孤独にさようなら の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
辛い経験から心に傷を追った少年が、森で出会った3人の大人との生活でじわじわと、少しずつ心を回復し、成長していく話。 かなり前に読んで面白かったのでもう一度読みたかったけれど、題名も作者も忘れてしまい探せず、何年もかけてようやくまた見つけて読むことができた本。 また読みたい本はメモしておくべきと思うきっかけになった。 この本が東日本大震災の前に書かれていることにも驚く。 自給自足の生活への憧れや、勉強することの意味、人生には理不尽なことがあることなど、色々と考えさせられる本。 何度も読みたい。
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両親を失い、故郷を失い、声を失い、 何もかもに絶望する少年が見た 気球、畑、そして希望。 でもその希望は、少年を 現実から目を背けさせるには 十分すぎるほど眩しかった。 でも、少年は目を背けずに 様々な物事と戦い、答えを出します。
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自分が求めていた思春期の叫び出したい衝動みたいなものはこの作品にはなかったようだ。 辻仁成の恋愛モノは苦手だが思春期成年モノが好きなのでもっとピアニシモやクラウディのような作品を読みたい。 物語自体は大変緩やかな流れで最後まで到達した。 凹凸はあまり感じられない。ブンセキやヨゲ...
自分が求めていた思春期の叫び出したい衝動みたいなものはこの作品にはなかったようだ。 辻仁成の恋愛モノは苦手だが思春期成年モノが好きなのでもっとピアニシモやクラウディのような作品を読みたい。 物語自体は大変緩やかな流れで最後まで到達した。 凹凸はあまり感じられない。ブンセキやヨゲンシャやキングなど 大人の存在に多くの事を学んでいく話。
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辻さんの講演会で購入し、サインをいただいた本! 実際お会いしても素敵な方でした♪ ワタシの家宝です!
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この年末に時間のあるときに読み進めて、やっと今日読み終わった本。 著者の辻仁成に「なんか知ってる・・・」って引っかかって借りてきたんだけど、映画「冷静と情熱のあいだ」の原作者だったんですね。それで名前は知ってたけど、どんな作品を書いてるのかとか全く知らなかった。 感想。ここに...
この年末に時間のあるときに読み進めて、やっと今日読み終わった本。 著者の辻仁成に「なんか知ってる・・・」って引っかかって借りてきたんだけど、映画「冷静と情熱のあいだ」の原作者だったんですね。それで名前は知ってたけど、どんな作品を書いてるのかとか全く知らなかった。 感想。ここに出てくる主人公は、ものすごく中身のある青年に成長すると思いました。生きるってこと、その為に必要なことの一つである食べるということ、生きていく世界の全容について、この主人公がしているみたいに体で覚える機会が俺は少なかった。一つ一つの物事に関心を持って、それを身をもって体感して、自分のモノにしていく。 学校の義務教育で教えられることが、なぜ自分に必要なのか。本当に理解しなきゃいけないのはテストに出る問題とその解法を覚えて卒業することではなくて、教わった事実から世界を学ぶことなんだ。その事実を知らずに勉強だけしてればいいって教えてる親がいるとしたら、それを知らないのは子供のせいじゃない。親の責任だ。大問題だと思いました。 歴史を学んで、こうやって歴史は動いてきて、だからあの場所にこんなものがある、とか、あの地域にはこんな苗字が多い、とか、その時代に今のあの企業はこんな成功をしたんだ、とか今も使われてるこれはこの時代から使われていたんだ、君達は何千年も前の人たちと同じ道具を使っているんだよ、先人の知恵ってすごいねぇ、とか。あの頃の人たちはこんなものを食べて、食べ終わったあとも全部肥料にしたりして社会はうまくまわってた。そういう小さいとこでの意識が世の中を温暖化から守ってたかもしれない、とか。 数学を学んで、この条件とこの条件から、これは真と言えるよね、でも置き換えて考えてみると君達のしてることはどうだろうか。とか、こことここの数字がこう変わったとしたら、答えはどう変わる?それは結局、何を意味することになる?とか。 動物を殺して、その肉を食べている。その動物にも親がいただろう。楽しみはあっただろう。そいつの肉を食べながら、これはマズイとか、嫌いとか、いらないから全部捨てちゃえとか、あまりにも当たり前に生活に溢れてることだけど本来はあっちゃいけないことかもしれない、そんな事実を思い出させてくれた本でした。 最低限、必要な分だけでいい。そして必要としたのなら、残さずに食べること。 自分が周りのどんな人たちやどんな生き物、どんな環境に支えられて生きていて、そこで自分にもできることがあってそれがやりたいのなら、それを学ぶ必要があって。自分にはまだまだ知らないことがたくさんあって、それを知りたいと純粋に思うなら学ぶ意欲も出るだろうし自分はどんなことをしたいから学んでるって主体的になっていくんじゃないかなと、それがいつか変わってもいいけど、そういう意識を持って、広い世界を知る為に学んでいて欲しいと思いました。 もちろん俺にも言えることだけど。知らないからって逃げちゃダメだ。 それじゃいつまで経っても成長しないし、孤独を克服することはできやしない。 経験値のなさは経験することでしか補えないんだから。 いい本だと思ったけど、この本は響く人と響かない人がいると思います。 ただ、読んでみる価値はあると思ったんで、興味のある人は読んでみてくださいな。 きっと、自分の知らない世界を知りたくなると思います。
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<内容>奥深い森の中で生活を営む正体不明の3人の男たちに、「少年」と名づけられた13歳。キング、ヨゲンシャ、ブンセキ。謎めく彼らとの暮らしは少年にいつしか安らぎを与え、日々の小さな奇跡は少年の魂に希望を投げかけた―。
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辻仁成はこういうのも書けるんだった!!!と叫びたくなりました。ずーーっと昔にミラクルを読んだ時のやわらかで優しい世界観を思い出した。なんか変な男女の恋愛じゃなくていつもこういうの書いてくれればいいのに。 本作は自然の温かさ優しさと対照的に人間社会の仕組みの冷たさや恐ろしさをきっち...
辻仁成はこういうのも書けるんだった!!!と叫びたくなりました。ずーーっと昔にミラクルを読んだ時のやわらかで優しい世界観を思い出した。なんか変な男女の恋愛じゃなくていつもこういうの書いてくれればいいのに。 本作は自然の温かさ優しさと対照的に人間社会の仕組みの冷たさや恐ろしさをきっちり自然に描いてますがどちらも心地よくて好き。思春期には至らないけど柔らかで多感な少年の心がとっっても綺麗だなぁ。 すっごく元気も勇気も湧いてくるいいお話。
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生きるということを、考え直すかもしれない。 あと、生きていれば素晴らしい出会いがあるのかもと予感したくなる。
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07年12月。 津波で両親を亡くした13歳の少年が山で知り合った3人の男と生活を共にする中で成長して行く。 どこか秘密めいた男達が何者なのかわくわくしながら読み進んだが、物語の趣旨は少年の成長を描いた真面目な本。
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