8の殺人 新装版 の商品レビュー
推理小説としても非常に良く、また陰険な気持ちにさせない書き方 デビュー作でここまで書けるとは凄い
Posted by
殺戮に至る病を読んだあとだったので、内容の明るさ?語り口の軽快さ?に驚きました。 ミステリーの知識を織り交ぜながらの兄弟の推理や、兄弟間の会話は面白いですが、ときどき滑ってる感じがします(汗)。
Posted by
古本市で何気なく買ったら大当たりでした。あまり知らない作家さんでしたがあとがきが島田荘司氏だったりします。 いわゆる本格ミステリーってやつですが、主人公の速水警部補がおもしろくて本格にありがちな暗さがなく最後まで楽しく読めました。他の速水兄妹シリーズも読んでみたいです。
Posted by
蜂須賀建設社長・蜂須賀菊雄が建てた通称“8の字屋敷”。 建物の内部にある中庭の上を、渡り廊下が横断しており、 上から見ると“8”に見えるためそう呼ばれている。 その奇妙な館の中で起こる、ボウガンによる連続殺人。 最初の犠牲者は、密室内部にいた犯人によって撃たれ、 二人目...
蜂須賀建設社長・蜂須賀菊雄が建てた通称“8の字屋敷”。 建物の内部にある中庭の上を、渡り廊下が横断しており、 上から見ると“8”に見えるためそう呼ばれている。 その奇妙な館の中で起こる、ボウガンによる連続殺人。 最初の犠牲者は、密室内部にいた犯人によって撃たれ、 二人目は密室のドアの内側に磔にされて殺された。 この不可解な事件の謎に挑むのは、 警視庁捜査一課警部補である速水恭三と、 彼の弟妹であり、ミステリマニアである慎二といちお。 新本格世代を代表する一人、我孫子武丸のデビュー作。 これは再読。 10年ほど前に読んだ作品で、 読みやすくて少しコメディタッチの作風が気に入ったのか それ以降も、我孫子氏の作品を続けて読んだ記憶がある。 久しぶりに読み返したが、ふたつの事件のトリックと、 三兄妹のキャラクター以外はほとんど忘れていた。 読み返すうちになんとなく思い出しはしたのだが。 大人になって改めて読み返してみると 「こんなにもあっさり読めてしまう作品だったっけ?」 と思ってしまうほど、読むのが楽だった。 豊富なディテールや緻密な描写といったものがなく、 事件に関係すること以外はほとんど描かれない シンプルなつくりゆえのことだと思う。 二人も人が死ぬわりには陰惨さがほとんどない点や、 興味本位で事件に関わろうとするいちお、 謎解きのクライマックスに密室講義なんて 素っ頓狂なことを平然とやらかす慎二、 そして物語が進むにつれ重傷を負っていく木下刑事など、 さまざまな要素からもわかるとおり、 非常に娯楽的性質の強いミステリであるので、 パズルを解くときのように気軽に楽しむのが良いだろう。 トリックは荒唐無稽だし、真犯人は意外な人物である。 ミステリの醍醐味が端的に集約されている。 そう考えると、ミステリの入門書に適しているかも。 この馬鹿馬鹿しさを愛せる人はおそらく、 ミステリというジャンルにハマる素質がある人だ。
Posted by
再読。 オーソドックスな犯人当て、トリック重視の密室もの。 コメディタッチな感じが、東川篤也に似ている。というか、こちらが元祖か。 (図書館)
Posted by
いかにもな「8の字」の屋敷で起こる殺人劇。犯人は初めからわかっていた。しかし何やら不審な点も多く、警察は(ふたりで)再調査に踏み切ることになる。他に犯行可能な人間はいないはずだが、果たして真犯人は存在するのだろうか。 『かまいたちの夜』や『殺戮に至る病』で有名な我孫子武丸(あび...
いかにもな「8の字」の屋敷で起こる殺人劇。犯人は初めからわかっていた。しかし何やら不審な点も多く、警察は(ふたりで)再調査に踏み切ることになる。他に犯行可能な人間はいないはずだが、果たして真犯人は存在するのだろうか。 『かまいたちの夜』や『殺戮に至る病』で有名な我孫子武丸(あびこたけまる)のデビュー作。一歩間違えればギャグ小説に分類されてしまいそうなほど、危うい頻度でユーモアが散りばめられています。どこまで本気でやっているのかは、本人にしかわかりません。 著者の代表作である『殺戮に至る病』に比べて、いい意味で若々しさと青さが光る物語です。キャラといい台詞といい、かなりライトな文体でユーモアたっぷりに書かれています。本当にスラスラ読めるので、敷居の高いと思われがちな本格ミステリの入門書としてお勧めしたいところです。ミステリ作品の固有名詞に注釈で説明が付いているのも高評価ポイント。ただ、伏線の張り方が丁寧(親切?)過ぎて、トリックの謎が解きやすいところは少し気になりました。自力で謎解きしたい人にとっては長所になりますが。 内容はオーソドックスな犯人当てです。そこに本格らしかぬ笑いの要素が添えられて、人が死ぬミステリーとは思えない読後感を得ることができました。 オチは…まぁお約束ということで。 【キーワード】 8の字屋敷、ハゲタンク、刑事の勘、わらをも掴みたい、ボウガンの幽霊、完璧な8、準密室、ミステリマニアの兄弟、手話 【主要人物】 速水恭三、速水慎二、速水一郎(いちお)、蜂須賀雪絵、木下
Posted by
2011.9.25 上から見るとデジタル数字の「8」にそっくりな構造を持つ「8の字館」で起こった二つの殺人事件。上から三郎、二郎、一郎(いちお、と読む。女の子)と名付けられた三兄弟が、不可能犯罪の謎に立ち向かう。 割と早い段階で「あれを使ったんだろうな」と思っていたらやっぱりそ...
2011.9.25 上から見るとデジタル数字の「8」にそっくりな構造を持つ「8の字館」で起こった二つの殺人事件。上から三郎、二郎、一郎(いちお、と読む。女の子)と名付けられた三兄弟が、不可能犯罪の謎に立ち向かう。 割と早い段階で「あれを使ったんだろうな」と思っていたらやっぱりそのことへの言及があり、でもそれがファイナルアンサーではなくてやっぱり作者の方が一枚上手、というオチ。謎解きの前半でこれまでの密室ミステリをメタる感じの密室講義が出てくるのだが、それもまた面白い。
Posted by
トリックは単純明快。読んでいて薄々気づけるレベル。 ただし、犯人が犯行に至るまでの思考は「なるほど」と思った。 恋愛感情や兄弟話は正直余計かも。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
速水さん兄妹シリーズ 8の字の形をした屋敷で殺害された蜂須賀菊一郎。夜中の廊下でボーガンによる殺害。事件を目撃した娘の雪絵と手話の先生・川村美津子。何者かに襲われ気を失った2人。事件の容疑者として逮捕された使用人の息子・矢野雄作。事件の捜査に当たる速水恭三警部補。相棒木下刑事の怪我を理由に泊りこんだ屋敷で起きた川村美津子殺害事件。自室のドアにボーガンで磔にされた遺体の謎。 2011年8月13日読了
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
期待していただけに結構がっかり。この作品の探偵役の慎二と一郎(いちお)がどうにも好きになれない。別にミステリうんちくが聞きたくてこの本買ったわけじゃないっつーの。ってか佐伯の部屋に推理小説があったらそのまま逮捕してたんかね。
Posted by