蒼氓 の商品レビュー
言わずと知れた第一回…
言わずと知れた第一回芥川賞!社会小説なら達三と唸らせる逸品!タイトルもシブイ!
文庫OFF
戦前のブラジルへの移民の物語。 歴史小説、ノンフィクション小説とも言えそうな作品である。筆者自身が移民として渡航した経験があるとのことなので、リアル感がある。
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以前読んだ同テーマの長編「輝ける碧き空の下で」 とは別の視点の、第1部の移民船に乗るまでの8日間の描写、第2部の船の中の45日間の描写は新鮮で非常によかった。しかし、第3部の到着後から入植までの数日の描写は長編と比べると物足りなさを感じた。でも、終わり方はほっこりした。 特定の...
以前読んだ同テーマの長編「輝ける碧き空の下で」 とは別の視点の、第1部の移民船に乗るまでの8日間の描写、第2部の船の中の45日間の描写は新鮮で非常によかった。しかし、第3部の到着後から入植までの数日の描写は長編と比べると物足りなさを感じた。でも、終わり方はほっこりした。 特定の主人公がおらず社会集団を描いたこのような作品、面白いなと思ったので、生きている兵隊と日蔭の村を購入した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
登場人物が多すぎて把握できない 誰を記憶に残すべきだろうか? 後々登場することがあのだろうか。 もしかしたら再読が必要かも。 読了して、なんだか心がほっとした。 志はや野心は砕かれたけど、今から始まる新生活に安心感が持てた終わり方だった。 物語は3つのパートで進んでいく。 ブラジル移民者が神戸で集合準備をする8日間。 出港してブラジルにつくまでの45日間。 ブラジルで配属地につき働きだすまでの通日。 移民者は百姓の中でも貧しい人たちのようだ。田畑を売り、背水の陣で移住に臨む。出港できた人、できなかった人。航海の中での心境の変化。別れとここで生きるという覚悟を決める。人々の様子が丁寧に描かれていた。 この激動の中で、いろいろな心情や思惑があるが、押しつけがましくない後味。珍しいなと思った。もっとセンセーションに描くことで見せ場や波を作ることもできたのに、穏やかな波のように物語が進んでいく。この方のほかの本も読みたいと思った。 第一回芥川賞受賞作品 第一部 蒼氓(芥川賞受賞 S10 1985発表) 第二部 南海航路(S14 1939発表) 第三部 声無き民(S14 1939発表) 蒼氓 そうぼう 民、人民の意味
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日本人がブラジルへ移民する時代のことを描いた物語。激動の時代に生きた人たちが苦労してブラジルへ渡った様子が垣間見られた。 ブラジル移民があったのには、難しい日本の時代背景があることが読み取れる。
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1930年、ブラジルに移住していく貧しき人たちの群像を描いている。とても写実的な描写で読みやすく、ノンフィクション的な作品だった。ブラジル旅行のお供として、行きと帰りの飛行機で読んだ。戦前移民のお年寄りに話を聞いた後だけに味わい深かった。
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芥川賞なのだけれども、太宰の「晩年」をのみ、読んで、この作品には近寄ることなく、過ごしてきましたが、第1回の受賞作、面白く、けっして川端の反対だけで「晩年」が落選したわけではないと思いました。(受賞作か否かということが作品の価値を決めるわけではないですけど。) 読後、日本版の「風...
芥川賞なのだけれども、太宰の「晩年」をのみ、読んで、この作品には近寄ることなく、過ごしてきましたが、第1回の受賞作、面白く、けっして川端の反対だけで「晩年」が落選したわけではないと思いました。(受賞作か否かということが作品の価値を決めるわけではないですけど。) 読後、日本版の「風と共に去りぬ」かな?と真っ先に思いました。姑と嫁、和風のスカーレットに思えたのです。 におい、温度、空気、でしょうか、直接表現されているわけではありませんが、そういうものが感じられる巧みな表現であったと思います。
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芥川賞第一回受賞作(1935上期) 蒼氓(そうぼう)とは、諸々の民という意味。 戦前、日本からブラジルに渡航した貧しい農民たちの出発〜渡泊の話が第1章。(筆者も半年だけブラジルに行っている) 後に第2章、第3章と書かれ3部作として世に出る。(50年頃) 佐藤夏の破れた若い恋...
芥川賞第一回受賞作(1935上期) 蒼氓(そうぼう)とは、諸々の民という意味。 戦前、日本からブラジルに渡航した貧しい農民たちの出発〜渡泊の話が第1章。(筆者も半年だけブラジルに行っている) 後に第2章、第3章と書かれ3部作として世に出る。(50年頃) 佐藤夏の破れた若い恋心、思慕の情、農民の苦しい暮らしなどは普通の小説にもよくある話で、大きなテーマの「日系移民」について知るには第2章3章も読まないと、という。 ちなみに候補作には太宰治の『道化の花』
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