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震度0 の商品レビュー

3.5

170件のお客様レビュー

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  3. 3つ

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2018/03/05

阪神大震災がおこった。 最初は壊滅的な震災だったので、情報が伝わらなかった。 徐々に 被害の状況が 伝わってくる。 遠くはなれた、N県の警察署では、警務課長が行方不明になった。 キャリアの椎野本部長、冬木警務部長。 準キャリアの堀川。たたき上げの藤巻、蔵本、間宮。 その6人の人...

阪神大震災がおこった。 最初は壊滅的な震災だったので、情報が伝わらなかった。 徐々に 被害の状況が 伝わってくる。 遠くはなれた、N県の警察署では、警務課長が行方不明になった。 キャリアの椎野本部長、冬木警務部長。 準キャリアの堀川。たたき上げの藤巻、蔵本、間宮。 その6人の人間模様が 時間軸で 描写されていく。 その保身と意地の張り合い。人品はあまりよろしくない。 警官の幹部たちのあまりにも 幼稚な駆け引き。 宿舎が一緒であるが故に、夫人たちの見栄の張り合い そして、事件に複雑にからんでいくことになる。 冬木は 椎野を見限ることで、その地位を高めようとするが、 その後について来るものや味方になるものはない。 『腰掛け』的な存在のキャリアは 大過なくすごすことに汲々とする。 失踪した警務課長の不破のさまざまな憶測が、飛び交い、 振り回されるさまは滑稽でさえもある。 阪神大震災が起こりながら、N県の警察幹部は、 意地の張り合いをしている。まさに 震度 ゼロの状態。 大震災が起こりながら、警察の人間模様は、喜劇のように見える。 震災救援の指示が来たにも関わらず、本部長は自己都合で延期させる。 誠に、みっともない警察の無様な姿が むき出しになる。 実に、おそろしい物語となっている。 不破警務課長の汚れちまった悲しみ。 夫婦での情報の共有。そして、夫の裏切り。 結末の畳み込みかたは、流石ですね。 震度 ゼロ。結局 何もなかったことにしよう。 沈黙すれば、大過なく過ごせます。

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2017/01/24
  • ネタバレ

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☆3 警察内部の対立がメインで、ミステリーとしてはHOWもWHYも少し弱い気がした。でてくる人物のほとんどが悪人。 文庫では最初のページに人物紹介があるので、それをコピーして読むことをお勧めする。 ネタバレだが、警察官舎に遺体があるのに警察が気づかないというのはどうかと。。。

Posted byブクログ

2016/06/19

少し読みづらかった。この手の本は苦手だったので避けていたけど、ロクヨンが話題になっているのでこの人の本を読んでみようかと思ってチャレンジした。

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2016/06/01

阪神大震災の当日、ひとりの警察官が失踪した。 本部長や刑事部長、キャリアにノンキャリ。 官舎に住む、警察官の妻たち。 ややこしい人間関係。。。 理解して読むのに苦労したけど、 最終的には、愛情のもつれが人を誤らせるっていう、そんな気がした。

Posted byブクログ

2016/04/13
  • ネタバレ

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64から流れて来て読みました。 64のような迫り来る感触は無かったですが、面白く読み、でも最後がちょっと残念でした。 え~~~そんなオチなの~~?というのが正直な感想。

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2016/03/07

大震災の日によくもまあ…と呆れた感じだけれど、こういうプロットを思い浮かぶところがさすがだし、だからこそ「本当にこんなことありそう」と思わせるのかもしれない。 楽しめた。

Posted byブクログ

2016/02/12
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

個人としては『64 ロクヨン』以来となる横山秀夫作品。『このミステリーがすごい! 2006』においては国内編第3位を獲得した傑作……らしいが、正直推理小説としてはそこまで優れているとは思えなかった。舞台は1995年1月で、警務課長が突然失踪した真相を探ることをメインとして物語は進んでゆく。作中では警務部長や刑事部長らによって侃侃諤諤の激論が交わされた挙句、最終的には課長の妻によって事件の真相が洗いざらい語られて終わるのであるが、ここで妻がウソを吐いていたり、重要な情報を隠していたりしたことがわかる。この方式にしてしまったら、最後にどんな真相が明かされてもまるきり整合性は取れてしまい、それまでの推理(議論)の意味はない。クイズ番組の、「最終問題は1万点」といっしょである。ヴァラエティではそれは許されるかもしれないが、推理小説はいくらエンターテインメントとはいえそれをやってしまってはダメであろう。なぜ『このミス』でこのような作品が評価されたのか、理解に苦しむ。ただ、推理小説の観点としてみるからこのような辛辣な感想となってしまうだけであって、たんに小説としてみれば、それほど問題はなく、むしろ、たとえば従来はたんなる推理劇に終わりがちであった刑事モノの小説に、各部署やキャリアとノンキャリアの対立を持ち込んだこと、警察庁舎という存在をクロース・アップし、さらにそこに暮らす警察官の家族と、とくにその夫人同士のネットワークという、当然あるべきなのにいままで誰も持ち込まなかった概念をみごとに描き出していることなどは、評価されるべき点であろう。このような世界もしっかりと描き出すことで、推理小説の可能性を拡げることにも成功しており、そういう意味では純粋な推理小説としてはややルール違反気味であっても、推理小説界にとってはエポック・メイキングで、評価されるべき対象であるかもしれない。

Posted byブクログ

2016/02/03

県警総務部長の失踪と阪神淡路大震災の話。 クライマーズ・ハイ風味で面白かったけど、共感できるような登場人物がいなくて、なんか嫌な人ばっかりだった。

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2015/11/24

人間模様が絡み合う、警察署を舞台にした横山作品。人間の本質、職務職位立場での本質が詰まった作品。自分はどのたち位置になって、どう行動するんだろう。

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2015/10/07

舞台劇のような密室サスペンス。密室といっても県警庁舎と宿舎の行ったり来たりがありますがw 警察小説の中でも異色という位置づけになっているようです。幹部連中のセコくて醜い争いと、未曽有の災害:阪神淡路大震災をリンクさせているところがミソですね。 堀川だけがカッコ良く、それ以外の連中...

舞台劇のような密室サスペンス。密室といっても県警庁舎と宿舎の行ったり来たりがありますがw 警察小説の中でも異色という位置づけになっているようです。幹部連中のセコくて醜い争いと、未曽有の災害:阪神淡路大震災をリンクさせているところがミソですね。 堀川だけがカッコ良く、それ以外の連中が全て総じて人間的には最低なクズどもなのに、なぜか愛着めいたものを感じてしまうのは横山さんならでは、なのかな?

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