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ジャガイモの世界史 の商品レビュー

3.6

32件のお客様レビュー

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2014/11/26

世界史?というより世界におけるジャガイモのエピソード。多くは飢饉を助ける貧者の食べ物であった。日本におけるジャガイモの物語も詳しい。

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2014/09/08

ジャガイモの世界への普及状況が描写されています。 新書だから仕方ないけど、章ごとのつながりがなく、 ややとりとめのない内容になってしまっていますね。

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2014/04/06

後半は新聞の特集記事みたいな感じです。中日新聞の自虐史観が根底にあるのか、太平洋戦争云々の背景説明は滅茶苦茶です。それでも、じゃがいもを軸にした人々の物語は魅力的で、生きることの意味を問いなおすきっかけにもなる本です。 馬鈴薯のうす紫の花に降る雨を思へり都の雨に -啄木

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2018/10/20

貧者のパンとは言い得て妙。インカで生まれ、スウェーデンで主食となり、バイエルンで争われ、北海道で開拓を支え、アイルランドで飢饉を起こし、世界を巡るじゃがいも。痩せた寒冷地でこそ育つという類稀な特徴が、いかに世界の飢餓を救い、また時として飢饉の原因となったのか。詳細な歴史と数字の解...

貧者のパンとは言い得て妙。インカで生まれ、スウェーデンで主食となり、バイエルンで争われ、北海道で開拓を支え、アイルランドで飢饉を起こし、世界を巡るじゃがいも。痩せた寒冷地でこそ育つという類稀な特徴が、いかに世界の飢餓を救い、また時として飢饉の原因となったのか。詳細な歴史と数字の解説ではなく、各地のエピソード集であるが、出典が多くそれぞれの逸話を楽しめる。個人的に気になったのは、ジャガイモの普及は民による自発的なものではなく、権力者によってなされてきたということ。英国はジャガイモ栽培に助成金を出し、北海道では県令自ら種芋と農具を持って農家を回り、プロイセンでは大王が勅令を出し、ロシアでは政府に国有農場で強制的に作らせられる。中世の民衆が保守的だからか、そもそも食物の普及とはそういうものなのだろうか。この辺り、今後の課題として調査したい。

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2013/03/15

書名通り、「ジャガイモ」の歴史。 貴重な栄養源。ジャガイモ。 いかにして昔の人たちが苦心して、育ててきたのかがわかります。 最後の章には、今後の食糧問題についても触れています。 「ジャガイモが重要視される時代は、それは悲惨な時代だということです」。 印象的な言葉でした。

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2013/02/23

今日ではごく当たり前に食卓に登場するジャガイモは、実は新大陸の作物である。痩せた土地でも育つことから、貧困層の主なカロリー源として重要な役割を果たした。一方で、病気に弱く、時としてアイルランドの「ジャガイモ飢饉」のような悲劇を招いたことも忘れてはならない。 本書は、ジャガイモの歴...

今日ではごく当たり前に食卓に登場するジャガイモは、実は新大陸の作物である。痩せた土地でも育つことから、貧困層の主なカロリー源として重要な役割を果たした。一方で、病気に弱く、時としてアイルランドの「ジャガイモ飢饉」のような悲劇を招いたことも忘れてはならない。 本書は、ジャガイモの歴史を概観する内容となっている。 著者の自己満足風の紀行文がどうにも鼻につくのと、本来歴史的な観点からすると、ジャガイモ伝播の最末端に位置する日本に関する記述が不自然なほど多いのが、非常に残念であった。加えて、文中において引用されている文献も、学術的学術書というよりは啓蒙書的なものが多く、楽をして書かれた本であるという印象がぬぐえなかった。はっきり言って、駄作に近い。

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2012/08/06

読了。購入本。 じゃがいもの世界史 歴史を動かした貧者のパン じゃがいもすげーっていう本でもあります。 歴史もさることながら、どちらかというと『じゃがいもにまつわるエトセトラ』という感じです。 ただ各国の年代事情からじゃがいもへのシフトしていくさまはよく分かった感じがします...

読了。購入本。 じゃがいもの世界史 歴史を動かした貧者のパン じゃがいもすげーっていう本でもあります。 歴史もさることながら、どちらかというと『じゃがいもにまつわるエトセトラ』という感じです。 ただ各国の年代事情からじゃがいもへのシフトしていくさまはよく分かった感じがします。伝来は諸説あるのであれですが、メインで作られていく仮定はよくわかると思います。 じゃがいものは圧倒的な貧困飢饉からの救世主であると。 アンデスの高地の芋がいわば世界を救ったということになりますね。 (仮にじゃがいもが伝わらなかったとして人口が激減したとしても、ある程度はまた増えるのが人の営みではなかろうかという気もします。) 【四次元殺法コンビ(AA略)】 「良い子のみんな、男爵いもの男爵とは川田龍吉のことだ!覚えておこう!ただ覚えておいてもテストには出ないぞ!たんなる雑学だ。」 ちなみに、男爵いものの元は「アイリッシュ・コブラー」という品種。 たいへん勉強になりました。

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2012/06/12

 本書は、ジャガイモがいつどのようにして世界に広がったのかの考察書である。内容は学術的考察が多いようにも思えたが、知識としては興味深い。  本書によると、ジャガイモの原産地は南米ペルー・ティティカカ湖のほとりで、標高4000mの寒冷の地。人間の手による栽培化がはじまったのは、思っ...

 本書は、ジャガイモがいつどのようにして世界に広がったのかの考察書である。内容は学術的考察が多いようにも思えたが、知識としては興味深い。  本書によると、ジャガイモの原産地は南米ペルー・ティティカカ湖のほとりで、標高4000mの寒冷の地。人間の手による栽培化がはじまったのは、思ったよりも遅く西暦500年ごろだという。  それが、16世紀にインカ帝国を滅ぼしたスペイン人によってヨーロッパにもたらされ、日本には16世紀の末にオランダ船員によって運ばれたという。日本にきたのが、江戸中期とは、思ったよりも新しい作物なのだと思えた。  興味を引いたのは、ジャガイモは、寒冷地でも栽培が可能という点による「救荒作物」としての役割である。どの国でも「飢饉」は常態であった当時に「貧者のパン」として活躍した本書の歴史経過は、興味深いと思えた。  ジャガイモ歴史は、単に作物の歴史にとどまらず、飢饉による政治変動や移民などの社会変動につながることが本書で明らかにされている。これは「人類の歴史」が同時に「食べることとの戦いの歴史」であったということだろう。  本書によると、日本において三食とも米を食べられるようになったのは1955年(昭和30年)以降だったという。現在では想像もつかないことであるが、それまでは満足に食べることができなかったというのだ。歴史を考える上で、この視点は絶対に必要なものだとも思えた。  ただ、本書はジャガイモをとおして世界史の一面を考察しているが、扱う領域が多すぎるようにも思え、駆け足の考察のようにも感じた。しかし、世界史におけるジャガイモの重要性は十分にわかる本である。

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2012/05/27

ジャガイモの原産地はペルーのチチカカ湖周辺で、周辺には多様な遺伝資源が残っている。カラフルなジャガイモを紹介する口絵写真を眺めるだけでもわくわくする。 期待に胸を膨らませて読み進めると、その期待を裏切らない面白さ。世界史を陰から動かしていたのはまさにジャガイモなのであった。 話は...

ジャガイモの原産地はペルーのチチカカ湖周辺で、周辺には多様な遺伝資源が残っている。カラフルなジャガイモを紹介する口絵写真を眺めるだけでもわくわくする。 期待に胸を膨らませて読み進めると、その期待を裏切らない面白さ。世界史を陰から動かしていたのはまさにジャガイモなのであった。 話はいきなり足尾鉱毒事件から始まる。日本の近代化の負の側面であるこの事件の周辺でもジャガイモは「貧者のパン」として活躍していた。第二次大戦後のドイツや、ソ連邦の崩壊など、現代史を彩るさまざまな舞台でもジャガイモはしっかりその役割を果たしていた。 すごい食べ物、ジャガイモ!この本を読んだ人は、すべからくジャガイモを見直すだろう。一人でも多くの人にこの作物の運命の不思議さを感じて欲しい。 ところで、本書にたびたび出てくるけれど、ジャガイモは病害に弱い。19世紀にはアイルランドで大病害が発生し、ジャガイモが十分に育たなかったため、大飢饉になった。 そのようなことにならないよう、たねいも(原原種)は無病で管理・増殖する必要があり、国の機関である種苗管理センターが増殖を担っている。 財政状況が厳しい中、このような機関に対する助成も厳しく見直されていると思う。しかし、「貧者のパン」であるジャガイモは、私たちの生活の基礎である食料安全保障の最後のセーフティネットなのだから、しっかり守らないといけないことを改めて感じた。

Posted byブクログ

2012/02/23

貧弱のパンとしてのジャガイモ。 多くの人々を救う。 世界中で、ジャガイモの物語があるのは、人々の生活に密接と言うこと。 冒頭の、ソビエトクーデター派のジャガイモ豊作の作戦決行は全くの初見。

Posted byブクログ