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震度0 の商品レビュー

3.5

170件のお客様レビュー

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2020/04/29

闇深し。読み応えあり。 静江の供述にある、「男の人たちの本性というか本音のようなものがよく見えてきて、自分だけがよければいい、自分の仕事だけうまくいっていれば後のことは知らない。結局は保身と野心だけ。そんなことがよくわかるようになって…。」がすべてを表す。 未曽有の災害である阪神...

闇深し。読み応えあり。 静江の供述にある、「男の人たちの本性というか本音のようなものがよく見えてきて、自分だけがよければいい、自分の仕事だけうまくいっていれば後のことは知らない。結局は保身と野心だけ。そんなことがよくわかるようになって…。」がすべてを表す。 未曽有の災害である阪神淡路大震災でさえも視野に入っていない。 わずかな良心の欠片が残されているのかどうか…。

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2020/04/26

サスペンスというより警察官僚の話 権力や立場のバランスを楽しむ本 事件に捻りは無く最後の返しも普通、予想を裏切ると言う程ではない 警察の裏側がのぞける、という面白さはあった

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2019/07/04

職場での権力争いみたいのが、いまいちピンとこない自分にとっては、ともかく仕事に対して情熱を注ぐ姿勢には感服する。スゲーな、君らは。 でもっていっぱい人が出てくるのに、それなりに皆さん描かれてて、やりおるなぁ、と。まぁキャラ設定がそれぞれ分かりやすいってのもあるけど、そんなに嫌いじ...

職場での権力争いみたいのが、いまいちピンとこない自分にとっては、ともかく仕事に対して情熱を注ぐ姿勢には感服する。スゲーな、君らは。 でもっていっぱい人が出てくるのに、それなりに皆さん描かれてて、やりおるなぁ、と。まぁキャラ設定がそれぞれ分かりやすいってのもあるけど、そんなに嫌いじゃないのよね。 というわけで、大賞は堀川家。シックスセンスばりに実は、ていう展開でやられる堀川さんは、共感というか、やっぱ言われちまったか、感がね、グサリと来るよね。なんでカミさんて大体こうなん? 敢闘賞は冬木のカミさんだよなぁ。実は一番まともじゃないのか。旦那と二人だけ描いたら少女漫画だよ。 とまぁ総じて型にはまったキャラばかりで、それに受ける自分は水戸黄門大好きなやつおじいちゃんてところか。年だな。

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2019/05/12

阪神大震災それ自体を取り上げたストーリーかと思ったら、そこではなくてある地方警察における社内政治の物語。 キャリアVSノンキャリアの構図はよく言われることだが、本当に警察というところはこのような場所なのか?そう考えるとだいぶ暇だよなあと思うが…。 とはいえ、多かれ少なかれ、組織と...

阪神大震災それ自体を取り上げたストーリーかと思ったら、そこではなくてある地方警察における社内政治の物語。 キャリアVSノンキャリアの構図はよく言われることだが、本当に警察というところはこのような場所なのか?そう考えるとだいぶ暇だよなあと思うが…。 とはいえ、多かれ少なかれ、組織というものはこんなもので、この小説内で繰り広げられる心理戦は実際の企業でも行われれていると思う。そういう視点で読んでいくと、とても面白い小説であった。冬木ではないが、とても勉強になる。 「何が目的か?」組織において、その本質に全員に向かっているかどうかこそが大事であり、しかし、そうはいかない感情的な渦が物語としての面白さを作り出す。まあ、実際の職場では、そんな風に俯瞰して面白がってもいられないのだから難しいのだけれど…。

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2018/12/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

阪神大震災の朝、発覚した警務課長の失踪をめぐり、本部長を含む県警幹部がそれぞれ自分を守るため水面下で行動を起こす。一方、その妻たちもそれぞれの思惑に従い、動き回る。 みんな失踪した警務課長の心配をせず、自己保身ばかり考えている。唯一同感できたキャラは警備部長だった。 スピード感があって面白かった。意外な結末。 警察物を書くことが多い著者だが、いつも裏切らない。

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2018/11/23

p124 見て見ぬ振りをするような人間にはなるな。堀川を育てた叔父の言葉。 人は心に取り込んだ多くの言葉を支えにして生きているようでいて、実際にはほんの幾つかの言葉を拠り所に生きているのだと思う。 警察内部の様々な人間模様を描き興味深く読み進めることが出来た。

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2018/10/09

阪神淡路大震災の当日にN県警警務課課長が失踪した。事件か事故か、県警幹部とその妻たちの繰り広げる情報戦。「組織」の論理に翻弄される様をデフォルメして表現しているようなところは警察小説人気の根幹かも。

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2018/08/20

冒頭の椎野本部長の「男の性」を描写する必要があったのか? 最初はそんな疑問を拭い切れずに読み進めたが、物語が進むにつれて本作の内容に引き込まれた。幹部公舎と県警本部だけが舞台なのに、本部長と各部長が保身のために協働できない組織の脆さを上手く描いている。あの阪神淡路大震災が発災した...

冒頭の椎野本部長の「男の性」を描写する必要があったのか? 最初はそんな疑問を拭い切れずに読み進めたが、物語が進むにつれて本作の内容に引き込まれた。幹部公舎と県警本部だけが舞台なのに、本部長と各部長が保身のために協働できない組織の脆さを上手く描いている。あの阪神淡路大震災が発災した時に、数百キロ離れて被災を免れた県警内部での不祥事はどうなるのか? 結末を読者に想像させるエンディング。奥付は2008年だった。10年積読ということか……

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2018/08/06

横山秀夫さんの警察内部を舞台にしたミステリー。好き嫌いの分かれる作品のようですが、個人的には面白く読めました。 阪神大震災の朝、神戸から遠く離れたN県警本部の警務課長が姿を消します。部下の失踪は重大な汚点。失踪を必死に隠そうとするキャリアの本部長、若くして警務部長のポストに座り...

横山秀夫さんの警察内部を舞台にしたミステリー。好き嫌いの分かれる作品のようですが、個人的には面白く読めました。 阪神大震災の朝、神戸から遠く離れたN県警本部の警務課長が姿を消します。部下の失踪は重大な汚点。失踪を必死に隠そうとするキャリアの本部長、若くして警務部長のポストに座り、将来は警視庁長官を目指すもう1人のキャリア、そして叩き上げの刑事部長、生活安全部長、交通部長。 本書の読みどころは、震災はそこのけで保身しか頭にない、5人の県警幹部たちがそれぞれの部下を使い情報戦を繰り広げ、誰が味方で誰が敵かわからない疑心暗鬼の中で、一喜一憂しながら取る行動です。彼らの家庭事情も絡み、話を複雑にしています。誇張もあるのでしょうが、警察の世間を垣間見たような気がしました。 我々の目線は、刻々と入ってくる神戸の被害状況に心を痛める準キャリアの警備部長に近いと思います。ひとりでも、まともな登場人物を置くことで、ストーリーの座りが良くなりました。 一気に読めました。立読みして、面白そうと思ったらおススメの★★★★。

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2018/06/13

阪神大震災の前日、N県警警務課長・不破義仁が姿を消した。県警の内部事情に通じ、人望も厚い不破が、なぜいなくなったのか?本部長をはじめ、キャリア組、準キャリア組、叩き上げ、それぞれの県警幹部たちの思惑が複雑に交差する…。

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