ひろしま の商品レビュー
つらかったです。 透明感、清潔感、生地やデザインの可憐さが。 これらのお洋服や小物の素材を買った人縫った人、着て鏡にうつして見た人、お母さんや姉妹やお友だちにちょっと自慢した人、好きな人に見てもらいたかった人。 もういない。その朝から。
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文章はほとんど無く、被爆者が着用していた遺品(遺服)の写真のみが並んでいる。しかし、だからこその迫力で、原爆の恐ろしさが伝わってくる。
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白いブラウスのテキスタイルに等間隔に並ぶ、1mmにも満たない黒のドットのひとつひとつが、錐で突かれたように穿たれている。熱線が瞬時に焼き貫いたのだ。──女学生の衣服を中心に、今も原爆資料館に残される被爆者の遺品を、まるで今も幽かに残された持ち主の息づかいを漉し取ろうとするかのよう...
白いブラウスのテキスタイルに等間隔に並ぶ、1mmにも満たない黒のドットのひとつひとつが、錐で突かれたように穿たれている。熱線が瞬時に焼き貫いたのだ。──女学生の衣服を中心に、今も原爆資料館に残される被爆者の遺品を、まるで今も幽かに残された持ち主の息づかいを漉し取ろうとするかのように、時にライトテーブルで透かし、時に自然光に晒して撮った、小さな写真集。一瞥では奔放な風に煽られているかのようなかたちや風合いは、“その日”の爆風と混乱に引きちぎられた襟や肩口や裾を写真家や補佐した学芸員が丁寧に整えた結果と知って、言葉を失う。少女の身体を包む衣服は戦時下であっても機能性とともに愛らしさを忘れない。その守るべき愛らしさと無差別の暴力のあまりにかけ離れた隔たりに、ページを繰りながら静かに混乱する。あれは、天災だったのか。避けられない災難だったのか。 否、原爆は、人の手によってなし得た比類なき災いなのだ。 それを、この国の僕たちは、決して忘れてはいけない。
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昨年、この写真集の撮影風景を追った番組をTVで見た。 撮影をしながら、原爆が落とされたその瞬間でも人々は普通の生活を していたということ、女性はおしゃれをしてお気に入りの柄のワンピースや ブラウスを着ていた‥‥ということを記憶に留めていたい。というような ことを石内氏がおっしゃっ...
昨年、この写真集の撮影風景を追った番組をTVで見た。 撮影をしながら、原爆が落とされたその瞬間でも人々は普通の生活を していたということ、女性はおしゃれをしてお気に入りの柄のワンピースや ブラウスを着ていた‥‥ということを記憶に留めていたい。というような ことを石内氏がおっしゃっていた。 被爆者の着ていた45着のぼろぼろになった服を撮った写真集。 着ていた人は亡くなって、残った衣類は風化せずに部分的にしっかりした 縫製の後などを残している。どうして戦争なんてしたんだろう?と考えさせられる。特注のライトテーブルの上で撮られた服のディテールからは風に揺れるスカートの動きや涼しげな素材感、着ていた人の体型までが皮肉にも生き生きと見て取れる。写真になった一着一着が心に刻まれた写真集だ。
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ある日 ふつーの人が ふつーに暮らしていたら 十把一絡げに 殺されてしまったんだよね一人殺したら 殺人犯だけど たくさん殺せば英雄になるというような。なんか ヒロシマ は 最近 本来あるはずのところからあちこちで いいように 使われているような気がする 原点に 戻るべきなんだと思...
ある日 ふつーの人が ふつーに暮らしていたら 十把一絡げに 殺されてしまったんだよね一人殺したら 殺人犯だけど たくさん殺せば英雄になるというような。なんか ヒロシマ は 最近 本来あるはずのところからあちこちで いいように 使われているような気がする 原点に 戻るべきなんだと思う
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井上ひさし氏、柳田邦男氏が高く評価。風化しない広島 花柄のワンピース、水玉のブラウス、テーラーメイドの背広、壊れたメガネ。写真家・石内都が被爆遺品を撮った。美しいから辛い、可憐だからむごい。石内の写真に広島の心模様が残っている。 2009/8/15
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