クローバー の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
雪村さんが鼻につくわ~。こういう、いわゆるスクールカーストの低い女の子が、そこそこの男に惚れられて少女マンガみたいな恋愛劇を……っていうのが寒気が出るほど苦手。話の本質はそこではないかと思いつつ、後半はほぼそうか。華子はひどい女だけどキャラクターが立ってていい。島本さんっぽくない話だったけど、史弥の話が一番好き。 島本さんは人間の嫌なところが書けていてすごいとおもう。「嫌な人間」ではなく、普通に関わっている普通の人の「嫌なところ」。意図的に誰かを傷つけたり、やり返せない状況で不愉快なことをやったり、それを特異的なエピソードとするのではなくて日常のひとつとして書けるのは彼女の才能だろうなあ。この刺さる感じが欲しくて著作を選ぶこともわりとある。今作は雪村さんがそれを凌駕してしまったので読みきっておしまい。
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強引で女子力全開の華子と人生流され気味の理系男子・冬冶。 双子の前にめげない求愛者と微妙にズレてる才女が現れた! でこぼこ4人の賑やかな恋と日常。 ずっと一緒にいられたら…キュートで切ない青春恋愛小説。
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双子の姉弟の空気感がすごくいい。 お互いの距離がわかっていて、それに踏み込むことも傍観することも 時と場合で面白かった。 冬冶のもどかしい恋愛と華子の激しすぎる恋愛がいつしか逆のものになっていく様を作家さんと一緒に追いかけていくのはとても楽しいことだった。 やっぱり熊野さんがめ...
双子の姉弟の空気感がすごくいい。 お互いの距離がわかっていて、それに踏み込むことも傍観することも 時と場合で面白かった。 冬冶のもどかしい恋愛と華子の激しすぎる恋愛がいつしか逆のものになっていく様を作家さんと一緒に追いかけていくのはとても楽しいことだった。 やっぱり熊野さんがめっちゃいいスパイス。 大学生という特別の時期を丁寧に描いている作品。とても良かった。
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双子の姉弟、華子と冬治を中心とした それぞれの不器用な恋愛を描いた作品 登場人物がみんないい、憎めない その中ではやっぱり熊野さんが一番かな 姉弟っていう境遇が近くて入り込みやすかったし、共感した いや、あんなに理不尽ではないですけど でも絶対に口に出さない信頼みたいのがある...
双子の姉弟、華子と冬治を中心とした それぞれの不器用な恋愛を描いた作品 登場人物がみんないい、憎めない その中ではやっぱり熊野さんが一番かな 姉弟っていう境遇が近くて入り込みやすかったし、共感した いや、あんなに理不尽ではないですけど でも絶対に口に出さない信頼みたいのがあるのはほんとにそうだと思う 島本理生といえば恋愛小説だけど 今回はそっちよりも家族ものだった印象
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大学2年生の双子の姉弟は2人でいっしょに住んでいる。 姉、華子は自分の思いを外に出したい人で、ボーイフレンドが入れ替わり立ち代り、そばにいる。 弟、冬冶は、そんな姉に合わせて生きているうちに、自分が出せなくなっている。 そんな中、華子に今までとは全くタイプの違う求愛者...
大学2年生の双子の姉弟は2人でいっしょに住んでいる。 姉、華子は自分の思いを外に出したい人で、ボーイフレンドが入れ替わり立ち代り、そばにいる。 弟、冬冶は、そんな姉に合わせて生きているうちに、自分が出せなくなっている。 そんな中、華子に今までとは全くタイプの違う求愛者、熊野があらわれ、2人の日常は少しずつ変わっていく。一方の冬冶も、同じ大学の年上の女性、雪村さんにアタックされるが、はっきりできない。が、4人の関わりの中で、少しずつ確かなものを認めていく。 人に愛される、側に自分のことを想っている人がいることの幸せ、を改めて感じさせてくれる。
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華子と冬冶、大学生の双子の姉弟の物語。 青春、恋愛、家族。いくつもの要素が詰まっているけれど「あとがき」で作者は言っている。これは 「モラトリアムとその終わりの物語」。大学生というモラトリアム真っ只中の、ふわふわした自由と不安はどこか懐かしい。 既読の「ナラタージュ」や「あな...
華子と冬冶、大学生の双子の姉弟の物語。 青春、恋愛、家族。いくつもの要素が詰まっているけれど「あとがき」で作者は言っている。これは 「モラトリアムとその終わりの物語」。大学生というモラトリアム真っ只中の、ふわふわした自由と不安はどこか懐かしい。 既読の「ナラタージュ」や「あなたの呼吸が止まるまで」がおそろしく後味の悪い作品だったのに比べ、本作は良い意味で期待を裏切られた。ハッピーエンドかどうかはわからない、それでも爽やかなラスト。 神々しいほどの図々しさを持ち合わせた熊野氏のキャラが良い。「クローバー」の意味はなるほどと思ったけど、そのわりには母親の影が希薄だったかな。 「人間は人生の必要な時期に、必要な人間としか出会わないし、そこで色々と学び尽くして一緒にいることの意味がなくなれば遠ざかっていくのは仕方ない」 心の底からそう思えたら、もっと楽に、自然に生きられる気がする。
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双子、というのは、 ただの兄弟とは違う特別な関係だと勝手に思っている。 だから二人を追っては何度も思わず笑ってしまった。 青春時代を描く小説や映画に触れるたび、学生時代の自分のそれを思い返す。 そうして、少しでもリンクすることを見つけると、ああ、そうだったなあなどと微笑ましくな...
双子、というのは、 ただの兄弟とは違う特別な関係だと勝手に思っている。 だから二人を追っては何度も思わず笑ってしまった。 青春時代を描く小説や映画に触れるたび、学生時代の自分のそれを思い返す。 そうして、少しでもリンクすることを見つけると、ああ、そうだったなあなどと微笑ましくなる。そして、それよりもひどい状況が描かれると、ああ、私の失恋なんて可愛いものだなどと、ただそれだけで満足したりして。 作者の小説のラストでいつも微笑んでしまう。
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うーん。 読みやすかったけれど。 冬治くんがはっきりしない性格で結末もイマイチ。。。 ストーリーに波がなくて。 読み返したいなとは思わない。。。
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双子の姉華子と姉にいつも振り回されてる?冬治のおはなし。 最初はストーカーにされて最終的には華子の彼氏になった熊野さんのキャラが好き。 冬治の彼女になった雪村さんはなんか、めんどくさい…と思ってしまった。 一番好きな所は冬治にずっといるから安心しろよ、と言われて華子が小さく頷くと...
双子の姉華子と姉にいつも振り回されてる?冬治のおはなし。 最初はストーカーにされて最終的には華子の彼氏になった熊野さんのキャラが好き。 冬治の彼女になった雪村さんはなんか、めんどくさい…と思ってしまった。 一番好きな所は冬治にずっといるから安心しろよ、と言われて華子が小さく頷くところ。 華子がかわいい。 最後はの終わり方は納得いかなかったけど、この本は好きです。 久しぶりに島本理生さんの本を読んだけど、島本さんの本は、やっぱり好きだなと思った。 また色々読んでいこうかな。
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14/01/24 垢抜けないし根暗なかんじの雪村さんが最初はすごくすごく嫌だったけど、変身後の雪村さんの言動は可愛くてかわいくてしょうがない! だけどやっぱり島本理生。曇り一つない幸せでは終わらない。雪村さんが独り言のようにつぶやく。「どうして、色んなことがずっとは上手くいかな...
14/01/24 垢抜けないし根暗なかんじの雪村さんが最初はすごくすごく嫌だったけど、変身後の雪村さんの言動は可愛くてかわいくてしょうがない! だけどやっぱり島本理生。曇り一つない幸せでは終わらない。雪村さんが独り言のようにつぶやく。「どうして、色んなことがずっとは上手くいかないの」(P223)。 それはね、雪村さん。人生てそんなもんなんですよ。
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