誰か Somebody の商品レビュー

宮部みゆき【著】

2023/01/15

面白かった。細かくてブレない人物描写は素晴らしく、長編を感じさせずにどんどん引き込まれて読んでしまった。ひき逃げ事件の真相は明らかになるのだが、それがこのミステリー小説の終着点ではない。タイトルの「誰か　Somebody 」は誰のことを言っているのだろうか。

2023/01/15

ある人物の死をきっかけに、その人の過去に何があったのか、刑事でも探偵でもない主人公がたどり始める。意外な謎が出てきて、どう繋がるのか、最後までハラハラしながら読めた。

2023/01/06

事故死した男の過去をたどっていくと意外な事実が徐々に明らかになっていく！本当に予想もできなかったような事実が明らかになっていき、ドキドキハラハラしながら読めた！とっても面白かった！

2022/12/25

感情移入しすぎて苦しくなる場面が多々あった。
情景がすぐ浮かぶ、
リアルでいて非現実的で、わたしはすき。

2022/11/16

何が謎で何が明らかなのか。
登場人物同士の複雑に絡み合った人間関係から、一方では単純明快で拍子抜けさせつつ、他方では想像の及ばない回答を見せてくれるシナリオ運びが秀逸な作品であった。

2022/11/08

杉村三郎シリーズ第一作目。
一作目の杉村さんは菜穂子さん、桃子ちゃんと仲良し親子である。
でも、桃子ちゃんの送迎のために運転手を雇うと言う菜穂子にちょっと驚く。
子どもが心配するほど親が悪人じゃなかった、というところは、希望荘と似ている。
おもしろかった。

2022/10/14

宮部みゆきさんの作品は何冊か読んだが、本作はあまりらしくない感じがした。私の読解力の無さか好みの問題なのか、今一つ盛り上がりに欠けたし、何を伝えたかったのかが私には分からなかった。登場人物皆のキャラも分かりにくい。要所要所で散らかして回収しきれてない印象。
ただ、会長のセリフはいくつか心に残ったのでメモしたい。
続編の「名もなき毒」を読みたくて本作を読んだが…少々イメージが違った。

2022/09/27

宮部さんの社会派ミステリー。普通の人、杉村三郎が義父のお抱え運転手が事故により亡くなったことから始まる物語。ある1人の男性の人生を子供やかつての職場の人たちなどから丹念に解き明かしていく。個人的なポイントとして思うのは主人公の杉村が「恵まれた普通の人」という点だということ。1人の人間の人生を辿るということが本当に正しいのかどうかを杉村を介して読者たちに問うてくる。宮部さんの上手い筆致も合わさって唯一無二のものに仕上がっている。正しいことが本当に良いことかどうかを教えてくれ。読み心地が決して良いとはいえなが胸に迫る作品。宮部さんは流石だなあ。

2022/09/23

途中までは家族を想う心温まるストーリーかと思いきや、だんだんキナ臭い伏線が張られて行き最終的には救いようのないドロドロ・・・。
ナチュラルに話を展開しているのがすごい。これだけ心象に大きな振り幅があるとどうしても無理な流れになりそうだが、そういうことも一切なくジワジワ嫌な感じが伝わってくるところが本を読む手をとめさせない。
梨子のような女のコ、ホントにたちが悪い。

2022/09/11

細かな描写が宮部みゆき！という感じ。読み終わった後でも場面場面が鮮やかに映像として浮かび上がってくる。