ウイルスの正体を捕らえる の商品レビュー
細胞培養の意義について、実際の事例をもとにとても分かりやすく書いてあって面白かった。しかし、インターネットもなく、情報の伝達が今よりも格段に遅い1960年頃、同時期に、ヴェーロ、BSC-1、CV-1と、アフリカミドリザルの腎臓細胞株がアメリカ、日本で生まれたのは面白い。いつだって...
細胞培養の意義について、実際の事例をもとにとても分かりやすく書いてあって面白かった。しかし、インターネットもなく、情報の伝達が今よりも格段に遅い1960年頃、同時期に、ヴェーロ、BSC-1、CV-1と、アフリカミドリザルの腎臓細胞株がアメリカ、日本で生まれたのは面白い。いつだって、研究開発のブレークスルーとなる技術は、同時期に複数の箇所から生まれるのだ。本書では、これを次の言葉でくくっている。 「腎臓細胞株はいわば時代の申し子として生まれたのである。 偶然ではなく、パストゥールがいっているように、まことに「心にそなえある者たち」のもとに。」
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