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チベット大虐殺と朝日新聞 の商品レビュー

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2019/07/23

イデオロギーは事実をも歪める。朝日新聞は社会主義国の大量虐殺には目をつぶり容認する。なぜなら正しい目的のためなら行き過ぎた手段は常に正当化されるからだ。志を同じくする同志の殺人を糾弾することのない彼らが一方では人権を主張するのだから片腹痛い。イデオロギーは自分たちの矛盾も見て見ぬ...

イデオロギーは事実をも歪める。朝日新聞は社会主義国の大量虐殺には目をつぶり容認する。なぜなら正しい目的のためなら行き過ぎた手段は常に正当化されるからだ。志を同じくする同志の殺人を糾弾することのない彼らが一方では人権を主張するのだから片腹痛い。イデオロギーは自分たちの矛盾も見て見ぬふりをする。正しいイデオロギーに生きる者は何をしても許されるのだ。 https://sessendo.blogspot.com/2019/07/blog-post_16.html

Posted byブクログ

2011/06/02

 本書は、中共のチベット侵略に対する過去半世紀以上に渡る朝日新聞報道の欺瞞を暴く前半部分と、問題分析の為のチベットの歴史的変遷(特に中共によるチベット侵略史)の概略、中華思想というイデオロギーの分析、等からなる後半部分から構成される。  前半の朝日新聞報道の検証に関しては、基...

 本書は、中共のチベット侵略に対する過去半世紀以上に渡る朝日新聞報道の欺瞞を暴く前半部分と、問題分析の為のチベットの歴史的変遷(特に中共によるチベット侵略史)の概略、中華思想というイデオロギーの分析、等からなる後半部分から構成される。  前半の朝日新聞報道の検証に関しては、基本的に、当時の記事の一部抜粋を引用し、その部分に対して、著者が内容の問題点、矛盾点、嘘、等々を論破する形式を取って記述されており、取上げられた記事の年代は1950年のチベット侵攻~2008年の長野聖火リレー記事にまで及ぶ。全般的に著者の義憤に発すると思われる感情的な部分に端を発した想像的記述も散見されるが、概ね事実に基づいた分析となっている。惜しむらくは、著者の義憤には少なからず共感は覚えるものの、なるべく反対の立場の意見の方々からも一定の理解を得るためには、感情的記述はマイナス要素かもしれないと思うことである。  第五章で取上げられている、「朝日新聞が取上げないチベット侵略の歴史」では、その概略が36ページほどにコンパクトに纏められて記述されている。チベットに関する予備知識の無い方は、最初にこの章を読んでから第一章に戻って読み進めるほうがいいかもしれません。ただ、ある程度他の書物等で一定程度詳しく知識のある方は、それらの書物の内容の概略が記されていると思っても過言ではないので、逆に読み飛ばしてもよいかもしれません。  第六章「中華思想という侵略イデオロギー」、この章はある意味、本書最大の特徴かもしれません。中華思想といえば、言葉自体は知っているが、その意味は漠然と「自民族優越主義」程度のイメージの方が少なくないのではないだろうか?本書で著者は指摘しているが、私もその例外ではありませんでした。さて、著者はこの思想がいかに侵略主義的なイデオロギーかを分析披露している。詳細は本書に譲るが、キモとなる部分を一つ引用紹介する。    (以下、引用開始 本書P217~218)  諸民族を束ねて「中華民族」とする思想こそが中華思想の真髄なのである。それゆえに中華思想の観点から物事を眺めれば、例えば「中華民族」の一構成民族であるチベットが独立している状態とは、中華民族が分断されている状態に他ならないのだ。それゆえに民族の分断状態を「回復」するためにこそ「統一(=侵略)」が必要となるわけである。そして中華民族内部では、決して諸民族が平等に謳われるのではなく、漢民族が野蛮な他民族を支配し、同化させることが目的とされる。彼らを文明化(中華化、実際には漢民族化)しようというのである。すなわち中華思想が存在する限り、彼らが「中華民族」と見なした他民族に対する侵略は「中華民族統一」という大義名分の下で正当化されることになるのだ。  (引用終了)  注:中華民族とは、漢・満・蒙・回・蔵(最初から、順に漢民族、満州族、モンゴル族、イスラム(ウイグル)、チベット族を指す)の五族を指すことは、孫文の指摘である。また中華民族はこの五族だけに限定するとも限らないとも孫文は指摘しているようである。(以上本書を参考に記述)  タイトルだけを見るとチベットを題材にしてマスコミの欺瞞を糾弾することに主眼がおかれた内容を想像されるかもしれませんが、実際は朝日新聞報道の欺瞞の指摘は勿論ですが、中共によるチベット侵略史を改めて総括した内容となっています。あまり予備知識がなくても問題なく読めるので、この問題に関心のある方が最初に手にとってみるのには有力な一冊となるでしょう。      

Posted byブクログ