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数学ガール フェルマーの最終定理 の商品レビュー

4.2

76件のお客様レビュー

  1. 5つ

    27

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2011/12/28

哲学とかやってると、たまーにその名前を聞くことがある「ゲーデルの不完全性定理」。特に文系の方は、この定理に関して造詣が深くない方が多いと思います。が、この定理は言論界で、やれ、「理性の限界を示した」だの「科学の限界」だの言われます。この著者は、そういう使い方には賛成的ではないよう...

哲学とかやってると、たまーにその名前を聞くことがある「ゲーデルの不完全性定理」。特に文系の方は、この定理に関して造詣が深くない方が多いと思います。が、この定理は言論界で、やれ、「理性の限界を示した」だの「科学の限界」だの言われます。この著者は、そういう使い方には賛成的ではないようですが、そんな話は抜きに、数学的に面白い話ですし、「数学が好き!!」という方は一度読んでみてはいかがでしょうか。ただし、最後の章はかなりの難度です。さしずめ、この難解な定理の敷居というものでしょうか。

Posted byブクログ

2011/10/28

 順番は前後するが、本書第四巻につづいて二冊目の読破。第二巻はフェルマーの最終定理である。本書の構成はフェルマーの最終定理の解釈に至るまでに必要な数学的手がかりを一つ一つパズル感覚で読み進めつつ獲得していき、最終章でいよいよある程度の(ある程度というのは、フェルマーの最終定理を紐...

 順番は前後するが、本書第四巻につづいて二冊目の読破。第二巻はフェルマーの最終定理である。本書の構成はフェルマーの最終定理の解釈に至るまでに必要な数学的手がかりを一つ一つパズル感覚で読み進めつつ獲得していき、最終章でいよいよある程度の(ある程度というのは、フェルマーの最終定理を紐解くのに必要十分なすべての数学的手がかりを扱っているわけではないからである。というかすべてを扱うと大学院以上レベルの数学になることが避けられるはずがなく、そうなると極端に読者層が減少もするであろう。本書は大学低学年レベルの数学までを手がかりとしてあとは、言葉や印象イメージでカバーしつつフェルマーの最終定理を体感してもらおうという主旨であると感じます。)数学的手がかりを揃えた段階となってフェルマーの最終定理に迫っていく内容である。  本書で数学的に困惑する部分があるとしたら、中盤頃登場する群論、最終章の楕円曲線、フライ曲線、保型形式、等と思われます。これらは理工系出身者でも一部の学部学科関係者以外は知らないと思われます(群論や楕円曲線ならもう少し知っている層も多いのかな?)。群論はやや丁寧に紐解いているので本書だけでも読み進める為のそれなりの理解は可能でしょうが、最終章はかなり難しいと思います。  本書で特に圧巻なのは第八章の無限降下法!だと思います。パズルのピースをひとつひとつ提供していく手法には各章各章で十分な手ごたえはありますが、とくにこの8章は最後まで真犯人が連想しにくかった為に感動もひとしおです。第八章の証明は文字の引用が大量にある為、証明全体の構造を原子の構造を細かく見ていくイメージにあてはめて読者の混乱を軽減する手法をとっています。(とくに本書内で具体的に触れているわけではありませんが)この物理構造のイメージを証明の構造解釈に当てはめていったイメージの提供に便宜上の手法以上の馴染みを感じましたが、これは物理と数学の縁の深さを婉曲的に著者が読者に主張しているようにも思えます。  その他にも本書の随所に高校生や大学生ならば既知の数学を扱っている部分のはずであり、当たり前の再確認になる部分も多数ありますが、その中にも随所にハッとする瞬間の説明や切り口があり、その辺りに著者の数学に対する考え方があるように思います。  本書は理系志望の高校3年以上くらいの数学力ならある程度余裕を持って楽しく読めると思います。ただし、ちょと一章だけを立ち読みする分には数学パズルに接するのと同様、ほぼ万人が楽しめるのでそこも指摘しておきます。数学を推理小説的に読んでみたい方もそうでない方も一度読んでみてはいかがでしょうか?

Posted byブクログ

2011/10/21

非常に読みやすい。 高校時代に数学の特別授業(放課後)に先生に フェルマーの最終定理について,話をしてもらったのを 思いだした。高校時代にこの一冊に出会っていれば もっと数学好きになれたかも。 ってそのころはまだ発売されてなかったか。orz

Posted byブクログ

2011/10/21

何回も読み直す! そんな素敵な本です。 文学部の私にとってはわからない数式は多々ありますが、 文章とノートを持って、自由自在に数学の世界に入っていける のは普段の生活とはまた違って趣があります。 フェルマーの最終定理。是非!

Posted byブクログ

2011/10/19

数学ガール第2巻 今回は整数論から群環体の説明を経て、フェルマーの最終定理の証明の概要までをカバーしています 相変わらずのガチな数学っぷりは健在、むしろパワーアップしてます そのため、かなり分かりやすく解説してくれていますが、数学にある程度馴染みのある人じゃないとやはり読み切る...

数学ガール第2巻 今回は整数論から群環体の説明を経て、フェルマーの最終定理の証明の概要までをカバーしています 相変わらずのガチな数学っぷりは健在、むしろパワーアップしてます そのため、かなり分かりやすく解説してくれていますが、数学にある程度馴染みのある人じゃないとやはり読み切るのは無理かと いや、偉そうなこと言ってますが、自分も半分くらいしか理解できてません(笑) しかし、逆に言えば、高校・大学である程度数学に関する下地ができている人にとっては、数学は分かりやすくて、尚且つ登場人物&ストーリーにはニヤニヤ(・∀・)できる(笑)という一粒で二度美味しい本となっております ていうか、やっぱりテトラ最強☆

Posted byブクログ

2011/10/01
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

相変わらずの面白さ。 一つの数学界の大きなテーマを軸に、関連のある事柄を徐々に拾って行きながら最後に収斂させていく書き方には感動すら覚える。 勿論、あくまで教科書ではなく読み物だからこそできるやり方なのだろうが、興味を引き付けるにはうってつけ。ここで興味を持ったら、専門書に移ればいいと思う。 この巻で一番感動したのは、最終章。フェルマーの最終定理なんて、この程度の薄さの本で全部説明するなんて無理に決まっているからどうオチをつけるのかな、と思っていたが、本当にうまくオトしていると思う。論理構造を明確にし、その中での要所だけを詳しく説明し、本当に難しい部分はごまかさずに、説明を省くことを明確に言う。素晴らしいと思った。

Posted byブクログ

2011/09/26

高校生向けに、受験数学を離れて、数学の楽しさを伝えることができる良本だと思います。 8章で、フェルマーの最終定理(4次の場合)の証明を、きちんとやっています。それまでの章は、この証明の準備になっていますが退屈なものでなく、そこで取り扱っているもの事項だけでも、非常に興味深く、楽...

高校生向けに、受験数学を離れて、数学の楽しさを伝えることができる良本だと思います。 8章で、フェルマーの最終定理(4次の場合)の証明を、きちんとやっています。それまでの章は、この証明の準備になっていますが退屈なものでなく、そこで取り扱っているもの事項だけでも、非常に興味深く、楽しく読むことができます。 最終章である10章は、さらに数学を勉強してみようかと思わせるイントロダクション的なものである。 9章、10章は、大学1、2年の数学を勉強したことがあると(例え、忘れていたとしても)理解しやすいと思う。 すべての章を通して、楽しく読むことができました

Posted byブクログ

2011/08/14

個人的にはテトラちゃんが好き。それに尽きる。 今回は前作の三人に加え、もう一人新キャラが登場。 話のレベルは前作より向上していて、一介の大学生だと理解が難航すること請け合い。じっくり考えれば納得はできるけど、やっぱり読むのに時間がかかってしまう。てことで星3。 結局8時間近くかか...

個人的にはテトラちゃんが好き。それに尽きる。 今回は前作の三人に加え、もう一人新キャラが登場。 話のレベルは前作より向上していて、一介の大学生だと理解が難航すること請け合い。じっくり考えれば納得はできるけど、やっぱり読むのに時間がかかってしまう。てことで星3。 結局8時間近くかかってしまったのではないか・・・。 数学が面白いと一般人に思わせる本は大切だと改めて感じた。 自分も懐かしくなって数学Ⅲ・Cを読み直してみる。やっぱりやめてみる笑 頭の体操したいなっていう人にはちょうどいい。けれど高校数学ドロップアウトしましたという方は、前作どまりでもちょうどいいのかなとも思ってしまった。

Posted byブクログ

2011/08/10

ワイルズの証明の紹介に入ったのは、最後の1/4くらいに入ってから。 それまでは準備段階と言うことになるが、中学生のユーリを登場させたことで、少し説明がまどろっこしくなっている。そのあおりを受けて、ワイルズの証明の解説は恐ろしく早足。ここはサイモン・シンの本の方がはるかに楽しい。 ...

ワイルズの証明の紹介に入ったのは、最後の1/4くらいに入ってから。 それまでは準備段階と言うことになるが、中学生のユーリを登場させたことで、少し説明がまどろっこしくなっている。そのあおりを受けて、ワイルズの証明の解説は恐ろしく早足。ここはサイモン・シンの本の方がはるかに楽しい。 群論の説明は丁寧でよく分かった。これを一般に分かるように説明するという事に取り組み、成功しているだけでも大したものだ。

Posted byブクログ

2011/08/04

問題の意味は中学生なら分かる問題が、350年もの間解かれなかった問題がテーマ。最後にはワイルズという大学教授が一人でこっそり解いたのですが、その前提となる予想(法則)を作ったのが日本人数学者であることを知り、とても興奮しました。

Posted byブクログ