吉里吉里人(上) の商品レビュー
個人的に、『国家反逆』カテゴリーに含めている作品(ほかには筒井康隆「俗物図鑑」、小松左京「日本アパッチ族」、大江健三郎「同時代ゲーム」)。
Posted by
初読は大学受験の頃なので、今から25年程前になります。国際法や為替、笑いもありの正にザッツ・エンターテイメントな作品でした。
Posted by
2011/11/25 読みたい 井上ひさしなので。あと設定が魅力すぎる。糸井重里と東北の商売人との会話の中で話題に上がったんですよ。
Posted by
東北のとある村が独立を宣言した! 才人、井上ひさしによる社会派エンターテインメント。もう面白いのなんの。東北弁に翻案された日本国憲法にうならせられたり、随所に出てくる国際法の知識に仰天したり、それはそれはもう素晴らしい作品です。 すごいよ、井上ひさし。
Posted by
3月11日の大震災以後,というよりそれに引き続いて起こった福島第一原発の事故以後,ちょっと話題になっていた本です。 東北地方の一寒村・吉里吉里村が,ある日突如として日本国からの分離独立を宣言し,「吉里吉里国」を作る,というお話。吉里吉里国は独自の国政方式を敷き,これまで「ズ...
3月11日の大震災以後,というよりそれに引き続いて起こった福島第一原発の事故以後,ちょっと話題になっていた本です。 東北地方の一寒村・吉里吉里村が,ある日突如として日本国からの分離独立を宣言し,「吉里吉里国」を作る,というお話。吉里吉里国は独自の国政方式を敷き,これまで「ズーズー弁」と蔑まれてきた東北方言を「吉里吉里語」として公用語に定め,金本位制の独自通貨「イエン」を導入し,次々に新国家としての体制を整えていきます。機動隊か自衛隊を投入すれば瞬時に片が付く,と高をくくっていた日本側も,吉里吉里国が次々に繰り出してくる「切り札」を前になすすべもなく翻弄されます。騒動に偶然巻き込まれた三流作家・古橋健二を中心に,吉里吉里国の分離独立闘争を描いた作品です。 「独立闘争」などと書くと重苦しい感じがしますが,作品は全編にわたって明るくのんきな感じです。吉里吉里人たちの繰り出す「切り札」が,例えば自衛隊の介入に対する切り札が参加人数わずか3名の国際卓球大会だったりして(なぜこれで自衛隊を追い返せるのかは作品をお読みいただきたい),真正面からの力押しで独立を勝ち得るのではなく,知恵を使った戦い方にうならされます。 しかしその背景にあるのは,これまで長きにわたって虐げられてきた東北地方の現状です。日本の工業化・高度成長の陰で常に泣かされてきた東北の人々の不満が,吉里吉里村を分離独立に踏み切らせたのです。食料自給率は100%,電力も地熱発電で賄え,小国家ゆえに自転車で事足りるため石油燃料に頼る必要もない。自分たちの手ですべてをうまく回していけるのに,なぜ日本政府の命令に従って苦しい生活をしなければならないのか…という言い分です。 この作品が書かれたのは1981年,今から30年も前のことですが,東北の受難は今もって変わりがありません。日本の農政は30年前から今に至るまでずっと,東北の農村に農業の単一化・機械化を推し進め,機械代と化学肥料代で農村を借金漬けにしました。減反政策は深刻な農業離れを生み,若者は農業と故郷を捨てて都会へ出,税収の減った地方自治体の財政は破綻し,そこへ莫大な補助金を伴って原発がやって来たのでした。そう考えると,井上ひさし氏が東北の怒りを『吉里吉里人』にぶつけた30年前から(作品を読むとわかりますが,実は30年どころではなく300年前から受難は続いているのですが),現状は変わっていないどころかより深刻化していると言えます。東北の一寒村の独立という冗談のような物語をハラハラしながら読みながら,そういう視点を持つことができたのが良かったです。 作品の半分ぐらいはそういう真面目な話で,もう半分はほとんど下ネタなので,誰にでもお勧めできるというわけではありません。性的な話題にそれほど嫌悪感がないという方はどうぞ。
Posted by
日本国から独立した、東北地方の小さな村…斬新な考え方ですね(^.^) でも、昭和の文学だからかなり長編(^^ゞ
Posted by
konnokは仙台弁のページを開いているので「吉里吉里人」(きりきりじん)はおすすめの本になります。ちなみに私の本棚には仙台に戻ってからずっとこの本がおいてあるのですが、気力が充実していないと読み始められないのでまだ読み直してはいません。井上ひさしの小説は「言葉」にこだわりのある...
konnokは仙台弁のページを開いているので「吉里吉里人」(きりきりじん)はおすすめの本になります。ちなみに私の本棚には仙台に戻ってからずっとこの本がおいてあるのですが、気力が充実していないと読み始められないのでまだ読み直してはいません。井上ひさしの小説は「言葉」にこだわりのあるものが多く、面白く読むことができます。
Posted by
「吉里吉里人(上・中・下)」井上ひさし ”全体小説”。特になし。 いや、っていうかレビュー書けないや。 自分が今まで読んだ小説の中で確実に5本の指に入る内容量の圧巻。 感動系でもなく純然たるSFでもなく文学でもなく、なんだろ。 とにかく読んだら読んだで(良くも悪くも...
「吉里吉里人(上・中・下)」井上ひさし ”全体小説”。特になし。 いや、っていうかレビュー書けないや。 自分が今まで読んだ小説の中で確実に5本の指に入る内容量の圧巻。 感動系でもなく純然たるSFでもなく文学でもなく、なんだろ。 とにかく読んだら読んだで(良くも悪くも)読み疲れる大作かと。 異常です。あわわ、間違えた。以上です。
Posted by
出だしの読みにくさはすごい。翻訳小説かと思った。 1章の半ばまで行く頃には面白くなってくる。 日本から独立する吉里吉里がどうしようもない(思想はまともなんだけど笑える)、主人公のおっさんがどうしようもない。全体的にアレな感じで笑える。 田舎に帰って親戚と飲んでたらおじさ...
出だしの読みにくさはすごい。翻訳小説かと思った。 1章の半ばまで行く頃には面白くなってくる。 日本から独立する吉里吉里がどうしようもない(思想はまともなんだけど笑える)、主人公のおっさんがどうしようもない。全体的にアレな感じで笑える。 田舎に帰って親戚と飲んでたらおじさんが話し始めるようなどうしようなさ。 面白いけどオススメしにくい。下ネタ+方言が大丈夫ならぜひ。
Posted by
・11/7 ひさしぶりだ.しゃれでなぐ.Book Offに3冊まとまってあったから迷わず買ってしまった.なつかしいかもしれないが、あまり覚えてないな. ・11/16 読了、かな?あんまり最近忙しくってこれ書いてる暇もない.余裕もない.
Posted by