日本の歴史(26) の商品レビュー

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2017/01/24
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1974(底本1967)年刊行。著者は国際基督教大学客員教授(元お茶の水大学学長)。戦前は平賀粛学に反旗を翻し東京帝大の教授職を辞任、その後、翼賛選挙下での立候補(衆議院議員に)、あるいは近衞ブレーンであったためか公職追放の憂き目など変転行路の戦前戦後を過ごした政治学・行政学者。◆という意味で史学者ではないが、行政学をベースにしつつ、戦前来、様々な公職に就いた実体験からも論を展開させる。勿論、叙述テーマは政治に限定するわけではなく、経済、安保運動などの大衆運動、文化から外交まで及ぶ。65年頃まで描述。 ◆なお、戦前と比較して国富総額は1935年来著しく減少し、55年ですら戦争末期の水準を上回るに過ぎない。建物・公共用構築物・個人用家財がその例。◇そんな中、俗に資本家の富とされる工業用機械器具は戦前より一貫して増加傾向にあったとのこと。◇戦争が貧富の差を減少させるという言説は、実は一面的にすぎない事実を物語る指摘だろう。

Posted byブクログ