呼吸入門 の商品レビュー
呼吸について興味があったが、深く考えることは無かった。しかし、この書籍を読んで「呼吸」の大切さや奥深さを知ることになった。 「3秒吸って、2秒溜めて、15秒吐く」このシンプルな型で、人生さえも変えてしまいそうだ。
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著者はこれまで多くの著書の中で、戦後になって日本の伝統的な身体文化が失われてきたことを指摘し、腰と肚の据わった状態を保つことの大切さを論じています。本書には、こうした「腰肚文化」を支えていたのは「息の文化」だという主張が展開を見ることになります。 たとえば、鉋で木材を削るときや...
著者はこれまで多くの著書の中で、戦後になって日本の伝統的な身体文化が失われてきたことを指摘し、腰と肚の据わった状態を保つことの大切さを論じています。本書には、こうした「腰肚文化」を支えていたのは「息の文化」だという主張が展開を見ることになります。 たとえば、鉋で木材を削るときや筆で文字を書くとき、あるいはけん玉をするとき、達人は「息を整える」ことでテンポのいい動きを作り出しています。また、複数の人が集まって一つの作業を共同でおこなうときも、「息を合わせる」ことによって、リズミカルな流れを生み出しています。 おへそから指3本分下の位置を「臍下丹田」と言い、ここを身体の中心にして腹の力を使ってしっかりと呼吸をすることで、精神のモードをコントロールすることができるようになることが述べられています。しっかりとした呼吸は、環境と「共鳴するからだ」をつくることの基礎になるというのが、著者の主張の中心になっています。 ただし本書には、「三秒吸って、二秒溜めて、十五秒吐く」というシンプルな「型」は提唱されているのですが、呼吸法そのものについての説明はあまり詳しくありません。呼吸法はきちんした師匠について学ばないとかえってよくないらしいので、本では立ち入った説明は控えるべきなのかもしれませんが、やっぱりちょっともの足りないと感じてしまいます。
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三秒吸って、二秒とめて、十五秒かけてゆっくり吐く。これの繰り返し。 息を吸うことは生きること。そして、息を吐くことは死ぬこと。
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簡単面白。 キックボクシングを懸命にやっていた頃、合気道をやっていた頃、俺は気力が充実していた。 それはきっと、楽しかったからであり、強いことへの自信を裏付けていったからであり、呼吸が整っていたからなんだろう。 勉強で疲れ果てた日。カラオケで呼吸を意識して歌ってみれば、なぜか視力が上がった笑 笑い話であり、すごいことだ。おそらく、物理的に可視化できない技術で最も大事なのは、確かなイメージだ。この体験で得た成功の体験と、この本を繰り返してみれば、俺は高い技術を得られると思う。
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ストレスで参ってた時に上司に薦められた本。 日本には古くより優れた呼吸法というのがあり、知らず知らずに日本人に身についていた。 しかし、明治維新を境に欧米文化が取り込まれ、いつしかそれも失われつつあった。 かつての呼吸法を今一度見つめ直し、自分に取り入れたらどうかと、問いかけてくれた本。 呼吸というのは全ての活動に通じるものがある。趣味でダイビングやジャズサックスをするが、肝は呼吸。呼吸の奥深さが楽しめる。
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日本人が長い時をかけて培ってきた、優れた「呼吸」の文化を、シンプルな「型」に凝縮した齋藤式呼吸法の実践でよみがえらそうという試みです。 「いのちのリズムは呼吸のリズム、呼吸のリズムはことばのリズム、ことばのリズムは知のリズム─」という、ある本に書かれた言葉を思い出しました。 ...
日本人が長い時をかけて培ってきた、優れた「呼吸」の文化を、シンプルな「型」に凝縮した齋藤式呼吸法の実践でよみがえらそうという試みです。 「いのちのリズムは呼吸のリズム、呼吸のリズムはことばのリズム、ことばのリズムは知のリズム─」という、ある本に書かれた言葉を思い出しました。 そして、呼吸の善し悪しが、どう生きていくかに深くかかわっていることを改めて実感しました。 お風呂場でハミングしたり、大きな声で朗読したくなります。
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やっぱり斎藤孝さんの本はわかりやすい。 「呼吸」まわりのいろいろを易しい言葉で、深く教えてくれる。 幅広い内容が、教科書のように簡潔に整理されている。 もうちょっと知りたいと思うところにはたくさん文献が引用されていて、 それを読めばその方向についてさらに深く知ることができるように...
やっぱり斎藤孝さんの本はわかりやすい。 「呼吸」まわりのいろいろを易しい言葉で、深く教えてくれる。 幅広い内容が、教科書のように簡潔に整理されている。 もうちょっと知りたいと思うところにはたくさん文献が引用されていて、 それを読めばその方向についてさらに深く知ることができるようになっていた。 スポーツ、芸術、伝統芸能、武道や整体、医療などからのエピソードもたくさん。 排他的だったり否定的だったりな印象が全くないのに、 現代の教育の課題など、大事なことは強く主張していた。 戦後までの日本の教育では小さい時から教えていた、 呼吸や身体技能や「型」の存在にもういちど立ち返るべき、っていうような。そうやなぁ。 最終章やあとがきでは息の研究にかける思いも感じられてちょっと感動します。 今回読んでとくに染みたのは、 ・呼吸は内部と外部の通り道、心と身体の通り道、っていう言葉。 ・呼吸に自分を浸す感覚、っていう一言で脱力した腹式呼吸の「らくさ」がわかった。 ・聞くときは話す者の意識、話すときは聞く者の意識、 押すときは押されている意識、っていうコミュニケーションのコツ。 奥深いです。読みやすいけど何回も読みたいです。
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「私たち日本人は、呼吸というものに関して、はっきりとした運用スタイル、固有の文化を持っていました。」(P.10) 「呼吸によって精神が調えられるというのは、現在そのものを生きるという状態です。」(P.159) など、知的にも身体的にも刺激となる。呼吸を整えることは、気分や体の調子...
「私たち日本人は、呼吸というものに関して、はっきりとした運用スタイル、固有の文化を持っていました。」(P.10) 「呼吸によって精神が調えられるというのは、現在そのものを生きるという状態です。」(P.159) など、知的にも身体的にも刺激となる。呼吸を整えることは、気分や体の調子を整えようとすることよりも簡単だ。
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自分メモ。 ・武士道=呼吸が命。 ・集中力は呼吸で変わる。 ・呼吸を知ることは己を知ること。 ・何事も長期スパンでシンプルにコツコツと。 ・呼吸を変えれば世界は変わる(多分)
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東大を卒業したのに無収入で、来る日も来る日も呼吸について考えて考えて過ごしてきた著者。 ある意味変態的にも感じましたが、非常に魂のこもった一冊になっている。 また、ページ数は少ないながらも、丁寧に丁寧に、こだわって書いているのが分かる。 技術的なところは一言で終えることがで...
東大を卒業したのに無収入で、来る日も来る日も呼吸について考えて考えて過ごしてきた著者。 ある意味変態的にも感じましたが、非常に魂のこもった一冊になっている。 また、ページ数は少ないながらも、丁寧に丁寧に、こだわって書いているのが分かる。 技術的なところは一言で終えることができるが、全体を通して学術的価値のある本です。
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