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ざくろの実 の商品レビュー

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2022/05/31

アメリカ女流作家怪奇小説選。家にまつわる物語が多い気がします。どれも安らがない……。 お気に入りはエレン・グラスゴー「幻覚のような」。夫人が見ている子供の姿は、幻覚なのか幽霊なのか。あやふやなようでしっかりと真相は明かされ、そして幕切れもきっぱりしっかりと印象的な作品。これぞホラ...

アメリカ女流作家怪奇小説選。家にまつわる物語が多い気がします。どれも安らがない……。 お気に入りはエレン・グラスゴー「幻覚のような」。夫人が見ている子供の姿は、幻覚なのか幽霊なのか。あやふやなようでしっかりと真相は明かされ、そして幕切れもきっぱりしっかりと印象的な作品。これぞホラーです。 イーリア・ウィルキンソン・ピーティー「なかった家」はあやふやな部分が不気味な一作。結局何なのか分からずに、不気味な感覚だけがずっと漂っている、これも見事にホラーですよねえ。 表題作イーデス・ウォートン「ざくろの実」って、実は読み終わってもタイトルの意味が分からなかったのですが。解説で語られていたので納得しました。なるほど、そういうことか、と理解すると、恐ろしさが増した気がします。

Posted byブクログ