公立校の逆襲 の商品レビュー
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2008年(底本2004年)刊。東京都杉並区の区立中学校に赴任した民間人校長の体験記的エッセイ。 著者からみたリアルな学校、学校文化を、功罪ないまぜで解読できる。学校の実態を見る上では良書といえる。 ただし、テーマ別に分類する体裁をとっていないので、エッセイの集積と見ざるを得ないのが玉にキズか。 学校の功は ① クラブ活動の生徒への社会性付与に対する意義、 ② 学校図書館の存在や地域との連携等、掘り起こせばいくらでも教育に有意義に活用できる資源の存在。学校がそのハブステーション足りうる点(土曜日寺子屋・夜スペ)。 罪は、動かしにくい組織体。原因は自由度の低い指導要綱(また、よのなか科で著者が実現したような、現実世界と学校教育内容との橋渡しが現場教員にはなかなか難しい。 ただし、ゆとり→指導要綱最低基準論の公表でどうなったかは個人的に不知)と、地域・他者参入を拒む心理的障壁か(適切なプロ意識ではあるが、反面弊害も)。
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http://www.chikumashobo.co.jp/product/9784480424365/ , http://www.yononaka.net/ , http://www.wadachu.jp/
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どうしてもマスコミでは夜スペのことばかり取り沙汰されますが、他にも様々な改革を実行していることがわかります。 民間出身の校長先生ということで、企業人としての発想が多いですが、「民間」・「学校」と区分けして考えてしまう時代もそろそろ終わりなのかもしれません。 ここまで変わろう...
どうしてもマスコミでは夜スペのことばかり取り沙汰されますが、他にも様々な改革を実行していることがわかります。 民間出身の校長先生ということで、企業人としての発想が多いですが、「民間」・「学校」と区分けして考えてしまう時代もそろそろ終わりなのかもしれません。 ここまで変わろうとしている勢いが凄い。 地域と連携することや、「格差」に関する勘違い、学校にリスクのあるチャレンジの機会を増やすべきという筆者の意見には納得です。 このエッセイが全てだとは思いませんが、ワイドショーでの報道を鵜呑みにして批判している人には一読して欲しいです。 ただ、「逆襲」というのはどうなのかな……。今までやられっぱなしだった感があるタイトルですな。
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タイトルは何か公立校が劣っているところから始まっているようで気になるが、とても面白くて読みやすかった。新幹線内でほぼ読み終えた。リクルートから民間人校長になった藤原さんの体験記みたいな内容だが、仕事にも役に立つ本だった。見えない学力の評価は私企業で働いた藤原さんには悩ましいものだったのだろうと予測される。割と、社会学的な内容でもあり、どこかでこの本を活かせればと思う。
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著者は東京都杉並区の和田中で民間出身の校長先生を勤めた。夜スペ問題は話題にもなった。本書を読むと著者は色々な改革を行っているが舞台が公立中学校ということが画期的であるし、独裁ではなく議論を尽くして仲間を増やした上で実践している事が伺える。夜スペに対するマスコミの報道はつまらないも...
著者は東京都杉並区の和田中で民間出身の校長先生を勤めた。夜スペ問題は話題にもなった。本書を読むと著者は色々な改革を行っているが舞台が公立中学校ということが画期的であるし、独裁ではなく議論を尽くして仲間を増やした上で実践している事が伺える。夜スペに対するマスコミの報道はつまらないものが多かったが、改革の成果がでるのは子供達が大人にる頃なんだろうね。
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藤原和博についてずっと知りたいと思ってて、やっとこさ読んでみた。夜スペとか、よのなか科とかばっか話題に上るけど、藤原さんの公教育にかける熱い想いとか、和田中での具体的な活動を知れる一冊。
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本に書かれていることはには全く賛成なのだが、これだけの情熱とアイデアと人脈を持っている校長が世の中にどれくらいいるかということがまず問題だ。もちろん現役の校長の中にもこういう人物はいて、それぞれの学校で活躍しているのかもしれないが、あんまりそういう声は聞かない。教師から校長になっ...
本に書かれていることはには全く賛成なのだが、これだけの情熱とアイデアと人脈を持っている校長が世の中にどれくらいいるかということがまず問題だ。もちろん現役の校長の中にもこういう人物はいて、それぞれの学校で活躍しているのかもしれないが、あんまりそういう声は聞かない。教師から校長になった人物より民間で叩き上げられた人物の方が世の中を知っているというイメージがどうしてもある。だからといってどんどん民間人校長を登用すればよいということにはならないだろうしね。 学校自体もそうだが、担任の先生に至るまで当たり外れってのはまあ、ある。それはそれで子どもたちは気づいているだろうし、よほどひどくない限りはそれを文字通り反面教師にする能力だって子どもたちにはあると思ってる。だから清原氏のような校長でなくても別にいいんだけどね。 今年になって娘の中学校の修学旅行が職場体験を中心としたものに変更されたようだ。清原校長の影響なのだろうか?よいものを取り入れる姿勢はいいのだが、娘の中学の主体性はないのかとも思ってしまう。
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僕が子どもだったらこんな学校に通いたい。 (親だったら子を行かせたい、かもしれないが。) とは思うが、この校長だからできること、による弊害も考えてしまう。 結局、学校選択に自由があるのって、どーなんだろう。。 うーん。
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リクルート出身で、東京都初の民間人出身の中学校校長になった著者の、杉並区立和田中学校での体験記。 著者が様々な改革に着手したりしてすごく頑張っていて、実際この中学がすごく良い学校なのは十二分に伝わってきた。しかし、フツーの人が真似したら失敗するだろうなぁ、ってかなかなか真似できな...
リクルート出身で、東京都初の民間人出身の中学校校長になった著者の、杉並区立和田中学校での体験記。 著者が様々な改革に着手したりしてすごく頑張っていて、実際この中学がすごく良い学校なのは十二分に伝わってきた。しかし、フツーの人が真似したら失敗するだろうなぁ、ってかなかなか真似できないよなこんな事、とも感じた。 公立校でも魅力ある学校づくりは出来る!と実証して見せた意義はかなりあるとは思うけど、その辺のヘッポコ校長がこの本に感化されて調子乗りはじめたらすごい嫌だ。 250円。
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最近話題の杉並の和田中の元校長の本。あの中学についてはいろいろ議論はあると思うけど、多分、結構解決する。 校長があくまで現場目線、親目線だったのが新鮮
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