勇将ジェラールの回想 の商品レビュー
勇猛果敢で単純、うぬぼれが強くて女に弱く、たぶんマザコンのジェラール准将。ナポレオンに仕えていた騎兵隊時代の武勇伝を老いて後に語るという趣向です。 よくつまずき、よくだまされ、最後は任務を全うする、痛快なお話の短編集。 同時代、同じ戦いを舞台にしたバーナード・コーンウェルの「シャ...
勇猛果敢で単純、うぬぼれが強くて女に弱く、たぶんマザコンのジェラール准将。ナポレオンに仕えていた騎兵隊時代の武勇伝を老いて後に語るという趣向です。 よくつまずき、よくだまされ、最後は任務を全うする、痛快なお話の短編集。 同時代、同じ戦いを舞台にしたバーナード・コーンウェルの「シャープ・シリーズ」(光人社)と読み比べるのも一興。特に本書の第5話と「シャープ・シリーズ」の『死闘の果て』。同じプロットを二人の作家がどう料理し、どういう結末をつけたか、興味深いものがあります。 といっても両方とも品切れなんですよね、残念ながら。
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『准将が《陰鬱な城》へ乗り込んだ顛末』 デュクロ中尉と任務に出たジェラール。中尉の敵が住む《陰鬱な城》へ向かう。 『准将がアジャクションの殺し屋組員を切った顛末』 ナポレオンの依頼で身辺警護に立つジェラール。コルシカ島の暗殺者。. 『准将が王様をつかんだ顛末』 イギリス軍将校...
『准将が《陰鬱な城》へ乗り込んだ顛末』 デュクロ中尉と任務に出たジェラール。中尉の敵が住む《陰鬱な城》へ向かう。 『准将がアジャクションの殺し屋組員を切った顛末』 ナポレオンの依頼で身辺警護に立つジェラール。コルシカ島の暗殺者。. 『准将が王様をつかんだ顛末』 イギリス軍将校バートとの賭け。賭けには勝利したが・・・。 『王様が准将を捕まえた顛末』 イギリス軍に捕まったジェラール。囚われ地からの脱出作戦。 『准将がミルフーラ元帥に戦闘を仕掛けた顛末』 脱走兵たちを指揮するミルフーラ〈元帥〉。〈元帥〉討伐のためにバート率いるイギリス軍との協同作戦。 『准将が王国を賭けてゲームをした顛末』 ロシア撤退後の任務。同盟国を賭けた夫人との賭け。 『准将が勲章をもらった顛末』 味方への新書を持ち敵中を突破するジェラールと仲間。仲間は捕虜になりジェラールはナポレオンに会うが・・・。 『准将が悪魔に誘惑された顛末』 ナポレオンの秘密書類の処分を命じられたジェラール。
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フランス・ロスタンの『シラノ・ド・ベルジュラック』はお好きですか? イギリスの某作家が、ナポレオンの戦争の時代に『シラノ』のような熱血無鉄砲主人公を生み出しました。 モデルは『回想録』を書いたマルボ将軍だそうですが。 某イギリス作家がナポレオン時代・戦史を精力傾け調べ上げ、歴...
フランス・ロスタンの『シラノ・ド・ベルジュラック』はお好きですか? イギリスの某作家が、ナポレオンの戦争の時代に『シラノ』のような熱血無鉄砲主人公を生み出しました。 モデルは『回想録』を書いたマルボ将軍だそうですが。 某イギリス作家がナポレオン時代・戦史を精力傾け調べ上げ、歴史事実の骨子の上に、 献身的に熱血果敢に時代を生き抜いた、愛すべき一フランス軍人を作り上げてます。 このおっちょこちょいジェラールが生き生きと走り回るたび、 読者である私も熱くなり、頓珍漢なおバカさ加減に吹き出し、一緒に感極まり目頭が…… 引き込まれて時を過ごすうち、(戦史家も誤りの少なさに驚いたという)歴史の流れの基礎も 頭に入るというオマケつき。 やりますな、サー・アーサー・コナン・ドイル。 私は皮肉屋のホームズとワトソンなんぞより、走ってから考えるジェラールの方が性に合います。 脳ミソが筋肉で出来ている爽快さを(?)共に、どですか?(笑)
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