夜市 の商品レビュー
とても満足感たっぷりに読了。2作収録されていますが、どちらも世界観がとても好きな作品でした。 初読みさんなのですが、ホラーは避けがちだったので、ブクログやTwitterで見かけなかったら手にとってなかったと思うと、やはり情報入れるべきだなぁと。 ホラーというよりもファンタジーか...
とても満足感たっぷりに読了。2作収録されていますが、どちらも世界観がとても好きな作品でした。 初読みさんなのですが、ホラーは避けがちだったので、ブクログやTwitterで見かけなかったら手にとってなかったと思うと、やはり情報入れるべきだなぁと。 ホラーというよりもファンタジーかなと思うくらいの穏やかな時間の流れる、非日常感のあるストーリー。でも隔てている薄い壁を越えたら日常があり、ちょっとしたきっかけでその世界に足を踏み入れてしまうのだなという怖さがありました。 先が気になりすぎるストーリー展開、この世のものではないものたちのいる世界、映像を頭にイメージしながら読んでいるうちに、なんだか音や匂いまでしてきそうな…。 読み終えてドキドキしていたことなんて、いつ以来だろう。穏やかに時が流れていたものだから、こんなに入り込んでしまっていた自分に気付けなかった。
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ホラーだけどどっちかというと幻想的な感じ。 怖いよりもなんだか切ない気持ちになる1冊。 タイトルにもなってる【夜市】と【風の古道】の2作楽しめる。 夜市はかなり期待してただけに、ちょっと物足りなさはあったけど、それでも面白かった。 【夜市】 小学生の時に夜市に迷い込んだ主人公...
ホラーだけどどっちかというと幻想的な感じ。 怖いよりもなんだか切ない気持ちになる1冊。 タイトルにもなってる【夜市】と【風の古道】の2作楽しめる。 夜市はかなり期待してただけに、ちょっと物足りなさはあったけど、それでも面白かった。 【夜市】 小学生の時に夜市に迷い込んだ主人公の“裕司“は自分の弟と引き換えに“野球の才能“を買う。 弟を売った罪悪感を抱き続けてきた裕司は今夜、弟を買い戻す為に再び夜市へ… このあらすじだけであんなに内容が膨らむのかと感心。 ミステリーではないけど、ちゃんとすべて繋がるのもなかなか。 2作目の【風の古道】これはすごく気に入った。 今で言うパラレルワールド?みたいな世界に入り込んだ"私“と“カズキ “ パラレルワールドなんて言葉、全然しっくりこないな… “私“と“カズキ“が入り込んだ“古道“で出会った青年“レン“。 あることがキッカケになり、“私“は“レン“と古道をしばらく旅をする… ネタバレになりそうでうまく書けません( ¯ω¯ ) 我々が今生きている世界“外“の世界との繋がりがちょいちょい出てきて、それがまた妙にリアリティがあって良かった。 【夜市】も【風の古道】もどちらも切ない。 幻想的でちょっとしんみりしてしまう読後感。 どちらもそんなに長くなく、サクッと読めちゃうのでおすすめ。
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妖怪たちが様々な品物を売る市場を舞台にした「夜市」、異形が通る道に迷い込んだ少年とその道を放浪する旅人の青年の物語「風の古道」の2作。 ホラーでファンタジックでありながら、淡々とした現実感のある不思議な雰囲気の作品だった。どちらの話も「絶対的な摂理に背くことはできない」という現実...
妖怪たちが様々な品物を売る市場を舞台にした「夜市」、異形が通る道に迷い込んだ少年とその道を放浪する旅人の青年の物語「風の古道」の2作。 ホラーでファンタジックでありながら、淡々とした現実感のある不思議な雰囲気の作品だった。どちらの話も「絶対的な摂理に背くことはできない」という現実を突きつけてくるのが、少しほろ苦い感覚になる。
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日本ならではの、細胞の奥に沁み込んでくる怖さ、同時に懐かしさ、そしてずっと昔に自分も体験したことがあるような、不思議な感覚を覚えました。 誰にも語られることのない物語が、ちょっと茂みをかき分けて入った古い道に本当は隠されているのかも。 ミステリー、ファンタジーやホラーのような様々...
日本ならではの、細胞の奥に沁み込んでくる怖さ、同時に懐かしさ、そしてずっと昔に自分も体験したことがあるような、不思議な感覚を覚えました。 誰にも語られることのない物語が、ちょっと茂みをかき分けて入った古い道に本当は隠されているのかも。 ミステリー、ファンタジーやホラーのような様々な要素が溶け込んだとても切ない痛みが、記憶に刻み込まれる二つの物語。 読メ仲間さんのお勧め通りとても良かったです。他の作品も読んでみたいです。
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表題作の夜市は、ホラーというより異世界ファンタジーの感じ。 とある人物の正体がわかったときに鳥肌が立つ思いがした。そういうことだっののか!という驚きとヤラれた感で。 文体は自然だけど、どことなく幻想的で、これがまたよかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
正直、全然期待しないで読み始めました。文章もなんだか慣れない感じで、とりあえず短いし最後まで読もう…と思ったのですが、いつの間にか物語に惹き込まれていて夢中で読んでいました。 ホラーというかファンタジーという感じの小説でした。 収録されているお話は、どちらも途中で予想もしていなかった展開や事実が明かされてびっくりするし、最後は切なくてちょっぴり儚くて、読み終わると心にぽっかり穴が空いたような寂しい気持ちになって、だけどそれがなんだか心地よくて…上手くまとめられないんですが、この物語の世界観が大好きになっていました。 絶対に再読して、またあの世界に浸りたい。 なんでもない日常の中に、突然怪しい匂いのする幻想的な世界が入り込んできた感じが妙にリアルで、本当にあるんじゃないかと思ってしまいます。
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なんだかほんのりあたたかい感じ。 ジャンルはホラーなんだけど、残虐的や救いようのない話なわけだもなくどこか人間らしいあたたかさが垣間見えるお話だった。 好きだなぁ。
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佐伯ポインティがYouTubeで紹介していたため読んだ。 あんまり衝撃!て感じではなかったしそんなにホラーでもなかった。ホラー苦手な自分でも平気で読める話だった。
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なんかやっぱり、温かい。懐かしさと温かさがある小説。 風の古道もすごく良かった。 過ちは戻せないけど、生きていくことはできる。傷を負ってもいきていく中で、なにか見つけることができるって思った。情景が目に浮かぶ、不思議な小説。
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夜市、風の古道と短編が二篇収録されています。 私は風の古道の方が好みでしたが、どちらも読みやすい作品でした。 夜市は不幸にも不可思議な世界に巻き込まれてしまった子どもの話で、後半の展開に意外性がありました。終わり方もほどよいぶつ切り感があり、その後どうなるのだろうと読み手の想...
夜市、風の古道と短編が二篇収録されています。 私は風の古道の方が好みでしたが、どちらも読みやすい作品でした。 夜市は不幸にも不可思議な世界に巻き込まれてしまった子どもの話で、後半の展開に意外性がありました。終わり方もほどよいぶつ切り感があり、その後どうなるのだろうと読み手の想像力をかきたてます。 風の古道も子どもの話ですが、大人になった主人公目線での語りです。 こちらも不可思議な世界観なのですが、少年のひと夏の冒険が描かれています。 ホラーということで構えていましたが、ファンタジーのヒューマンドラマです。読後に心に残る切なさが◎。
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