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あのころ、先生がいた。 の商品レビュー

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2021/12/09

著者は詩人です。ずいぶん前、宮田登という民俗学者との対談(「女のフォークロア」(平凡社)おもしろい本でした。)を読んで興味を持ち、何冊かの詩集と子育ての本を読みました。さて今回の本は、著者が出会ったいろんな先生の話です。本当にいろんな。尊敬するとか、影響を受けたとかだけではなく、...

著者は詩人です。ずいぶん前、宮田登という民俗学者との対談(「女のフォークロア」(平凡社)おもしろい本でした。)を読んで興味を持ち、何冊かの詩集と子育ての本を読みました。さて今回の本は、著者が出会ったいろんな先生の話です。本当にいろんな。尊敬するとか、影響を受けたとかだけではなく、名前も覚えていないような先生のエピソード。そらそうです。幼稚園から数えると、大学までの間に100人近くの先生に教わってきました。それからもう30年以上の時間がたっています。顔は思い浮かべることはできても名前は思い出せません。それでも何らかの形で思い出す先生とはどんな先生でしょうか。もちろん強い影響を受けた先生。相手はそんなに思っていなくても、こちらはとても大きな影響を受けているということはあります。それから、とってもいやな思いをさせられた先生。いまならこんなふうに言い返せるのに、なんて思うこともあります。私自身、小中学生相手に20年以上指導してきて、どれくらいの子どもたちの記憶に残っていることでしょう。できれば、良いほうの思い出として残っていてほしいものです。皆さんも、本書を読んで、今までに教わった先生をちょっと思い出してみてはいかがですか。

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2013/09/17

大人には懐かしく、子供たちにはもしかしたら新鮮な、昭和の先生方がたくさん出てきます。 うんうん、良かれ悪しかれフツーじゃない先生って印象に残ってるよねw

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2012/12/12

伊藤比呂美の本はほとんど読んだけど、これはなんだかつまらなさそうな気がして読んでいなかった。 だって青少年向けの本で教師の厭らしさばかりを書くわけにいかないし、立派な先生と出会って充実した学校生活を送っていた、なんて知りたくないし。 が、意外と良かった。 伊藤比呂美の現在の作品を...

伊藤比呂美の本はほとんど読んだけど、これはなんだかつまらなさそうな気がして読んでいなかった。 だって青少年向けの本で教師の厭らしさばかりを書くわけにいかないし、立派な先生と出会って充実した学校生活を送っていた、なんて知りたくないし。 が、意外と良かった。 伊藤比呂美の現在の作品を読んで、古典文学と随分幸せな出会い方をしたんだろうな、と思っていたので、いい古典の先生が実際にいたことは驚かなかったけど、いい先生も「すごく立派」というほどではなく、欠点もあるし、教える内容も(受験なんかを考えれば)偏ってるし、何より、あんまり良くない先生もきちんと描いているのがいい。 良くないといってもたいしたことなくて、普通に今もそこいらにいるレベル。 こういう普通の日本の公立の教育を受けても、伊藤比呂美のような才能はつぶれないから、『氷の海のガレオン』なんか読んじゃって共感してるような人は読んだ方がいいと思うよ。

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2012/09/03

通りすぎてきた、あの先生。この先生。 学校なんてだいきらいだったあのころ。 幼くて自分勝手で恥ずかしい昔のわたし。 蘇る。 色を持つ。 動き出す。

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2010/09/19

伊藤比呂美はこないだ『女の絶望』を読んだが、それと同じく、『虹色ドロップ』で夏石さんが紹介してるのを読んだら、また読みたくなって借りてきた。 探してみたら、私はこの本を2008年の3月に読んでいた。伊藤比呂美が、かつて習った小・中・高の先生のうち、おぼえてる人について書いたもの...

伊藤比呂美はこないだ『女の絶望』を読んだが、それと同じく、『虹色ドロップ』で夏石さんが紹介してるのを読んだら、また読みたくなって借りてきた。 探してみたら、私はこの本を2008年の3月に読んでいた。伊藤比呂美が、かつて習った小・中・高の先生のうち、おぼえてる人について書いたもの。 また読んでもやはりおもしろい。私も「おぼえてるセンセイの記」を書いてみようかな~と前に読んだときにも思ったが、このたび読んでもやはり思った。 常識の蹴やぶりかた。 自分をつらぬく強さ。 そんなのを、伊藤比呂美はあの先生、この先生から学んだのである。 伊藤がその授業が好きだったという、高校家庭科の「直立カバ」先生。ああ、伊藤の時代にも、「柔道か剣道」という男子選択の授業と「家庭科」という女子選択の授業は同じ時間にあったんやなと思った。私が高校生のときも、私が通っていた高校はそうだった。そして私は、伊藤の同級生にもそういう人がいたように、この選択が男女によって分けられることに(なんで?)と思っていた。 赤ん坊の具合がわるいときのウンコの状態をうつすスライドを見せられながら、(こんなん女子だけが見てどないすんねん)とずっと思っていた。近所の別の高校では男女共修でやってるらしいとなぜか私は知っていて、私の学年を担当していたタタバアが調理実習に「白い割烹着」をもってこいと言うような人であったせいもあって、私は家庭科という教科は決してキライではなかったが、女子だけが家庭科というのは、ほんとうにむかむかと気分がわるかった。 おそろいの白い割烹着は、きもちがわるすぎるし、ウチには前を覆うエプロンはあっても割烹着はなかったし、新しく買うつもりは全くなく、私は色の布で割烹着を自分で縫って、タタバアに何を言われようと、美術と兼用でその割烹着で授業に出ていた。 夏石さんが書くように「こんな先生が、伊藤比呂美に味付けをしたのか、と楽しくなってくる」この本は、ついでにつるつると、「自分にとっての先生」を思い出させて、やはり私も「おぼえてるセンセイの記」を書きたくなるのだった。中2のときの古文の先生とか、小6の担任だった先生とか、高校の現社の先生とか。

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2010/10/11

イラストもかわいく文章もよかった。ああ、こんな先生がいたなって自分の小学生、中学生の頃を重ねた。名前さえ忘れてしまった先生でも心の中に今も残っている。

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2009/10/07

自分の学生時代を小学生、いや保育園時代から振り返ってみても、そんなに印象的な先生っていなかった。 でも、必ず要所要所でのかかわりはあって。 自分の学生時代を書いたら、こんな感じなのかな。 ブックデザインは祖父江慎さん。イラストは100%ORANGEさん。 それだけで私はテンション...

自分の学生時代を小学生、いや保育園時代から振り返ってみても、そんなに印象的な先生っていなかった。 でも、必ず要所要所でのかかわりはあって。 自分の学生時代を書いたら、こんな感じなのかな。 ブックデザインは祖父江慎さん。イラストは100%ORANGEさん。 それだけで私はテンションあがりました(笑)

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2009/10/04

学校も社会の縮図だから、いろいろな先生がいるのが当然。熱血だからといって必ずしも自分と合うわけでもない。顔や名まえ、年齢さえも不確かでインパクトがなくても、著者になにがしかの考えるきっかけをくれた先生もいた。 先生に過剰に期待してぶつかり、傷ついているような現役の生徒に読んで...

学校も社会の縮図だから、いろいろな先生がいるのが当然。熱血だからといって必ずしも自分と合うわけでもない。顔や名まえ、年齢さえも不確かでインパクトがなくても、著者になにがしかの考えるきっかけをくれた先生もいた。 先生に過剰に期待してぶつかり、傷ついているような現役の生徒に読んでほしい。だから「よりみちパン!セ」 として出版されたのだろう。 著者の年代だからこそ書ける、肩の力を抜いた味わいがある。 自分が教わった先生や学校のことを、あれこれ思い起こすきっかけになった。 作成日時 2008年02月23日 11:01

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2011/09/03

たーっと読めて面白かった。学校はあまり好きではなかったけれど、確かに大切なことを教えてくれた先生は何人かいたなあとしみじみ思った。改めて、人間の与え合う影響はプラスでもマイナスでも大きく、それが偶然に支配されているところがドラマチックなのだなあと。

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