東電OL殺人事件 の商品レビュー
【090621】臭いものに蓋をする ::::::::::::::::::::::::: 先日、新聞で佐野眞一氏の論評を読んだ。 「売れ筋本ばかりの図書館はいらない」 ― 深度と網羅性を備えた『知の迷路』、形づくって なるほど、著書「本コロ」の流れか。 私は子ど...
【090621】臭いものに蓋をする ::::::::::::::::::::::::: 先日、新聞で佐野眞一氏の論評を読んだ。 「売れ筋本ばかりの図書館はいらない」 ― 深度と網羅性を備えた『知の迷路』、形づくって なるほど、著書「本コロ」の流れか。 私は子どもの頃から図書館が好きだった。 小学生の頃は友達と毎週のように電車に乗って通った。 きっと近所に大きな図書館がなかったのだろう。 週末、母から小遣いをもらい、朝、友達と出かける。 駅で切符を買う。電車に乗る。街をとことこ行く。図書館に到着。 午前中を図書館で過ごす。 司書のお姉さんがお勧めの本などを借りて、お昼になったら近くの公園で弁当を食べ、それから街を探検して3時くらいには帰る。 夜は早速借りてきた本を読んで過ごす。 図書館は、私にとって「知の迷路」ならぬ「恥の迷路」であった。 大きな図書館だと開架スペースに子どもが入れない場合があるが、私の通った図書館はそうではなかった。 私は本がぎっしり詰まった書架の迷路を歩き、宝物を探したものだ。 本に対しての嗅覚は、この頃に養った。私の心が求める本が私に語りかけてくれるようになった。 もちろん読んでも分からない本ばかりだ。しかし、背表紙の文字が、ちらりと見える装丁が、古びた紙の色と香りが私を導いてくれるのだ。 図書館は、いろんなことを教えてくれた。 本を読む楽しさを教えてくれたのは、図書館だ。 本の声を聴くことを教えてくれたのは、図書館だ。 心の闇に気づかせてくれたのは、図書館だ。 自慰行為を教えてくれたのも、図書館だ。 私にとって図書館は決して明るい健康的な場所であってはならない。 薄暗く、じっとりした、黴臭い、 そして、自分の心の闇と向かい合う場所。 中学生になると学校生活も忙しくなり図書館とも疎遠になった。 高校生になると図書館は昼寝とデートとほんの少しの勉強の場となった。 大学にはいると図書館は研究には必須の施設であった。 しかし、どんなときも図書館に入ると子どもの頃の心がよみがえる。 必ず本が心に呼びかけてくるのだ。 そして、蓋をしても、その呼びかけに応えるように私の心の奥底からなにかが頭を擡げる。
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著者の思いこみの激しさには参る。 同じ内容が何度も繰り返され、この事件の真相には結局たどり着いていない。 内容の殆どは、逮捕されたエチオピア人に対する、日本の警察のずさんさや裁判の茶番についてで、被害者については謎のままだ。 被害者について本当に理解できる人は誰もいないと思う。も...
著者の思いこみの激しさには参る。 同じ内容が何度も繰り返され、この事件の真相には結局たどり着いていない。 内容の殆どは、逮捕されたエチオピア人に対する、日本の警察のずさんさや裁判の茶番についてで、被害者については謎のままだ。 被害者について本当に理解できる人は誰もいないと思う。もし、理解できる人がいたら、 彼女は奇行を止められたのだろうか? 彼女がもし生きていたら、今50歳。 表紙の事件現場は今もそのままだ。
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仮面をかぶって生きる人間の二面性というか、抱え持つ裏の部分というか(それらは誰にもあると思うのだが)、オモテとの隔たりに哀しさを感じた。読了後、実際に渋谷の現地を歩いてみたら現実感が増してきた。
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2007.1.8読了。実話に基づくルポルタージュ。一番知りたい彼女の生い立ちについては、少ししか触れていなかった。どちらかといえば、警察糾弾ルポ。加害者はまだわかってないが、加害者よりも被害者の彼女のことが知りたくなる事件。
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取材先の風景から被害者の人生に思いを馳せる著者。ここでこんなことまで想像する?!と思わずツッコミたくもなります。死人に口なし・・・・
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「嫌われ松子の一生」を読んだ後、どこかで聞いたことある話だなと思ったと、この本をあげていた人がいて興味を持ち、読みました。(「嫌われ松子の一生」の参考文献として掲載されてます) ノンフィクションの話を読むのは嫌いじゃない。 だけど、この著者は思い入れが強いのか、読み進めるうちに...
「嫌われ松子の一生」を読んだ後、どこかで聞いたことある話だなと思ったと、この本をあげていた人がいて興味を持ち、読みました。(「嫌われ松子の一生」の参考文献として掲載されてます) ノンフィクションの話を読むのは嫌いじゃない。 だけど、この著者は思い入れが強いのか、読み進めるうちに、客観性に欠ける部分がとても気になりました。 「男」として「エリートOL」と「売春婦」という二面性を持つ女の殺人事件に興味を持って(著者はこれをアドレナリンが放出されたと言ってる)かなりの熱意を持って細かに取材してるけれど、のめり込みすぎて視野の狭い見解が至る所に見えたことが残念です。 著者は決着の付いてない事件の取材途中で、被告人の無罪を主張しすぎな感は否めません。(しかも昨年の公判では有罪判決になっていてまだ決着は付いてないらしいし…) 最後の部分にあった精神科医の斎藤学氏との対話は、面白かったので★2つのところをひとつ追加(笑)。 続編を読むべきか迷ってます。 この事件を題材にした「グロテスク」と斎藤学氏の著書は読んでみたい。
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「エリート女性社員という表の顔、そして売春をするという裏の顔」など、そのギャップと謎がメディアに大きなショックを与えた事件のルポ。
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・なかなか厚いので疲れる部分もある。 ・基本的に実際に見たこと・聞いたことを元にきっちり文を書いているので、 その部分は特に苦労はしない。 ・犯人が無罪との前提で話が進むが、 それに馴染めるかどうかは微妙。
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