夜市 の商品レビュー
中学生の時、当時の司書さんにお薦めされたのがきっかけ。それから7年ほど経った今でも記憶に残っていて、また読んでみたいと再読した。当時ほどの衝撃はなかったが、独特な世界観と雰囲気は健在。「夜市」のもの悲しさがなんとも言えない良さ。
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2005年第12回日本ホラー小説大賞を受賞した表題作含む2編収録の短中編集。 2編ともホラーというよりもファンタジー的要素を強く感じる作品であり、怖さは感じなかった。むしろ幻想的な風景が浮かび、その世界観の中で生きることを考えさせてくれる作品と感じた。自分を犠牲にして他者を救...
2005年第12回日本ホラー小説大賞を受賞した表題作含む2編収録の短中編集。 2編ともホラーというよりもファンタジー的要素を強く感じる作品であり、怖さは感じなかった。むしろ幻想的な風景が浮かび、その世界観の中で生きることを考えさせてくれる作品と感じた。自分を犠牲にして他者を救う、それが求められた答えなのか、他人を犠牲にして生きていくことに罪悪感は伴い続けるのか、そうした永遠に解決することはないであろうテーマが描かれている。 個人的には表題作よりも「風の古道」という作品のほうが少しミステリ的な要素も仕掛けられてあり印象に残った。
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デビュー作にして第12回日本ホラー小説大賞受賞作で第134回直木賞候補作の「夜市」と書き下ろし「風の古道」の2篇の短編集。 「夜市」·····小学生の時に迷い込んだ不思議な市場「夜市」で弟と引き換えに野球の才能を買った裕司は贖罪に苛まれ再び「夜市」へ向かう。 「風の古道」····...
デビュー作にして第12回日本ホラー小説大賞受賞作で第134回直木賞候補作の「夜市」と書き下ろし「風の古道」の2篇の短編集。 「夜市」·····小学生の時に迷い込んだ不思議な市場「夜市」で弟と引き換えに野球の才能を買った裕司は贖罪に苛まれ再び「夜市」へ向かう。 「風の古道」·····小金井公園の花見で迷子になった5歳の少年は古道を通り自宅に辿り着く。12歳の夏休み友人と再び古道を訪れるがそこは人里と隣接するが普通の人間には見えない異界の道だった。 異界往還と現実の因果を幻想的に紡ぐ物語。 ★★★✩✩ 3.0
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普段想像しているホラーとは違った。ただ、例えば作中に登場する人攫いの一日はハチャメチャなグロホラーだろうな、とサブストーリーまで想像できるのは、描写がよいのだと思う。ところどころ読者側で補完しながら読む感じも夜市の雰囲気に合っている。 風の古道も同様で、全体的にぼんやり霞がかかっ...
普段想像しているホラーとは違った。ただ、例えば作中に登場する人攫いの一日はハチャメチャなグロホラーだろうな、とサブストーリーまで想像できるのは、描写がよいのだと思う。ところどころ読者側で補完しながら読む感じも夜市の雰囲気に合っている。 風の古道も同様で、全体的にぼんやり霞がかかったようなレンの世界を想像して、読んでいて楽しかった。
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ホラー小説として、読んだが、結論、怖くはない。 雰囲気はある小説だが、ホラーではなくファンタジーのカテゴリー。
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初めてのホラー小説大賞。 怖くはないが、夜市の幻想的な世界観がものすごく好み。もっともっと夜市の世界に迷い込みたかった。
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世界観が美しく、またミステリ小説としても秀逸な展開だと思う。秀逸なエンディングまで矛盾ひとつない。 漫画もあわせてどうぞ。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ホラーやミステリーというより ダークファンタジーのラノベという感じだと思う。 「どこから見てもそうだったからだ」 「どうにもできない状況だった」 という感じで全体的に説明や描写が乏しい。 小説で大賞受賞作品なのに文章がいまいち というのはちょっと期待外れ。 なぜ少女を伴って夜市に来たのか、という 悪い予感がしたときが一番面白かったが その後の展開は少々すっきりしない。 風の古道の方が好みだったが、こちらも 途中までは面白かったものの冗長に感じた。 設定は良かったように思ったのだが。
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2つの話が収録されていて、【夜市】も【風の古道】も夢の中をふわふわ歩いているような感覚で好みの世界観です。ただ夢ではない、ジワリとした恐ろしさを少しずつ感じていく恐怖。すごく良いです。
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著者、恒川光太郎さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 恒川 光太郎(つねかわ こうたろう、1973年8月18日 - )は、日本の小説家・ホラー作家。 29歳の頃に沖縄県に移住し、塾の講師をしながら書いた「夜市」で第12回(2005年)日本ホ...
著者、恒川光太郎さん、どのような方かというと、ウィキペディアには次のように書かれています。 恒川 光太郎(つねかわ こうたろう、1973年8月18日 - )は、日本の小説家・ホラー作家。 29歳の頃に沖縄県に移住し、塾の講師をしながら書いた「夜市」で第12回(2005年)日本ホラー小説大賞を受賞。 本作は、著者が32歳の時に刊行されています。 本作のの内容は、次のとおり。(コピペです) 妖怪たちが様々な品物を売る不思議な市場「夜市」。ここでは望むものが何でも手に入る。小学生の時に夜市に迷い込んだ裕司は、自分の弟と引き換えに「野球の才能」を買った。野球部のヒーローとして成長した裕司だったが、弟を売ったことに罪悪感を抱き続けてきた。そして今夜、弟を買い戻すため、裕司は再び夜市を訪れた-。奇跡的な美しさに満ちた感動のエンディング!魂を揺さぶる、日本ホラー小説大賞受賞作。
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