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都筑道夫少年小説コレクション(3) の商品レビュー

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2016/11/10
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「蜃気楼博士」とその他の短編集。 少年小説だけれど都築作品だし、と心して読んだのに「蜃気楼博士」の重さに胸がふさぎました。 謎解きでありつつ、子供が大人の庇護から抜け出す瞬間を描いたこの作品、事件の全貌とそれの現れ方が切ないです。読後にその名前をつぶやいてみるとさざなみのような哀しみが迫ってきました。 後半の写真&芸能人&謎解きのシリーズは、布施明、コント55号、あおい輝彦など懐かしい有名人を登場させた読み物。挿絵の代わりに写真、といった感じで、テレビと読み物の間のような不思議な空間を感じて楽しめました。問題編、解決編の二部構成になっていますが意外に難しいと思ったのは私だけかな?

Posted byブクログ

2009/10/04

表題作「蜃気楼博士」はずっと探していたもの。 少年向けではあるが、真っ向から読者に挑戦したフェアなパズラーとなっている。 都筑センセーのミステリは一ひねり二ひねりを加えたものが多いだけに、これだけストレートなミステリは逆に珍しいかも。 怪奇趣味、不可能興味、張り巡らされた伏線にし...

表題作「蜃気楼博士」はずっと探していたもの。 少年向けではあるが、真っ向から読者に挑戦したフェアなパズラーとなっている。 都筑センセーのミステリは一ひねり二ひねりを加えたものが多いだけに、これだけストレートなミステリは逆に珍しいかも。 怪奇趣味、不可能興味、張り巡らされた伏線にしっかりとした解決と、大人向けミステリと比べても勝るとも劣らない出来。 他二つの短編も、小粒ながら良くできている。 もう一種類はフォト・ミステリー。 本文中にさまざまな写真が載せられていて、それが手がかりになる。 中に当時の人気芸能人が登場、出演していたり、また設定が派手だったりと、結構懐かしい雰囲気ではある。 しかし、写真を使った伏線が分かりやすくまた見事だし、それが無くてもフェアなミステリとして通用する点がすばらしい。

Posted byブクログ