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問題解決の心理学 の商品レビュー

3.9

18件のお客様レビュー

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2022/12/04

問題解決の心理学とあるが、 こういう心持ちや気構えなら問題解決が進んで仕事の成果が上がる! といったようないわゆるハウツー本ではない。 30年以上も残っている名著と読んでよい著作であり、 その内容の主眼は「人はどのように問題を解決していくのか」という精神構造上のプロセスを研究し...

問題解決の心理学とあるが、 こういう心持ちや気構えなら問題解決が進んで仕事の成果が上がる! といったようないわゆるハウツー本ではない。 30年以上も残っている名著と読んでよい著作であり、 その内容の主眼は「人はどのように問題を解決していくのか」という精神構造上のプロセスを研究し、まとめていったものである。 面白いのはこの範囲にはいわゆる問題を解決する事だけでなく、問題を発見し表現する事も含まれる。 つまり目的を持つという事を考えている。 その議論のモデルとして3つの小説を引用している。 お話として読んでしまえばそれまでだが、登場人物が状況の変化の中でどのように判断・決断し、もしくは適応していったかという視点で見ると大変興味深い。 また著者は工学系の大学院まで進んだのちに、心理・人文系の道に進んだので文理両面で話が展開されていくのも非常に面白い 詳細は割愛するが、問題解決を考える上で重要な機能は以下である。 ・生きて働く記憶 ・原因-結果、手段-目的による物事の理解 ・問題の適切な表現 ・知識のダイナミクス ・自分を見る機能 ・感情のコントロール機能 ・意味敏感性 ・知識の構造化可能性 そして ・自由に目標を作り出す能力である かなり前に書かれた本でありながら、人工知能とその可能性についても言及されている。 曰く、確かに人工知能は的確に表現された問題に対して解決するのは出来るようになるだろう。 しかし目的・目標を設定し、問題を適切に表現するのはかなり難しいだろうし、出来ても相当先になるのではないか。 私もそれには同意だし、人工知能に仕事を取られると恐怖するなら、そこに一つのヒントがあるのではないだろうか。

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2021/01/13

人間に備わる高度な問題解決能力はどのように機能し、問題の解決へと導いていくのか。小説の登場人物や科学の実験などを参考に問題解決プロセスの現れとそれがどのように意思決定に関わっているのかなどを解説。 人は常に問題を探しそれを解決するためのプロセスの中にいること、そして問題は目標や希...

人間に備わる高度な問題解決能力はどのように機能し、問題の解決へと導いていくのか。小説の登場人物や科学の実験などを参考に問題解決プロセスの現れとそれがどのように意思決定に関わっているのかなどを解説。 人は常に問題を探しそれを解決するためのプロセスの中にいること、そして問題は目標や希望にも置き換えられ、それを自在に操ることができるようになることがまたひとつの目標であると締められている。

Posted byブクログ

2020/03/06

私たちが日々自分の中で立てている「目標」=問題 それに向かう行動にはどういった心理作用が働いているのか。 優しくいうと思考のクセを理解することができた。 やや難読ですが深い考察だと思います。

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2021/08/08

問題の解決策を考えるということが、どういうことか解説してある。感覚的に感じていたことを、なぞってくれたようで、全体としては理解しやすかった。ただ、問題解決策を考えることを上手になりたいと思って本書を読んだのだが、そのニーズが満たされることはなかった。

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2017/06/19

問題解決という全体像が見えない問題を解決するとっかかりとなる本 様々な場面で 問題解決能力の重要性が言われている中で 問題解決のための方法論をまとめた書籍はたくさんあるが どのような心理的プロセスを経て問題解決が 行われているのかをまとめた書籍は多くない. 問題解決の心理学は...

問題解決という全体像が見えない問題を解決するとっかかりとなる本 様々な場面で 問題解決能力の重要性が言われている中で 問題解決のための方法論をまとめた書籍はたくさんあるが どのような心理的プロセスを経て問題解決が 行われているのかをまとめた書籍は多くない. 問題解決の心理学は後者の書籍であり その内容の性質上 本を読んだ読者の問題解決能力がすぐに向上するわけではないが 問題解決への理解は深められるに違いない

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2017/05/25

 遠回しな説明、と思いきや、数個の切り口で人間ならではの問題解決プロセスについて、丁寧に説明していた。たとえや文例が古いのは致し方なしだが、容易に理解できる。最後の「統合」能力、ここに各人で大幅な差があるんだな、としみじみ実感。ここを鍛えたい。

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2015/12/26

結構、古い本なのね。薦められて読んだはいいけど、事例とかが古くて、出版年見てびっくらこいた。 今読んでも該当するで、すごいというか、あんまり人ってかわっとらんというか... やっとこ読んだって感じかな。

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2014/01/19

人間が問題解決をする際の「思考の仕方」が易しく解説されている。1985年発行の本であるが、書かれていることは定番であるので古くはない。ちなみに現在では、より検証が進んでいる。 問題解決にあたり、人間は、知識や経験を頼りにせざるを得ない。しかし、それらは興味によるバイアスが避けられ...

人間が問題解決をする際の「思考の仕方」が易しく解説されている。1985年発行の本であるが、書かれていることは定番であるので古くはない。ちなみに現在では、より検証が進んでいる。 問題解決にあたり、人間は、知識や経験を頼りにせざるを得ない。しかし、それらは興味によるバイアスが避けられず、またそこから使えそうな要点を抽象すること、ましてや応用することは困難だ。逆に言うと、目的に合わせて好きなように加工することができる。 そのため、トライ&エラーを通し学習し、知識を洗練させれば、「仮説思考」的に処理することができるようになる。 また、思考の根には、常に感情が働いており、それがエンジン・ブレーキともなることで、より柔軟な思考の源泉ともなる。 どのような問題を解くか、また何をもって解とするかは、人それぞれである。つまり、人間は、自ら望む目標を作り出すことができるとも言える。その目標を追うということは、新たな目標を生み出し、それぞれを解決していくことを繰り返しながら、望む解へと進んでいくのが人間というものだ。 どのような解を受入れるかはやはり、人それぞれだ。

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2013/10/28

問題解決するということへの心の動きを分析した本 既存の「問題解決」の本と違う視点から、「問題解決」を見ているので非常に面白い 「目標を自由に作ることができる」ことが「希望」であるという最後の一文に筆者の想いが込められている気がする

Posted byブクログ

2013/05/02

ぱらぱらつまみ読み。コンピュータサイエンス的なバイアスがかかっていたので、もっとドライな感じの話かと思っていたけど、意外とウェットだった。 問題解決者としての人間のユニークさは「自由に目標を創り出せる」点にある。計算機がこの壁を乗り越えるのはいつになるだろうか。

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