最後のプルチネッラ の商品レビュー
プルチネッラ、道化というのはただ明るく元気に、おもしろいことを馬鹿みたいにやっていればいいものだと思っていた。けれど、道化の仮面って道化らしくない。真っ黒だし、となんとなく思っていた。 道化の仮面は、苦しむ人間の顔。それに自分を重ねて、馬鹿をやる道化に生きる喜びを見つけるため、...
プルチネッラ、道化というのはただ明るく元気に、おもしろいことを馬鹿みたいにやっていればいいものだと思っていた。けれど、道化の仮面って道化らしくない。真っ黒だし、となんとなく思っていた。 道化の仮面は、苦しむ人間の顔。それに自分を重ねて、馬鹿をやる道化に生きる喜びを見つけるため、であった。 そんな悲しみを抱きしめて、それでも笑うことを諦めないプルチネッラ。なんて愛おしいのだろう。
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またもやいい読書をした。 『ヘルマフロディテの体温』よりも親しみやすい内容。 現代編と転生編の絡み合い、 については早くから簡単に想像できた。 が、それでも絡み合いが実現した時はすばらしい感動。 たった二千年でゼロからすべてになった道化が、 一体何をするのか……...
またもやいい読書をした。 『ヘルマフロディテの体温』よりも親しみやすい内容。 現代編と転生編の絡み合い、 については早くから簡単に想像できた。 が、それでも絡み合いが実現した時はすばらしい感動。 たった二千年でゼロからすべてになった道化が、 一体何をするのか……。 こういう視点から、読み直したい。 登場人物、誰もが悲劇的な要素を備えているのだけれど、 喜劇を目指す。 悲劇が喜劇に、喜劇が悲劇に、それぞれ臨界点を突破するとすり替わるのだが、 そのダイナミックな力をどう描くか。 パワーの源は、ナポリの街だ。 街の持つ物語だ。 そして、「だからおまえがいいんだ」というセリフ。 同じページに出てくる「黒いスクーター」。 とてもよいカタルシス。
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内側の道化の話が面白かった。転生転生。道化が人生の「幸せ」を自分で見つける話が好き。 一般的には馴染みのない設定と、練られた故にというのもあるだろうが、時々レポートみたいだと思ったり。ちょっと叙情的なやつ。ブツ切り感というか。文体もあるのかな。 ヘルマフロディテの方が好み。
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「本屋さんで待ち合わせ」で紹介されていて読んでみた本。 もともと、即興仮面喜劇に興味はあったものの、調べようにどうしたもんかと思ってところだったので個人的には入門書としても読めたので良かったです。結局、詳しいところまではわからなかったけど^^; 今まで知らなかったイタリアの歴史も...
「本屋さんで待ち合わせ」で紹介されていて読んでみた本。 もともと、即興仮面喜劇に興味はあったものの、調べようにどうしたもんかと思ってところだったので個人的には入門書としても読めたので良かったです。結局、詳しいところまではわからなかったけど^^; 今まで知らなかったイタリアの歴史も知れてとても面白かったです。
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イタリアはナポリを舞台に太古の昔から転生を繰り返している道化師と現代のプルチネッラの物語。ナポリに行きたくなる。
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転生を繰り返す道化の物語と最後のプルチネッラを目ざす二人の少年の物語が交互に交差しながら、それ自体が物語の中に取り込まれるような複雑な構成。しかも人物が生き生きとして、舞台となったナポリの一大叙事詩となっている、素晴らしいファンタジーと実話のミックス、脱帽です。特にシャム双生児の悪魔の修道士フラ・ディアボロの挿話が好きです。
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同時に発売されたヘルマフロディテとはまた違った毛色の作品なのでしょうか。そう期待して読み始めましたが、結果全然違いました。 同じ「セイ」を扱うにしてもヘルマフロディテは「性」を。プルチネッラは「生」に重点を置いている。 性に関して悩み答えを出していくあちらとは、作品としての重さが...
同時に発売されたヘルマフロディテとはまた違った毛色の作品なのでしょうか。そう期待して読み始めましたが、結果全然違いました。 同じ「セイ」を扱うにしてもヘルマフロディテは「性」を。プルチネッラは「生」に重点を置いている。 性に関して悩み答えを出していくあちらとは、作品としての重さが違います。どちらも重い内容なのですが生を繰り返す道化と道化を演じるために道化の答えを探していく一七歳の少年二人。 繊細な内容を綺麗にまとめてあります。 ヘルマフロディテはセクシャルでちょっと受け入れがたいと思った人も、是非こちらにも挑戦してもらいたいです。まだ入り口が広く入り込みやすい内容だと思います。 どう生きるのか。 読み終わってから自分のこれからの人生をどう生きたいのか、考えさせられました。 この作品も絶版なんて信じられないです。こういった作品ほど、多くの人に読んでもらうべきなのに!
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読みやすい上にファンタジックで、ものすごく好みだった。一気読みした。これを読んでから、ナポリは憧れの地。
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リサーチすっごく時間かけたんだろうな、という印象。 よく練られてる話だった。素直にすごいと思う。 ただ、あまり好みに合わないタイプの話だったのか、 先が全く気にならなかったので、 読み終えるのに時間がかかった。 そして、序盤から一部、展開が読めた部分もあり。。 この人の作品、別のも読んでみたいなあ。 そしてナポリに行ってみたくなった。
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読後感が清々しい。(でもひねくれの者の自分にはそこが少々気恥ずかしく) 意外に萌え要素があったりしてニヤニヤしてしまった。 映画とかコミックとか、ビジュアル化出来そうな作品だと思う。 わたし的には、ナポリの街を行く少年達の姿が竹宮惠子画で脳内に広がったりなぞいたしました。
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