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おバカさん の商品レビュー

4.2

16件のお客様レビュー

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昭和を漂うナポレオン…

昭和を漂うナポレオン。彼はどんな心を持って日本へ、そしてこの時代に舞い降りたのか。どうしようもない天使に心打たれます。

文庫OFF

ちょっと童話っぽい話…

ちょっと童話っぽい話。さらさら読めた。

文庫OFF

2024/04/17

2024.4.17 読了。 フランスから海を渡って日本にやってきたナポレオンの子孫であるというガストンが、ペンフレンドだった隆盛の家で過ごすが唐突に家を出て哀しみや苦しみを持った人々に騙されたり利用されたりもしながらも信じるという信念を持ち行動しいろいろな事柄に巻き込まれてゆく...

2024.4.17 読了。 フランスから海を渡って日本にやってきたナポレオンの子孫であるというガストンが、ペンフレンドだった隆盛の家で過ごすが唐突に家を出て哀しみや苦しみを持った人々に騙されたり利用されたりもしながらも信じるという信念を持ち行動しいろいろな事柄に巻き込まれてゆく。 「海と毒薬」→「悲しみの歌」と読んでレビューにあった「おバカさん」に興味を持ち読んでみた。前2作は重いテーマを題材にし色々と考えさせられる小説だったが今作はユーモアも混じえながら、しかし根底には人間の思想や生き方を考えさせられる物語だった。とにかくガストンが貫こうとしていた「信じる」という行動が出逢った人々の心を少し動かし暖かくするも、生きていくために悲しい道を選ばなければならない現実が目の前にあったガストンの心が心配になってしまう。 ガストンは今日もきっとどこかで誰かの悲しみを少し癒し続けているんだろうなと思っていたくなる作品だった。

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2019/03/30

「沈黙」や「海と毒薬」を読んでみて、その深い問題意識や哲学に、遠藤周作ってすごいなあと思っていたけれど、「おバカさん」を読んで、さらにその思いが強くなった。 「おバカさん」では、遠藤の哲学が、普通の人にもわかるような軽妙な語り口、親しみのわく登場人物たちを通して描かれる。しかも、...

「沈黙」や「海と毒薬」を読んでみて、その深い問題意識や哲学に、遠藤周作ってすごいなあと思っていたけれど、「おバカさん」を読んで、さらにその思いが強くなった。 「おバカさん」では、遠藤の哲学が、普通の人にもわかるような軽妙な語り口、親しみのわく登場人物たちを通して描かれる。しかも、新聞連載で。遠藤周作ってすごい。 巻末の江頭淳の解説もわかりやすくてよかった。 「本当に深い思想とは、決して難しい思想のことではない。どんな学問の足りない者の心にも、じかに浸みこんで来るような思想のことをいうのである。」 「私は、遠藤さんが、インテリ受けのする問題小説に力こぶを入れるのもよいが、それよりもかつて獅子文六さんが開拓した知的な、文明批評を含んだ多くの読者のための小説を、もっと心がけてほしいのである。」

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2018/10/30

間抜けなドイツ人ガストンのドタバタコメディーかと思いきや、次第に心打たれて最後には涙が流れます。遠藤周作の隠れた名作と思っています。

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2016/03/03

キリスト教が 少し身近に感じた。遠藤周作さんのキリスト教テーマの本のなかでは、一番 わかりやすいし、受けいれやすい 「沈黙」は 読んでいて ハラハラ感、もう止めて感が あるので、この本の方が安心して読める

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2013/04/20

遠藤周作の感じている主とはこういう人間なのだろう。それとも理想なだけなのか。しかし人生には理想がなければ目指すべき道は見えてこない。おバカさんを理想にする人生ほど暖かいものはないだろう。

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2012/10/09

わたしが、高校時代に読んだ本です。 テストが終わった後に読み、人間の純粋な人を思う気持ちに惹かれました。 今思うと、何の代償も求めな人間への愛、どんな悪人にも愛すべきものがあるといったレベルではなく、全てを愛するという感覚に感動したんだと思います。 遠藤周作さんのキリスト教から発...

わたしが、高校時代に読んだ本です。 テストが終わった後に読み、人間の純粋な人を思う気持ちに惹かれました。 今思うと、何の代償も求めな人間への愛、どんな悪人にも愛すべきものがあるといったレベルではなく、全てを愛するという感覚に感動したんだと思います。 遠藤周作さんのキリスト教から発する感覚ではなく、全人類の基本的なあり方として、そのような生き方をしたいと考えたように記憶しています。 現在世界宗教をみて、キリスト教への偏見があるかも知れませんが、世界が平和になるための感覚として、重要なことだと今思っています。

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2011/10/26

傷つけられても、痛い目にあわされても、人を信じ、愛するガストン・ボナパルト。 愛しい。愛しすぎるよガスさん。

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2009/10/04

これはユーモア小説ではない。 これこそがキリスト教的な人間愛の物語であり 純文学にカテゴライズされるべきだと思う。

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