1,800円以上の注文で送料無料

九つの、物語 の商品レビュー

4.2

154件のお客様レビュー

  1. 5つ

    63

  2. 4つ

    44

  3. 3つ

    29

  4. 2つ

    4

  5. 1つ

    1

レビューを投稿

2012/09/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

前半のほのぼのとした雰囲気と 後半の胸がひりひりするような雰囲気の差、 引き込まれます。 あとは食事風景がすごく和気藹々で、目に浮かぶよう。 お兄さんに癒されます。

Posted byブクログ

2012/08/24
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

大学生のゆきなの元に、お兄ちゃんが帰ってくる。お兄ちゃんはかっこよくて女たらしで、料理が上手で読書が好き。でもお兄ちゃんは帰ってくるはずなかった。だってお兄ちゃんは、2年前に死んでしまったんだから―――。お兄ちゃんが死んだときの話を聞いているゆきながすごく印象的だった。「たまらなく辛いのに、涙はまったく出ず、ただ体が震えるばかりだった」最後のお兄ちゃんのセリフに号泣。「おまえのことが本当に好きだったよ。誰よりも好きだったよ」

Posted byブクログ

2012/08/07

おいしそうな料理がたくさん! そして主人公と彼氏君のカップル素敵。 トラブルもあったけど、無理してなくて、自然体でいい。 もっと本をじっくりと味わうようにしようと。

Posted byブクログ

2012/07/22

兄妹の物語。幽霊になって現れた兄と過ごす数週間が描かれる。兄の嗜好の女性、愛読書、手料理を各章毎挿し込む9つの繋がる短編。妹・ゆきなは感受性豊かでおおらか、恋模様も進行していく。残した妹が心配で成仏できない兄・禎文が伝えるべき事にはジーンとさせられる♪地縛霊達も良い味。軽やかな不...

兄妹の物語。幽霊になって現れた兄と過ごす数週間が描かれる。兄の嗜好の女性、愛読書、手料理を各章毎挿し込む9つの繋がる短編。妹・ゆきなは感受性豊かでおおらか、恋模様も進行していく。残した妹が心配で成仏できない兄・禎文が伝えるべき事にはジーンとさせられる♪地縛霊達も良い味。軽やかな不思議なリズムは終盤、大きく楔を打ち、ゆきなにしっかりした歩みを気づかせる。…禎文がいい奴過ぎる!

Posted byブクログ

2012/07/21

あれ? お兄ちゃん? 死んだはずだよね。 でも、どうして温かいの? 女性にもてたお兄ちゃん。料理が上手なお兄ちゃん。 ずっといるの? いることが自然になっている。 そばにいる理由に気づくときがくる。 そばに感じることができるようになる。 すっーと、しみこんで...

あれ? お兄ちゃん? 死んだはずだよね。 でも、どうして温かいの? 女性にもてたお兄ちゃん。料理が上手なお兄ちゃん。 ずっといるの? いることが自然になっている。 そばにいる理由に気づくときがくる。 そばに感じることができるようになる。 すっーと、しみこんできます。 お母さんはスパイス?だったのかな? 優しい物語です。

Posted byブクログ

2012/06/14
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

死んだはずのお兄ちゃんが、戻ってきた。 ゆきなが兄の死について責任を感じてしまわないよう、守るために。 各章でゆきなが読んでいる近代文学の数々。田山花袋の「蒲団」や永井 荷風の「あぢさゐ」。それら物語の内容に少しずつリンクしながら、ゆきなと兄の今の生活が描かれる。平凡に、平穏に。ゆきなは兄がどうして現れたのか、知らないまま。やがてゆきながその理由を知る時、物語はぐらりと傾く。 この物語である意味大きなキーパーソンになっている二人の母親について、どうもすっきりしない。兄がどうして戻ってきたのかゆきなが知るきっかけは母の手紙であるけれど、最初からゆきなと母との確執を匂わせていたのだから、最終的には大きく書きはしなくても母を受け入れるようすが書かれるかと思ったけれど。そうではなくて。 じゃあどうなれば納得なのかと言われたら全く浮かばないんだけど。 そこだけちょっと気になったので★マイナスイチ。

Posted byブクログ

2012/05/16

大好きな本の一つ。 お兄ちゃんとゆきなが別れるシーンでは、少し泣いてしまいました。 久しぶりにヒット!!と思える作品でした。

Posted byブクログ

2012/05/11

私の兄も逢いに来てくれないだろうか。 料理を作れとは言わないから。 兄だけでなく、祖母も。弟も。 いや、逢いにきてるはずだよな。 気づかないだけで。 ほら、こうして時々思い出してる瞬間は そばにいるんだろうな。

Posted byブクログ

2012/05/11

 兄と妹。第一話で、兄が2年前に死んだことがあかされる。そこからは、妹の恋の話が続いていき、途中途中で家族のことや兄の死の理由があかされる。ラストで妹の恋はハッピーエンドを迎えるのだが、なぜ幽霊なのか、なぜ両親はずっと海外旅行をしているのか、さっぱりわからないままお話が終わった。...

 兄と妹。第一話で、兄が2年前に死んだことがあかされる。そこからは、妹の恋の話が続いていき、途中途中で家族のことや兄の死の理由があかされる。ラストで妹の恋はハッピーエンドを迎えるのだが、なぜ幽霊なのか、なぜ両親はずっと海外旅行をしているのか、さっぱりわからないままお話が終わった。  それぞれの話には、泉鏡花など名作がオープニングにでてきて、そのオマージュの形でストーリーが進む。また、同時に兄の料理が必ずでてくる。なんやねん?  エンディングも含めて、すっきりしないお話だった。恋とかの話は苦手だからなんだろうが、女性向きなのかなぁ、この本は。

Posted byブクログ

2012/05/05
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「ナイン・ストーリーズ」といえば、言わずと知れたサリンジャーの名著。 その「ナイン・ストーリーズ」に多くのインスピレーションを与えられた橋本さんが生み出したのがこの作品。一人の若い女性の心の再生を、ファンタジックな手法で描きながら丹念に追いかける。 心が傷つきながら、誰一人頼るものがいなかった若い女性の救いとなったものは何だったのか? 憎まれ口や軽口を交わしあう兄妹の、いとおしいまでの気持ちの通い合いが、ゆきなの恋愛事情や、家族との関係などのエピソードを通じて伝わってくる。きわめつけは最後の第9話の「ラスト・センテンス」。 この一行を書きたいために、橋本さんはこのナイン・ストーリーズを書いたのではないか? 泉鏡花や太宰治、内田百閒に井伏鱒二などなど、最後にあらためてサリンジャーも。いずれも各作家の作品へのオマージュとも思えるし、敷居の低い読書案内ともなっている。

Posted byブクログ