ----------------------------------- 覚悟が決まった今朝方5時半より読書開始、夕刻頃に読了した。 久しぶりに、愛も救いもない作品を読んだ。 読後しばらく経つが、二転三転して辿り着いた衝撃的な結末、結末に至るまでの各登場人物の独白が未だ脳内で遡及されている。きっと私はこの物語を忘れないだろう。それほど心を抉られた。 連城三紀彦、天才だと私は想う。 少なくとも私は本作品で確実に彼のファンになった。 そして今は亡き天才は、私の読書ライフの中で伝説的存在となるのだろう。 解説でも語られているのだが、本作品では『事実』と『真実』は必ずしも同じではないということが描かれている。 各登場人物の語り部は、とても人間らしく主観的で、そこに妬み嫉みが加わることで、思い込みや保身欲も混ぜ合わさった各々の『事実』が創り出される。 無論、それぞれの『事実』は自己都合により形成されているため、各々によってイロもカタチも異なる。 よって『結果』はイコールであっても『真実』とイコールになるとは限らないのだよと、勝手ながらも私は同調しつつ、著者からのメッセージとして受け取った。 愛も救いもない人間観は決して俯瞰ごとではないこと、そして自身の人間観を今一度再確認されたい方に、是非ともご一読いただきたい作品である。

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2021/10/30

一癖も二癖もある登場人物たちの独白によって事件の真相が明かされていく、といった趣のミステリーで、さほど目新しさはないのですが、事件の真相(らしきもの)に至る展開を演出する方法としては結構ハマっており、悪くはないと思いました。 なのですが、彼ら一人一人のとる行動が何だか昭和の2時間...

一癖も二癖もある登場人物たちの独白によって事件の真相が明かされていく、といった趣のミステリーで、さほど目新しさはないのですが、事件の真相(らしきもの)に至る展開を演出する方法としては結構ハマっており、悪くはないと思いました。 なのですが、彼ら一人一人のとる行動が何だか昭和の2時間サスペンスドラマみたいで、冷静に考えるとかなり無理があるような気が。20年前の作品なのである程度割り引いて考えないといけないのかもしれませんが、子供が殺されたのに皆平然としているとか、妻の不貞を義姉に事細かに打ち明けるとか、文学賞の選考対象になったら間違いなく「人間が描けていない」と言われちゃいそうなくらいに作り物感が漂っているのがちょっと残念でした。

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2021/09/12
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いやダークプレイスくらい色々起きるやんとか思ったけど最後の顛末にはグッと掴まれた。色々ありすぎてえええ?ってなったけど、面白かった。女と男と、それらが寄り集まって家族と親類と出来上がっていく中で、その基盤が腐っているという。男女のどろどろが極大化した上で、一つの家族にぎゅっと集約されてるっていう、一番近い肌寒さがあった。幸子好きじゃないなぁ。

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2021/08/20

湊かなえの男性版のような感じでした。 登場人物それぞれの立場で、自分の都合の良いように人を排除したり貶める言い訳をし、それが殺人へと結実する。殺害に関しても耽美的な描写を絡め、恰も正当化するような兆しも感じられ不快。 事件後はお約束のエセ正義感や悲劇のヒロイン症候群が発症します...

湊かなえの男性版のような感じでした。 登場人物それぞれの立場で、自分の都合の良いように人を排除したり貶める言い訳をし、それが殺人へと結実する。殺害に関しても耽美的な描写を絡め、恰も正当化するような兆しも感じられ不快。 事件後はお約束のエセ正義感や悲劇のヒロイン症候群が発症します。 解説には、この手の内情描写はキリスト教の信仰告白が由来...といった言及もあったが、結末はどちらかというと禅問答のようで何の救いも解決もなく、読後感も最悪でした。 どこか甘ったれた感じで、作者のマスターベーションに付き合わされている感じは文学風といえるかもしれませんが、私が求めていたのはミステリーの部分であって、文学が読みたければ純文学作品を探して読みます。 作品の良し悪しというより、今の自分には合わない作品で、読み終わる頃には大変疲れましたが、逆にこの手の作品が好きな方には、繰り返し読めてどっぷり浸かれる作品でしょう。

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2021/08/13

自分勝手で一方的な考えから、延々とすれ違いを繰り返すもどかしさ。 一人の女の子の死をめぐり、全員が「私が殺したのかも。」と、罪悪感と後悔を滲ませるのに、口から出るのは言い訳ばかり… 一人称で決して交わることがない。どこかで誰かがきちんと向き合っていれば生まれなかった悲劇。人間関係...

自分勝手で一方的な考えから、延々とすれ違いを繰り返すもどかしさ。 一人の女の子の死をめぐり、全員が「私が殺したのかも。」と、罪悪感と後悔を滲ませるのに、口から出るのは言い訳ばかり… 一人称で決して交わることがない。どこかで誰かがきちんと向き合っていれば生まれなかった悲劇。人間関係の難しさと怖さを思い知らされた。 驚愕の展開ととそのための伏線が至るところに張られているが、あまりの救いのなさに爽快感はなく、ある程度の覚悟を持って手に取る必要がある。

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2021/08/10

話がくどくて、何度も読む手が止まる。 解説を読んで、そういう見方もあるのか〜!と思うけど…ただただ脳が疲れた。

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2021/05/30

何が面白いのかさっぱり分からない。 登場人物が入れ替わり立ち替わり、「私が犯人だ」「私の罪だ」と言ってるだけの小説。 もう誰だっていいよ。

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2021/04/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

うーん、、なんか、 聡子、幸子、武彦、立介、平田、桂造のそれぞれの視点から1つの事件が語られていて、同じ物事でも視点が違うため告白も少しずつ違っていて、事実だと思っていたことが事実じゃなくて、みたいな書き方がこの本の良さであり、テクニックだとは思うのだが、個人的には冗長で飽きを感じてしまった。 あとサラッと書かれてたけど、佳代が直子が埋められている土の上に乗っかってトドメ刺してるの怖すぎて、1番ゾワっとしました、、。

Posted byブクログ