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フリーランチの時代 の商品レビュー

3.7

37件のお客様レビュー

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2015/04/10

あらすじにもある通り、全五篇の短編集。 「フリーランチの時代」は地球外生命体の手によって、人類が不老不死を取得する話。「Live me,ME」は事故で脳死一歩手前までいった少女が機械に自分を移す話。「SlowLife in Starship」は個人用宇宙船乗りの話。「千歳の坂も」...

あらすじにもある通り、全五篇の短編集。 「フリーランチの時代」は地球外生命体の手によって、人類が不老不死を取得する話。「Live me,ME」は事故で脳死一歩手前までいった少女が機械に自分を移す話。「SlowLife in Starship」は個人用宇宙船乗りの話。「千歳の坂も」は医療の飛躍的な進歩で寿命がなくなった世界の話。「アルワラの潮の音」は時砂の王からのスピンオフ。 内容は異なりますが、すべて不老もしくは不死を様々なテーマとアプローチによって描いています。 個人的に一番面白かったのが「アルワラの潮の音」 「Live me,ME」はとても乙一っぽい話だなぁ、というのが感想。「失なはれる物語」にたしかこんな感じの話があった気がします。 小川氏らしさって意味だと「SlowLife in Starship」がそれっぽい。無機質なハウスキーパー型のミヨがとても人間臭いのが面白い。長編も読んでみたいけど、短編だからこそうまくまとまっているんだろうなぁ、と思いました。 ただ、一番印象に残ったのは「フリーランチの時代」 アーサー・C・クラークの幼年期の終わりを別のアプローチから実現させたのがこの短編。ようは、宇宙人と出会って、人類は新しいステップに進むのですよ、的な。ただクラークの幼年期の終わりが、滅び行く人類という種の、一種の悲哀があるのにたいし、本短編はどこまでも軽やか。 気になるのは、火星にいた地球外生命体は「人」という存在に興味があって接触してきたのに、人に不老不死を与えてしまってはそれが変容するんじゃないのかなー、ということ。それとも、その程度は些事だって言うことなんでしょうか。うーん、そこが気になりました

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2009/10/04

SFの中のSFという感じです。 いままでこんなことを考えたこともなかったってことに気付かされます。 もちろんただの物語としてもとてもGood!

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2009/11/13

不老不死をテーマにした短編五本収録 全体的に小粒と感じてしまったのは正直なところだけど、不死を得てしまった人類の行く末まで描いた「千歳の坂」は良かった。 他は『時砂の王』の外伝的な話などは、ファンにとって(私もですが)は面白いのではと思う。

Posted byブクログ

2009/10/04

良くも悪くもまさにSF小説。 こんな設定を良く考え付くなーと思いつつ、なんというか、この本全体に対してある感情を抱く。 それは、人間はあくまで「容器」に過ぎない、という点。 幸か不幸か、この作品に登場する主人公たちは、ある事故的なものにより、人間以外への存在へと姿を変えていく...

良くも悪くもまさにSF小説。 こんな設定を良く考え付くなーと思いつつ、なんというか、この本全体に対してある感情を抱く。 それは、人間はあくまで「容器」に過ぎない、という点。 幸か不幸か、この作品に登場する主人公たちは、ある事故的なものにより、人間以外への存在へと姿を変えていく。 その共通する姿とは、肉体的な死から逃れた形となっている。 食べ物をとらないと動けない、病気もする、大きな怪我をすれば死んでしまう。 そして未来が不定である以上、これらは常に付きまとう問題である。 (もちろん、それあるゆえに人はその日その日を生きていこうとする、という解釈もあるのだが) 思うに、作者はこの問題こそが、人間の可能性を閉じてしまう原因であり、人間の形のままとどまることが、人間の存在意義を狭めてしまう、と捉えているのではないか。 それでもなお、これら異質の存在に生まれ変わった主人公たちが、人間の形のまま存在し続けるという点において、肉体から逃れたいと願いつつ、その肉体にとどまりたいという考えを汲み取ることが出来る。

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2009/10/07

あっけなく不老不死を得てしまった人類の話ということで、 開始数10pで不老不死を得てしまう展開の早さにびっくり とはいえ、その後の人類の死に対して色々書かれていたので大変面白うございました。 不老不死を得てそれで終わりだとちょっとSFとして話投げすぎじゃないかね・・と思ってしまう...

あっけなく不老不死を得てしまった人類の話ということで、 開始数10pで不老不死を得てしまう展開の早さにびっくり とはいえ、その後の人類の死に対して色々書かれていたので大変面白うございました。 不老不死を得てそれで終わりだとちょっとSFとして話投げすぎじゃないかね・・と思ってしまうので。

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2009/10/04

いつも通りSFだけど、長編ではなく短編集 不老不死を扱った作品がメインかな 安定感とこれぞSFという魅力にはあふれるのだが 短編だとちょっと物足りない作家かなぁ 展開はベタなだけに、短いと「まんまやん」みたいな気分になる もう一ひねり欲しい佳作

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2009/10/07

小川一水さんの新刊でてる〜と購入しました。 今回のお話は自分的にはちょっと…かな? 短編集ということを失念していてなんとなく次の話に最初の話がつながっているのかと思い、途中まで読んでそんなはずはなかった、と気が付きました。迂闊。 明るく楽しく、軽く。簡単に読めるのでちょ...

小川一水さんの新刊でてる〜と購入しました。 今回のお話は自分的にはちょっと…かな? 短編集ということを失念していてなんとなく次の話に最初の話がつながっているのかと思い、途中まで読んでそんなはずはなかった、と気が付きました。迂闊。 明るく楽しく、軽く。簡単に読めるのでちょっと出かけるときとか良いですね〜 最後の時砂の王の世界観のお話がちょっと切なくて好きでした。

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