1,800円以上の注文で送料無料

吉里吉里人(上) の商品レビュー

3.8

62件のお客様レビュー

  1. 5つ

    16

  2. 4つ

    16

  3. 3つ

    18

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

    2

レビューを投稿

2014/11/28

あまりにも退屈で、残念ながら途中で断念。吉里吉里村が独立したことはわかった。ただ、あとは読みにくい文章、「これ必要?」というような意味不明な設定・描写が延々と続く。最後まで読めば良さがわかるのだろうか?そこまで我慢できなかった。「小説」というよりは「娯楽小説風な企画モノ」といった...

あまりにも退屈で、残念ながら途中で断念。吉里吉里村が独立したことはわかった。ただ、あとは読みにくい文章、「これ必要?」というような意味不明な設定・描写が延々と続く。最後まで読めば良さがわかるのだろうか?そこまで我慢できなかった。「小説」というよりは「娯楽小説風な企画モノ」といったところ。

Posted byブクログ

2014/08/28

2012年の11月に買ったまま、あんまり長いので途中で放ってしまっていた本書。ついに腰を入れて読み始めることができました。 これでもかこれでもか、って程、ネタをぶっこんでくる作歌魂に驚嘆。細部の演出がすごい。吉里吉里語の説明箇所とか。描写が映像的で、読みながら吉里吉里国を頭の中...

2012年の11月に買ったまま、あんまり長いので途中で放ってしまっていた本書。ついに腰を入れて読み始めることができました。 これでもかこれでもか、って程、ネタをぶっこんでくる作歌魂に驚嘆。細部の演出がすごい。吉里吉里語の説明箇所とか。描写が映像的で、読みながら吉里吉里国を頭の中で作っていける感じ。主人公・古橋の汚いおっさんぶりのキャラ立ちの良さ、汚いおっさんなのに読み手の同情を誘うような、憎めなさ。 どのシーンから書き出すべきかを延々説明する冒頭の書き出しから、上巻ラストまで、ページをめくる手を止めさせないエンタメ小説。しかも、ただのエンタメじゃないのがすごいよなあ、1973年から一部を執筆、1981年単行本化とのこと。自分が生まれる前の作品とは思えないくらい、今読んでも吉里吉里人の根底にある問題意識を含めて、リアリティ感じる。 P106 「わたしたちはもう東京からの言葉で指図をされるのはことわる。わたしたちの言葉でものを考え、仕事をし、生きていきたい。わたしたちがこの地で百姓として生きるかぎり、吉里吉里語はわたしたちの皮膚であり、肉であり、血であり、骨であり、つまりはわたしたち自身なのだ。わたしたちがわたしたちの言葉でものを考えはじめるとき、中央の指図とはまっこうからぶつかる。そのようなとき、これまでわたしたちは泣く泣く標準語や共通語に自分の頭を切りかえたのだった。しかしそれはもはや過去の語り草となった。百姓は百姓語によって生きていかねばならない、学者が舶来の横文字を支えに生きているように。…」

Posted byブクログ

2014/06/08

面白い!! 物凄く面白い!! 最初の吉里吉里語講座も熱心に読んだので、その後の吉里吉里語の会話もバッチグーで読める。 ただあまりに熱心にやったお陰で、時々普通の会話中に”今のを吉里吉里語で言うと○○だな”と頭の中で翻訳してしまうのが、ちょっと…ね…笑

Posted byブクログ

2013/08/15

ある村が日本から独立し一つの国家となる。 ハチャメチャな設定です。 それにしても、この人の話は独特です。文脈から余分なものを削ぎ落としていったものを鋭い文章と言いますかが、この小説はその逆。 文脈に余分なものをどんどんつけることにより、それが独特のリズムを呼ぶ。 日本刀の鋭さ...

ある村が日本から独立し一つの国家となる。 ハチャメチャな設定です。 それにしても、この人の話は独特です。文脈から余分なものを削ぎ落としていったものを鋭い文章と言いますかが、この小説はその逆。 文脈に余分なものをどんどんつけることにより、それが独特のリズムを呼ぶ。 日本刀の鋭さはないもののの、鈍器のように破壊力は抜群。 いつの間にか引き込まれます。

Posted byブクログ

2013/06/17

十数年ぶりの再読を開始。「ふりがな」という日本語特有の表現方法の可能性をとことん追究する井上ひさしの超絶芸を堪能しています。

Posted byブクログ

2013/06/12

上中下巻読了。東北地方の一村が、ある日突然日本からの独立を宣言するという荒唐無稽な物語。新国「吉里吉里国」の国策をもって現代日本の問題点を浮き彫りにする。こう書くと崇高だが、進行はまるでドリフのコント調。上中下3巻ずっとコントはチト辛い。短編なら良かったのに。

Posted byブクログ

2014/08/31

文庫版(全3巻)で読む。 主人公である作家の視点で東北の村・吉里吉里の日本からの独立騒動を描く。 全体的にテンポは良いが、主人公のバカさ加減には多少イラつくことも。 震災後の被災地に対する政府や東電の対応を見ていると、本作はただのフィクションでは納まらない気がしてくる。

Posted byブクログ

2012/04/29

東北の寒村が突如日本からの独立を宣言する—今まさに地方自治が叫ばれていますが、究極的には地方が自立することが肝要です。 吉里吉里という地名は現在は岩手県大槌町に残っています。もともとはアイヌ語で砂浜を意味するそうで、東北地方でも「木里木里」と呼ばれる地名はかなり多くあったそうで...

東北の寒村が突如日本からの独立を宣言する—今まさに地方自治が叫ばれていますが、究極的には地方が自立することが肝要です。 吉里吉里という地名は現在は岩手県大槌町に残っています。もともとはアイヌ語で砂浜を意味するそうで、東北地方でも「木里木里」と呼ばれる地名はかなり多くあったそうです。 農作物が豊富に採れ、地熱や薪炭といったエネルギー源もある東北地方は、自給率という観点では優秀な地域なのですが、政治的にはずっと虐げられてきた感があります。 夜行列車で上野に労働者が出稼ぎに行き、雪深い冬はおしんのように耐えて過ごすといった高度成長を支えてきた東北地方のイメージは、福島原発の事故によって変わりました。 今こそ東北地方が独立するくらいの意識を持って、国づくりを進めることが求められています。

Posted byブクログ

2012/04/08

吉里吉里国は日本から分離独立すると宣言した東北の一寒村。 独立を認めない日本との攻防は激化していく(‥のか?)。 上巻は吉里吉里国の切り札が徐々に明らかになっていき、さて日本はどう出る?という展開。 途中、主人公の半生が紹介されたり、吉里吉里語のテキストの内容が紹介されたりする...

吉里吉里国は日本から分離独立すると宣言した東北の一寒村。 独立を認めない日本との攻防は激化していく(‥のか?)。 上巻は吉里吉里国の切り札が徐々に明らかになっていき、さて日本はどう出る?という展開。 途中、主人公の半生が紹介されたり、吉里吉里語のテキストの内容が紹介されたりするのだけど、その辺のバランスが非常に不思議。 え?ここを掘り下げるの?とついつい笑ってしまう。 それまでいい加減な人に見えていた主人公が、(いい加減はいい加減なんだけど)すごい苦労人に思えたりとか‥人に歴史ありだなぁ。 吉里吉里国はどんな歴史を作っていくのだろう。

Posted byブクログ

2012/03/03

ブックナビ7周年の記念の定例会!今回も様々なジャンルの本と出会い、有意義なひとときを過ごすことができました。

Posted byブクログ